ミーとチーのこと vol.3

チーチ現る!










 チーチが我が家へやってきたのは昨年の暮れ、クリスマスイブのことでした。
 妻が車を運転していたところ、道路の真ん中に白い物体を発見。車を止めて 恐る恐る近づいてみたら、それは息も絶え絶えの子猫だったのです。
 抱き上げられた妻の腕にしがみつく様は、まるで「お願い、たすけて」と訴 えているようでした。
 チーチを見て私の開口一番、「どーせなら、もっと可愛いのを拾って くればいいのに」。
 この言葉には、後悔しています。でも、思わずそう呟いてしまうくらいブサ イクだったのです、最初は...。顔は薄汚れて目やにがたまっているし、誰かに いたずらされたのか、ヒゲは焼けてチリチリ。
 チーチはまるで、本能的に人に愛されようとしているかのようになついてき ました。それは、媚びや愛嬌というより、大きな力に必死でしがみつこうとし ている姿にも見えました。
 しかし、チーにも育ての苦労は尽きませんでした。まずは下痢。しかも部屋 のあちこちにするのですから、始末が大変でした。その原因は多分、何日間か さまよっていたために、風邪をひいて体力が弱っていたのでしょう。
 次に、取っても取ってもわいてくる耳アカ。しまいには耳の中が血だらけ になったので病院に連れていったところ、かいせん(耳ダニ)だと分かりまし た。
 それにしても妻の愛の力でしょうか、チーは大きくなるにつれて可愛くなっ ていきました。
 そして、何より家の中とはいえ、自由にさせているのが良かったのか、ミー タンと違って、おおらかな性格に育ちました。今では、こっちから「遊んで!」 と誘わないと遊んでくれません。ちょっと寂しい気もしますが...

 ここで、ひとつだけ我が家の猫達の自慢できることがあります。それは「トイ レ」のしつけです。
 家では猫用のカプセル型トイレを使っているのですが、ミータンもチーチも それぞれ必ず自分のトイレで用を足します。
 小さいときから育てているのもあるのでしょうが、これには助かっています。 犬のウイリーはしたくなってら、部屋の中でもするもんですから...

←わんにゃんトップへ  次へ(チーチ写真館)→