今から 15 年ほど前,とある工場で働いていた.
その工場で働いていると,電話がかかってきた.福井に行ってくれと言う.
福井に行って,最初の晩,同僚と一緒にビジネスホテルに泊まった.すると,テレビをつけると,今は亡き宜保愛子の番組をやっていた."おお,怖い" と思いながら,同僚に,"先に風呂に入るよ" と断って,風呂に入ろうとした.すると,洗面所に,点々と血の跡が...思わず,"おぉ !" と叫んでしまった.
すると,同僚がやってきて,"どうした ?" と尋ねてきた."これ,見てよ.","うわ,気持ち悪い." "これ,水で流すけどいいよね." と断って,水で流した.
福井での一週間の出張を終え,工場に帰ってきた.すると,留守の間に,宿舎が変わっていた.同室の同僚がわたしの荷物を全て動かしてくれていた.
新しいシーツ,布団が与えられ,これを使えと言う.言われたままに,寝ようとして,違和感があった.ふと見ると,ちょうど,顎を置く部分に,ちょうど,血のシミが."またかよ".と,そう思った.
その工場は,元墓場であるといという.そのせいか,不思議なことが起こる.その工場は,何台ものプレスの機械が 24 時間動いている.プレスの機械では,人が誤って手をつぶしたりしないよう,センサがついているが,深夜どういう訳か,そのセンサが反応してピーピーとなる.行ってみると,誰もいない.
それと,いったいいつ誰が何のためにか貼ったか分からないが,壁にお札が貼ってある.不良が多くなってきて,見てみると,そのお札がはがれかけていたりする.しっかりと張り直してあげると,ぴたりと不良が減るという.
駅 で紹介したとおり,駅や学校は,元々墓場や処刑場などが多い.町場に近くて,しかもある程度の面積を持った土地というと,どうしてもそういう土地を利用することになってしまう.同じような事情もまた,工場にもあるのだろう.