あてになる人

 日曜日の朝刊はスーパーやデパートのちらしは少なく、求人広告が多く入ってくる。

今朝、何気なくちらしを見ていたら、こんな求人広告があった。

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 画質が悪くて申し訳ないが、ここは横浜にあるシートベルトを製造している会社で、一見しただけでは普通の求人広告のように見える。

 ただ、詳細な条件面を良く見てみると、かなり厳しい条件が付いている。

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 (1)定年退職後の男性に関する用件に、◎付きで「健康で明るく当てになる方のみご応募して下さい」とある。

 「当てになる方」である。

 当てになる方というのは、一体どういう方なのだろう。もし私が定年後の求職中に、この求人広告を見たとして、応募しようと決心できるだろうか。

 考えて欲しい。入社面接で、

 「ところであなたは、自分自身のどんな所が当てになると考えて、弊社を希望されたんですか?」と聞かれたり、入社試験の小論文に、

 「あなたが考える、当てになる人間像について3000文字以内で述べよ」

 という問題が出てきたとき答えられるだろうか。私には無理だ。どう考えても笑いをこらえきれない。

 この会社は、過去に間違って「当てにならない方」を採用してしまい、その当てにならない仕事ぶりに、懲り懲りしたことがあるのだろう。

 しかし、仮にその時、会社の中で、

 「いやー、この間の青井さん(仮名)、本当に当てにならない人だったなー」

 「全くですよ。大川部長(仮名)。今度はきちんと仕事を任せられる、当てになる人をお願いしますよ」

 「わかった、わかった」

 というような会話が交わされていた事実があったとしても、「当てになる方」という条件を求人広告に明記するのは、あまりにも直接的であり横浜の大魔人並の剛速球であると言えよう。

 性格面を重視するなら、最悪でも「誠実な方」とか「まじめな方」くらいにしておくのが、常識というもので、いくらクライアントの意向だからといって、これをそのまま載せてしまう広告代理店の責任も問われるべきだろう。

 他にも、「やる気がある方には十分満足して戴ける待遇を致します」ということは、やる気が無くても、そこそこ満足できる待遇をしてもらえるの?とか、入社の受付時間が9時10分と中途半端だったりなど、細かく突っ込みたくなるポイントが散りばめてある。

 「ひょっとして計算?」と半疑問形で独り言を言いたくなるが、絶対違うだろう。

 

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