さすがのわたしも背中が凍り付くような恐怖を味わいました.
深夜,田舎の暗い夜道.
車も全く通らない.
真冬の冷たい空気があたりに張りつめ,神経が研ぎ澄まされるような錯覚を覚える.
近所には,墓場もある.
店はとうに閉まっており,自動販売機のモータの音だけが,ウーンと陰気に鳴り響いてる.
夏にはその灯りに,沢山の虫が群がっているのだが,今はそれさえもいない.
店の横の方から気配がするので,おやっと思い,そちらの方をのぞいてみる.
すると,その暗い路地の向こうに白いものがかすかに見える.
もしや.
心臓が高鳴る.
暗闇の中に,目が浮かんでいた.
つ,ついに見ちまったか ?!
金縛りにあったように,身動きがとれない.徐々に近づいてくる.
"くっ,来るなぁ !!"
白い物体の主が,突然威嚇してきた.
"なっ,何よぉ"
それは,深夜田舎の暗い夜道を歩くガングロの女子高生であった.
わたしは,速攻で逃げたのであった.