WWW検索のツボ

gooとYahoo!の使い分け

1999.5.12更新


はじめに

 今から数年前、Netscapeの前身であるMosaicというWWWブラウザが産声を上げました。新しいもの好きの私は、当時、早々に試してみたのですが、まだ日本語で記述されたページは少なく、もっぱらYahoo!(http://www.yahoo.com)から辿れるリンクを見ては、WWWの持つ可能性に興奮したものです。

 それが今では、WWW = Internet と誤解する人も出るほどの急成長を遂げ、WWWを使えばそれこそ、ありとあらゆる情報を入手することができるようになりました。

 立花隆氏の「インターネットはグローバルブレイン」にもあるように、仕事や趣味などにWWWを上手に活用できれば、WWWを自分の脳の一部のように使えるかもしれません。

 しかし、情報量が増加しデータベースとしての価値が高まる一方で、自分が必要な情報を検索する難しさは増す一方です。

 そこで登場したのが、各種の検索エンジンなのですが、これもうまく使うことができなければ、なかなか肝心の情報に辿り着くことができません。

 そこで、このメモではWWWを使った情報検索のコツをまとめてみたいと思います。目新しい事は書いていませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。


検索エンジンの種類(ディレクトリ型とロボット系)

 効率良く情報の検索を行うために、WWWの検索をするための仕組みには、大きく以下の2方式があることを理解しておいた方が良いと思います。

(1)ディレクトリ型サービス

 これは、Webページを人手によってカテゴリー分けし、登録する仕組みのサービスです。

 基本的に人手で登録するため、情報の質が高く、検索したい情報のジャンルがはっきりしている場合に、おすすめです。ただし、Webページの制作者が登録を依頼するか、サービス提供者が自主的に登録しない限り、どんなに良い情報を提供しているWebページであっても、検索することはできません。

 私は以下のディレクトリ型サービスを良く使用しています。

(2)ロボット系サーチエンジン

 これは、検索ロボットが定期的にWWWを巡回し、Webページの内容を取得して独自にデータベースへ登録する仕組みです。(検索ロボットと言っても本当のロボットでは無く、ロボットという名前のプログラムですよ。念のため)

 機械的にWebページを取得し、情報の質、カテゴリーなどに関係なくデータベースに蓄積しますので、うまく使えば情報検索の強力な武器になり得ます。

 私は以下のロボット系サーチエンジンを良く使用しています。


情報検索の一例

 さて、検索エンジンには大きく2種類あることは、ご理解いただけたでしょうか。では、実際にそれらをどう使い分けるのでしょうか?

 私が実際に情報を検索する手順は、こんな感じです。

(1)ディレクトリ型サービスでジャンルを辿る

 検索したい情報が、ディレクトリ型サービスで提供しているジャンルのどこに属すかわかっている場合、そのジャンルを単純にたどっていきます。

 例えば、私はFireworksというグラフィックツールは、Yahoo! Japanでコンピュータとインターネット:ソフトウェア:グラフィックスの下にあることを知っていますから、単純に上からリンクを辿っていくことができます。

 しかし、検索したい情報がどのジャンルに属すのかわからない場合には、この方法で探すことはできませんので、この後で紹介する(2)(3)の方法で検索する必要があります。

(2)ディレクトリ型サービスでのキーワード検索

 キーワード検索はロボット系サーチエンジンでしか使えないと思いがちですが、ディレクトリ型サービスでも便利に使うことができます。

 特に言葉の意味すらわからないようなキーワードを検索する場合、まずディレクトリ型サービスでそのキーワードを検索し、概要を把握しておくことでロボット系サーチエンジンでの検索がより効率的に行えます。

 例えば、あなたが知り合いの女性から「○○さんって、ムーミンにそっくりですね」と言われたとして、あなたがムーミンのことを全く知らなかったことにしましょう。

 そんな時、Yahoo! Japanのキーワード検索で”ムーミン”を検索すると、"ムーミン"が含まれるWebページと、そのページが属するジャンルの階層が表示されます。

 この場合、以下のようなジャンル階層により、Webページを実際に訪れる前に、”ムーミン”がアニメーションか何かのキャラクターであることがわかります。

  • ビジネスと経済:企業:趣味:コレクション:キャラクターグッズ
  • 芸術と人文:人文:文学:ジャンル:子ども向け:キャラクター

 この段階で多くのWebページが検索できた場合、あえてロボット系検索エンジンを利用する必要はありません。それらのページの解説文を読み、お好みのWebページで情報を調べてください。

 そして、その中から内容が充実しているWebページを見つけられたら、すかさずブックマークへ追加! 

 さらに、(もしあれば)リンク集もチェックしてください。濃い情報を提供しているWebページでは、充実した関連リンク集を用意している場合が多く、一つ良いページを見つけられれば、まさにWeb(蜘蛛の巣)のように関連ページを辿れるのです。

(3)ロボット系サーチエンジンでの検索

 ロボット系サーチエンジンの特徴は、なんと言っても膨大な情報量。これにつきます。しかし逆に言うと、その中から必要な情報を見つけだすのは、それなりのノウハウが必要になります。

 例えば、あなたが”データベース”関連の情報を調べたい事にしましょう。そこで、gooで”データベース”というキーワードを入力して検索してみます。

 なんと、236173件ものページが検索されてしまいました(平成11年5月12日現在)が、23万ページの中から必要な情報を探し出すのは現実的に不可能ですね。

 この事からもおわかりのように、ロボット系サーチエンジンでは『情報の絞り込み』が大変重要です。 と言っても、それほど難しいことは必要ありません。あなたが必要としている情報について、より具体的に指定してあげれば良いのです。

 あなたは、なぜ”データベース”の情報を調べたかったのでしょうか? ここではオブジェクト指向データベース(OODB)の製品動向に関する資料を作るため、としましょう。

 検索の目的から情報を絞り込むためのキーワードとして、"オブジェクト"、"OODB"、"製品"を追加してみます。

 gooの場合、複数キーワードをスペースで区切って指定すると、それらがAND条件(すべてを含むという指定)で検索されます。検索窓に、"オブジェクト データベース OODB 製品"と入力して、検索してみます。

 先ほどは、23万ページもヒットしましたが、このキーワードでは66件(平成11年5月12日現在)にまで絞り込むことができました。

 ただし、ここでは説明のため、最初から多くのキーワードを指定しましたが、実際には検索件数を睨みつつ、キーワードを加減するのが良いでしょう。


おすすめリンク

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(http://www.aimnow.com/searchtech/)
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検索デスク
(http://www.searchdesk.com/)
複数の検索エンジンを縦断した検索を行うのに非常に便利です。
 

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