近頃、陰明師がブームのようである (2001.10 現在).江戸時代まで,天の意志を伺い,心理を見いださんとする行為は,当時の最高の科学でもあった.そのことにようやく,目が向けられつつある.
西洋においても,フランス革命時代までは似たようなもの.インフルエンザ (Influenza) の語源は,惑星の影響.星の並びによる影響 (Influence) を語源とする.
インフルエンザとは、風邪の一種。病原体はウイルスである.中世までは,大きな死者が出てしまうこの大災害は星の運行による影響と思ったようだ.
鼻水とは,脳の排泄物と考えられていたようだ.今言われれば,笑っちゃうかもしれないけれど,当時としては脳の存在を認め,重力的にもその下部にある鼻水に排泄されても不思議はなかったのだろう.
当時の人々を現代の基準や知識で斬っても面白くない.先見の明があった人は変人だ (笑).星の運行に惑わされ,恐れた人々の方がよっぽど人間らしい.