※註 2003.05 修正 最後の敵の宇宙人はちょいとクレームが来るかもしれない名前なので修正しました

 

さて、何とか決勝トーナメントに進んだ地球連合、一回戦の相手はなんと自分たちのクーロン戦士、ニセ地球人である。彼らこそ自主規制星人の仕向けた、最後の刺客である。赤尾敏国ら、幾人かの犠牲者を出しながらも何とか一回戦を突破するものの、この後、恐ろしい事件が起きてしまう。主力、九人の留守中、自主規制星人の襲撃にあい、他のメンバーたちが全員倒され(すごい強引な在庫整理だネ)、聖母としての力を覚醒しつつあるマリーは幽閉されてしまう。

2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝を2ぺージでかたずけ、地球連合は決勝戦へとコマを進める。一方、自主規制星人もまた十連覇を狙うベース星人を全員死亡という一方的な試合展開で打ち破り(後述)、決勝進出。いよいよ全宇宙の命運をかけた、最後の戦いが始まる。

しかし、試合は一方的な自主規制星人ペースで進む。彼らの力はあまりに強大であった。マリーが真にその力に目覚めたとき、その愛は奇跡を起こすという。しかし、果たしてそれは間に合うのであろうか……?

 

ニセ地球連合 先発オーダー

      

第900話「ラストまであと100回・地球連合最大の敵」

時乃

物語もいよいよ終盤、900話からは最終回まで100回を切り、フィナーレへのカウントダウンが始まる。

ついに始まった決勝トーナメントの初戦の相手はニセ地球人。沢木が、亜比留が、サンダースが、大和たちの前に立ちはだかる!日米決戦編の日米合同軍対、地球連合現有勢力というファンサービスのスペシャルマッチ。最終決戦の地球連合VS自主規制星人戦など、これ以後の試合がエンディングの流れの中の一部として位置づけられているため、ディティールまで試合展開が描かれた試合はこれが最後ということになる。

試合は赤尾ら犠牲者盛りだくさん(地球連合・人気投票最終版10〜18位のキャラ)の大盤振舞。まさに閉店間際の在庫一掃セールである。

服部

ジョン

沢木

サンダース

来国俊

キース

亜比留

アラン

 

大宇宙の反メシア 自主規制星人

4万年前に地球人を陥れ、今回もまたアトランティス星人やドルフィン星人、ニャントロ星人、十字星団軍などを背後で操り、地球人に挑戦してきた地球人最大の、いや、宇宙最大の敵こそが彼ら、第六銀河第六恒星系、第六惑星人、自主規制星人なのである。

黙示録の予言によると世紀末(ちなみに今年は彼らの暦で1,999世紀最後の年である)、最終決戦(彼らの解釈によると今大会の決勝)ののち、神の裁きが下され、ほぼ全ての人類が抹殺され、選ばれし者(つまりは自分らのこと)のみが生き残ることができるという。そして彼らはこれを望み、自らこれを実行せんと企んでいるのである。つまり、神の名の正義の下、カタストロフィを起こし、選ばれし者のみに生存の許される世界千年王国の建設を企んでいるのだ。しかし同時に、これを阻止せんとするメシアの存在もまた別の予言書には記されている。そしてそれは聖地ベース星ではなく、遥か東の星、地球に生を受けるというのである。故に彼らはベース星人ではなく、我らが地球人を最大の敵とみなしているのである。

準決勝第二試合 自主規制星人 VS ベース星人

20年続いた連載の中で、最も凄惨なのがこの試合だ。試合開始前、自主規制星人はなんと、僅か「3球での勝利」を予告する。野球で果たして、そんな事が可能なのだろうか???

1回の表。先攻は自主規制星人。初球は見逃しのストライク。続く2球目で、悲劇は起こった。凄まじい勢いのファールボールが三塁側のベース星人ベンチを襲う。打球はベンチ内で激しく跳弾し、三塁側スタンドは半壊。観客に多くの死傷者を出し、監督コーチ陣、ベンチ入りメンバーも全員死亡してしまう。

野球規則4-17。一方のチームが競技場に九人のプレーヤーを位置させることができなくなるか、またはこれを拒否した場合、その試合はフォーフィッテッドゲームとなって相手チームの勝ちとなる。---残ったベース星人は先発メンバーの九人のみ。一人でも欠けたら、そこで試合終了となる。当初は不可能と思われていた「3球での勝利」が、俄然現実味を帯びてきた。しかし、ここでベース星人主将サワムラは、全宇宙の度肝を抜く発言をする。

「野球規則4-17には、確かにそう書いてある。しかし、野球規則には、プレイヤーの生死に関する確認方法は触れていないし、プレイヤーが生存者に限定されているとも書かれていない。審判に認められたプレイヤーは、例え死んでもプレイヤーのままだ!」まさに正論である。宇宙で一番、野球のルールに詳しいベース星人だからこそ、この打開策が直ぐに思いつくのだろう。このアピールは当然、球審に認められた。「3球での勝利」という自主規制星人の目論見はルールブックの盲点によって無事、防がれたのであった。

しかし、そこからの展開はまさに地獄絵図であった。一塁強襲ヒットで一塁手死亡。二塁強襲ヒットで二塁手死亡。三塁強襲ヒットで三塁手死亡。遊撃強襲ヒットで遊撃手死亡。右翼手、左翼手、中堅手もライナーを取れずに死亡。ファールチップで捕手死亡。ついにベース星人の生き残りは投手サワムラ、一人となった。ここでサワムラは意地を見せ、ピッチャーライナーを見事好捕。飛び出した一塁ランナーにタッチし、二塁ランナーも刺殺。自らの命と引き替えに三重殺を完成させた。

一回の裏、ベース星人の先頭打者がバッターボックスに辿り着けず試合終了とはなったものの、一回の表の猛攻を見事に防ぎきったベース星人の奮闘は、全宇宙中に大きな感動を呼んだのであった。

決勝戦 地球人 VS 自主規制星人 

990話「奇跡の愛、カンナビノール」
大宇宙聖母、マリー=ハンナ。81年1月21日生まれ。いわば擬人化された母なる宇宙、そのもの。この宇宙に生きとし生けるものの思いを受け、ついに覚醒。その愛で世界は夢と希望に満たされる。

991話「敗れざる者たち」
五番ファースト、羅生門一矢。ムー歴xxxx43年2月22日生まれ。国籍ムー大陸。聖母としての力に目覚めたマリーの愛を受け、グランドクロスレボリューションによって九回、点差を7点とするホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「七生報球、ムー大陸万歳」

992話「葉隠」
六番センター、来国俊武蔵。x6年3月4日生まれ。国籍日本。究極奥義九星剣円陣によって九回、点差を6点とするホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「野球道とは死ぬことと見つけたり」

993話「死刑囚の夢」
七番レフト、ピエール=フランソワ=ラスネール。生年月日不明。国籍フランス。ダンディズム・ダンディズムによって九回、点差を5点とするホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「夢見るときは幸福なるかな」

994話「死ねない男」
八番ライト、サン=ジェルマン。生年月日不明。国籍不明。ローゼンクロイツ・ファイナリティーによって九回、点差を4点とするホームランを放ち、姿を消す。最後のせりふは「では君たち、さようなら」

995話「真夜中に光る、稲妻のように…」
九番ショート、月光瞳。83年10月10日生まれ。国籍日本。ムーンライト・ダンシングによって九回、点差を3点とするホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「光は、十分すぎるほどだ」

996話「流れ星、一つだけ」
一番サード、キース=ワーバートン。80年8月20日生まれ。国籍アメリカ。スパイラル・ジェット・ランチャーによって九回、点差を2点とするホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「私たちの流す血で、皆が幸せになれるように……」

997話「最期のしのび」
二番セカンド、服部サスケ。85年8月10日生まれ。国籍日本。最終忍法とにかくすごいでござるの術によって九回、1点差に迫るホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「にんにん」

998話「DOREAMING BABY」
三番キャッチャー、ジョン=フランクリン。80年7月4日生まれ。国籍アメリカ。ギャラクティカ・アメリカによって九回、同点ホームランを放ち、永眠。最後のせりふは「父さん、母さん、天国では家族三人、仲良く暮らせるよね」

最終話「黎明」
四番、ピッチャー、大和愛国。82年4月26日生まれ。国籍日本。だいにっぽんていこくぶぁんじゃいあたっくぅぅぅによって九回、サヨナラホームランを放ち、永眠。(なんとこれがこのマンガ唯一のサヨナラ試合なのだ)最後のせりふは「銀河の向こうで待ってるぜ」

 

 

    白球の戦士たち 完

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