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スクリーンリーダー対応アプリ作成のために

PC-Talker試用記

●コマンドプロンプト

キーボード入力は読む。しかし,プログラムの出力は、DOSアプリ、Win32コンソールアプリ共に基本的には読まないようだ。
「基本的には」と言ったのは、例外があるようだから。たとえば
C:\bcc55>BCC32 HELLO.C
Borland C++ 5.5.1 for Win32 Copyright (c) 1993, 2000 Borland
HELLO.C:
Turbo Incremental Link 5.00 Copyright (c) 1997, 2000 Borland
で、なぜか「コロン」の部分だけ読んだ。ちなみに
C:\bcc55>BCC32 HELLO.C >HELLO.LOG
C:\bcc55>TYPE HELLO.LOG
とやっても何も読まない。
あと、コマンドプロンプトで「ウインドウ全文読み」をやっても何も読まないようだ。
追記:
Alt+Spaceでシステムメニューを開いて「編集→すべて選択」をやって「編集→コピー」で全文をクリップボードにコピーして読むことは可能。
また、コマンドプロンプトビューアーというツールが別途配布されている。しかし、(調整機能があるようだが、それを使っても)行の取りこぼしが、かなりの高頻度で起こる(読まない行が発生する)。

リストビュー

表形式のデータを扱うには、リストビューが(晴眼者にとっては)便利だ。
Listview0
図のように、まだデータが無い状態では、リストビューがフォーカスを得ると 「テストの選択 一覧項目」と読む。
コントロール名ガイドがOnの状態では「テストのリストブ 選択 一覧項目」と読む。
(リストビューと言ってるつもりなのだろうが、リストブとしか聞こえない)
Listview1
データを一つ入れてみた。
フォーカスを得ただけでは、データが無い時と全く同じ読み方になる。
Listview2
ここで下矢印キーを押すと、データが選択状態になる。ここで初めて
「びーえっくすえむぜろろくよんろくろくあっとまーくにふてぃぴりおどこむねーむころんのぐー」 と読む。(ADDRESSの文字は読まない。息継ぎがほとんど無いので聞きづらい。しかも二度読み。画面上にコロンは無いはずだが?)
Shift+Ctrl+矢印キーでも、カラムを個別に読んだり1文字ずつ読んだりできない。
Listview3
データが複数の場合、選択した1行しか読まない。
Listview4
複数選択した場合、最後に選択した1行しか読まない。
Shiftキーを単独で押すと、選択範囲をすべて読む。(他の場所ではShiftキーは読み上げ停止に割り当ててあるのに、何だこのキー割り当てはっ!!)
WS_TABSTOPの有無にかかわらず、「ウインドウ全文読み」は使えない。
ということでリストビューは、読むことは読むが、音声だけで使おうとすると、かなり使いにくい。
なお最上段または最下段で矢印キーを押すと「うえはし」「したはし」などと読み、これ以上データがないことを伝える。

リストビューの編集

リストビューは、先頭項目のみ、編集可能にすることができる。
この場合、リストビュー上にエディットコントロールが出現するが、単独のエディットコントロールと全く同じ読み上げになる。
ただ、マウスが使えるならともかく、キーボードだけで編集状態に移行する方法がわからなかった。
(マウスでは、選択状態の項目を再度クリックすれば編集モードになる)
(エクスプローラではF2に割り当ててあるようだが……)

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