後日追記   [99.06.13.] [99.06.19.]


  HTMLのルビタグについて

 HTMLのルビタグについては、その後、新たに判明したことがあるので、情報を付け加えておく。   [99.06.13.]

      【 追記 1】  【 追記 2】  も加えた。   [99.06.19.]



 本文( coderuby.htm )では、次のように述べた。

> HTML の担当委員会では、……この問題の解決策として、 <rp> というタグを
> 使う別種の案を考慮中である。しかし、これはほとんど無意味なので、たぶん
> 使われないだろう。


   [ 注 ] ここでいう「この問題」とは、カッコなしでは、「この話はなし」
       というふうになって困る、という問題。
   [ 注 ] <rp> というタグを使えば、この問題を解決できる、というのが、
       HTML の担当委員会の方針。それに対して、こんなタグはあま
       りにダサイ(無意味だ)、というのが、私の主張。

 さて、しかしながら、そのあと公開された MS-IE5.0 を見ると、この <rp> というタグは、使われないということはなく、使われている。
 この点では、私の見通しははずれたことになる。 (まさか、関係者がそれほど愚かだとは思っていなかったので。もうちっとはまともな頭をもっていると思っていた。いずれにせよ、見通しがはずれたという点では、お詫びする。)



 なお、この <rp> というタグを使うとどうなるか、というと、長所短所は次の通り。

 ・ 短所 …… 不要なタグがやたらとたくさん入って、ソースが汚くなる。
 ・ 長所 …… 単なるカッコなしのルビタグのような問題は生じない。

 具体的な例としては、次の例を見てほしい。

 これらは、 <rp> というタグを使って書かれてある。その結果、次のようになる。

 ・ ソースを見ると、きわめて汚いソースとなっている。
 ・ 表示自体は、問題ない。
   つまり、ルビタグに対応ソフトでは正常に表示され、ルビタグに非対応のソフトでも、
   カッコ付きの表示となり、特に問題は起こらない。

 というわけで、大きな問題は起こらない。その意味で、このタグを「使うな」と禁じることはしない。 (この点では、本文に述べたことと異なる。)
 ただ、「使いにくい」という事実は残る。このような使いにくいものを採用する関係者の意図は、まったく理解できないが。

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 ※ 以上は、参考情報として記した。
   今後、もしかしたら、この <rp> というタグは廃止されるかもしれない。本文にも述べた
   とおり、まったく馬鹿げた(無意味な)タグだからである。

 ※ なお、ルビタグの対応委員会では、次のように考えている可能性がある。

   「シフトJIS,EUC,ISO-2022-JP などで、それぞれで、カッコの文字コードは異なる。
   だから、処理の際に、カッコの間違いが起こり、エラーが生じる可能性があるので、
   カッコを指定する <rp> というタグは必要である」

    この考えは、正しいようでいて、実は誤りである。 なぜか? 
    たしかに、文字コードが異なれば、カッコの文字コードも異なるので、ルビは正常
   に処理ができなくなる。 つまり、エラーが起こる。 たとえば、JISで書かれたHTML
   文書を、EUC として処理すれば、カッコを正しく認識できなくなるので、ルビの処理
   にエラーが生じる。
    だがそもそも、文字コードの処理を間違えれば、文書全体が文字化けするのだ。
   文書全体が文字化けしたなかで、ルビだけが正常に表示されても無意味である。
   というわけで、文字コードを間違えた場合のルビ処理エラーについては、考慮しな
   くてもいいのである。





 [ END ]