会議でぼ〜っとする方法

 私はソフトウェアの開発を仕事にしているが、受託型の仕事が多いため、顧客ニーズをくみ取ったり、細かな仕様の調整などで、どうしても会議が長くなりがちだ。

 さらに、夜中までこんなくだらないページを書いたり、安酒をくらってクダを巻いたりすることも多いため、時には会議中にとても眠くなることがある。

 いや、本当はほとんどの場合、かなり眠い。ねむねむだ。

 会議中、自分に関係ないやーと思って、「ぼーっと」している時、唐突に「竹内さん、○○の方式上、問題ありませんかね?」などと聞かれたりすると、昔は「あわわわわ あの〜 その〜 あう〜」と、ダチョウ倶楽部なみのアドリブ力の無さで、相手から白い目で見られることも多かった。

 しかし、10年以上の社会人生活を通し、それなりのアドリブ力が身についた今では、この程度の事では全くあわてなくなった。

 せっかくなので、上の例のように「あわわわわ」ってパニクってしまう人のために、私が無意識に行っているアドリブを分析し、ノウハウとしてまとめてみたいと思う。

パターン1 質問に答えずに質問し返す

 そんな馬鹿なと思うかもしれないが、これは結構使える方法だ。例えば、このように使う。

 A氏「竹内さん、○○の方式上、問題ありませんかね?」

 私「○○の方式は、あれをこうして、どうするものですが(○○の方式を説明するだけで、質問に答えているわけでは無い)、Aさんのご質問は、例えばどのような問題を想定されていらっしゃるのですか?」

 この質問にAさんが答えてくれたらしめたもの。あげてくれた例を聞いて、話題になった方式との関係を考えれば、ほとんどの場合、元々の質問の背景を推測できる。

 質問に答えられれば、またしばらく「ぼーっと」できるので、がんばりたいものだ。

パターン2 話題を変える

 A氏「竹内さん、○○の方式上、問題ありませんかね?」

 私「そうですね、私は○○の方式上の問題を考える前に、××についても考えておく必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょう」

 もちろん○○と××が、全く関連性が無いというのは論外だが(例えば地域振興券バナナなど)、ある程度関連があれば、そこから自分以外の人で新たな議論が生まれてたりして、またしばらく「ぼーっと」できることもある。

パターン3 質問をもう一度聞き出す

 A氏「竹内さん、○○の方式上、問題ありませんかね?」

 私「理解力不足で申し訳ありません。もう一度、できれば具体的な例をあげてご説明いただければ、幸いなのですが」

 ある意味、正当派の方式と言えよう。この場合、あくまで理解力不足を力説することが重要だ。

 今までの経験上、ぼーっとしていたから理解力が不足したのか、もともと理解力が不足した人間なのかを追求されたことは無い。

 また、業種的に説明好きな人が多いため、むしろ機嫌が良くなることも多い。嘘も方便ということであろう。

 以上、私が無意識に行っているアドリブを、あえて分析し、3つのパターンとしてまとめてみた。

 これらのノウハウが、多少なりとも会議中に「ぼーっと」したい「あわわわ君」達の参考になれば幸いである。

 

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