「巨人の星」でお馴染みの風景ですね。これの元ネタは河野一郎という方が「長距離走者の孤独」(アラン・シリトー)の解説に書いた次のような一文です。このあとすばらしい文章がこれに続くがここでは割愛します。ぜび文庫本を手にとって読んでみて下さいませ。救われないんだ、これが。
50年代のこの労働者の家庭では、豪勢ではないにせよ、まともな夕食があるじの帰りを待っており、彼にはそれをはたき落とす余裕すらある。(一部抜粋)
これが高度成長時代が与えてくれた豊かさなのでしょうか。働いても働いても豊かになれない労働者のいらだちがひしひしと伝わってきますね。