生い立ちの記






なぜにぶつぶつ君は作られたのか?

もともと、ぶつぶつ君の前身になったのは「お知らせ君」というリマインダの機能をもつアップルスクリプトだった。
(下の図)


これはこれで役に立つのだが、事務的に時刻を知らせてくれるだけで何かこう機械的な物言いにさみしさを感じてしまうのであった。
何かが違う。マッキントッシュのユーザーが求めているのはこのような役に立つものではないはずだ(?)
わたしはなぜか、むかしのマック雑誌を取り出して読みふけっていた。ナレッジナビゲータとかエージェントという言葉が頭の中をぐるぐる回っていた。
そしてついにわたしは世界で一番役に立たないエージェント(?)を作るに至ったのである。

基本アイデアは単純だった。つまりこちらの都合とは全く無関係にダイアログでどうでもいいことを話しかけてくるというものである。
スクリプト自体はすぐに出来上がった。メッセージも別のテキストファイルで後からいくらでも変更できるようにした。
問題だったのは最初に添付する「ぶつぶつリスト」をどのような方向性、性格付けにするか、ということであった。

最初に考えたのは、最近大ウケのギャルゲーにならってかわいらしい女の子の性格にすることである。


しかし、作業するうちにこれは自分よりも適任のディープな誰かがいるのではないか、と感じるようになった。わたしは、とにかく「プリンセスメーカー」も「ときメモ」もやったことがないのである。

そんな行き詰まってしまったわたしが深夜TVを見ていると、ある一人の男が画面に現われた。その男の名は「ふかわりょう」である。
彼の「相手にダメージを与えよう」等の芸風にいたく感動した私は、彼、「ふかわりょう」をインプリメントしようと考えた。


しかし、彼の芸をそのままインプリメントしようとするとわれわれがコンピュータの前に座っている、という環境に全くそぐわなくなってしまう。
それにデフォルトボタンというツッコミが存在することも彼の芸とは微妙に雰囲気が違っている。
そこで、「ふかわりょう」そのままをインプリメントするのは断念することになった。

ぶつぶつ君についてくるデフォルトのメッセージファイル「ぶつぶつリスト」にはわたしが苦辛惨憺ひねくりだしたおよそ50種類のメッセージが記入されている。
「ふかわりょう」のテイストもわずかに残している。なにっ?つまんないメッセージばっかりだって?

よろしい。デフォルトのメッセージに飽きたら自分の好みの「ぶつぶつリスト」に書き換えるといい。やり方は添付の「いぢりかた」に書いてある。
真の「さゆりちゃん」(?)や真の「ふかわりょう」その他ができあがったら公開して欲しい。わたし宛てのメールに添付して送ってくれたらこのホームページで公開してもよいと思っている。

ともに世の中に「ぶつぶつ君」をはびこらせようではないか。




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