息子が高熱を出した。お盆ということで、かかりつけの医院もお休みだ。息子は、このところ高熱を出したことがないので、私たち親は心配になり、少し遠くの箕面市立病院まで車を走らせた。
小児科の窓口で問診表を渡された。そこに病気の症状、発育の状況、予防接種の接種状況などを書くのだが、親についての質問項目もあった。親が「血族結婚」であるか、親が何歳の時の子どもであるか、である。さらに、祖父母が健在であるかも、口頭で質問された。「血族結婚」とは、親類同士の結婚のことだそうだ。
世間では、家族の多様化が言われて久しい。再婚の人もあるだろうし、養子を育てている人もいるだろう。家族とは、血がつながった同士とは限らない。その実体を、この問診票は無視していると、私は思えた。両親は子どもの産みの親であるはずであり、祖父母とも血がつながっているはずであると、病院側は考えているのだろうか。
病気の治療には、遺伝が重要なのだろうか。もし、それほど重要ならば、もっと綿密な質問項目を作らなければならないだろう。子どもの産みの親は誰か、と。私は、この件に関して、割り切らない思いがした。