電八 各種設定ガイド

  [ 改訂 97.10.20. ]

 このホームページは、電八(電信八号)の ヘルプの補足 です。

 電八は、とても優れたメールソフトです。ただし、残念ながら、ヘルプが不足しています。そのため初心者は、インストールしても、設定の仕方がわかりませんでした。実際にメールを出したり受け取ったりする前に、挫折するのが普通でした。

 そこで、初心者でもいろいろと電八の設定ができるように、このホームページでは、設定の仕方を解説しました。

 以下の設定をすれば、誰でも、電八を使えるようになります。

 なお、後半では、特に テンプレートの設定法 を示しました。これはかなり難しいので、独立の項目として、示しました。

 このホームページを読んで、電八を十分に使いこなせるようになることが、著者(私)の願いです。


 電八の特徴

 電八の特徴を、はじめに紹介します。(主な点のみ)

 長所  (基本機能がしっかりしている)

・送受信を連続してできる。

・受信のときに、ダウンロード状況を確認できる。

・動作が軽快である。(起動時間も短いし、送受信時も無駄な時間を取らない。)

・文字化けが起こらない。(ネットスケープではしばしば文字化けが起こる。)

・無料である。


 短所  (わかりにくい)

・初心者には、操作が難しい。(ヘルプも十分に用意されていない。)

 
 ただし、この短所は、本ホームページを読むことで、解決されます。


 各種設定の方法 

 電八は、インストールしたあと、各種の設定を変更する必要があります。その注意点を、以下にまとめました。 

 主として、初級者向けのことですが、上級者向けのことも、いくつか記しました。(電八を便利に使えるようにする方法。)

 
 (1)引用符

 引用符は、初期設定では > ではなく、 Clinton> のような形式になります。

 これは、unix の時代に使われていた形式の一つです。しかしこの形式は、現在では、あまり使われていません。

 これを普通の > という形式に修正するには、どうするか?

 それには、「サーバに依存しない設定」の「その他」の「引用符」の欄に >  と入力します。

 
 (2)半角カタカナ

 半角カタカナがあると、電八は、送信中に送信を中断します。

 これを正常に送信できるようにするには、(1)と同じ画面で「半角カタカナ勝手変換」のチェックを入れます。

 
 (3)自動ログイン

 自動ログイン(受信または送信のボタンを押すだけで自動的に回線を接続すること)を実行するには、「設定」→「自動ダイヤルの設定」で、項目を選択して、入力します。

 自動ログインで接続したあと、電八は勝手に回線を切断します。これを解除するには、「設定」→「自動ダイヤルの設定」で「ハングアップもする」のチェックをはずします。(「ハングアップ」というわかりにくい用語は、自動切断のことです。パソコンのハングアップのことではありません。)

 
 (4)一括送信

 複数のメールを一括して送信するには、iniファイルを書き換える必要があります。

 DENSHIN8.ini[Global Parameters] に、 ConfirmOnSend=0 を追加します。これで、いちいち確認ウィンドウが出なくなります。

 なお、この問題は、1b7 で新たに発生するようになりました。1b6 では、この問題は発生しません。

 
 (5)送信済みフォルダの新設

 送信済みの文書を入れるフォルダは、用意されていません。ですから、自分自身でそのフォルダを設定する必要があります。具体的には、次のようにします。

・電八で、「フォルダ」→「新規作成」

・新しいフォルダの名前として、「送信済み.fld」または「Sent.fld」という名前を入力する。

・電八で、「設定」→「サーバによらない設定」

・「送信済みメール用フォルダ」として、先のフォルダを指定する。

 
 (6)草稿フォルダの新設

 電八には、草稿(すぐには送信しないメール)を入れるフォルダが設定されていません。当然、設定するべきです。

 それには、「フォルダ」→「新規作成」で、新しいフォルダを作成します。

 草稿用のフォルダは、送信するファイルを収めるので、「送信系」のチェックを入れます。
 (1b7以降のバージョン)

 
 (7)既存の草稿フォルダの設定変更

 1b6 以前では、新しいフォルダを作成すると、自動的に、受信用のフォルダに設定されます。つまり、送信系のフォルダになっていません。これでは、草稿用のファイルを作っても、不便です。

 既存の草稿用フォルダを、送信系に設定するには、次のようにします。

・電八が起動していない状態で、そのフォルダのファイル(*.fld)を削除する。
(念のためバックアップをとっておくこと。)

・電八を起動する。

・問い合わせのダイアログが出るので、そこの「送信系」をチェックして再構築する。

 
 (8)草稿用フォルダの配置

 草稿用のフォルダは、どのように配置すべきか? 私個人としては、次のように配置しています。

  ・ INフォルダの内容を、画面の下半分(7割ほど)に表示する。

  ・ 上半分(3割ほど)のうち、左の7割ほどは、OUTフォルダを表示する。

  ・ 上半分(3割ほど)のうち、右の3割ほどは、草稿用フォルダを表示する。

  [付記] フォントサイズを小さめにすると、画面に多くの文字を表示できます。

 
 (9)送信設定

 初めてインストールした際、うまく接続できないときは、次のように設定するといいでしょう。

  (A)  POP3サーバ と SMTPサーバ

 この両者は、電八以前に自分が使っているメールソフトの、同じ欄を参照してください。たとえば、ネットスケープならば、ネットスケープメールの「オプション」→「メールとニュースの設定」→「サーバ」で、最初の二つの欄が該当します。(ここに記してあることからもわかるように、前者は受信用であり、後者は送信用です。両者は同じになるのが普通です。)
 初めてメールソフトを使う場合は、加入しているプロバイダ(メールの接続先の会社)の、案内書を見てください。

  (B)  POPログイン名

 これは、プロバイダ(メールの接続先)へのログイン名のことではなく、自分のメールのアカウントのことです。両者は同じこともありますが、異なることもあるので、注意してください。たとえば yamada@usonet.or.jp ならば yamada です。 (ただし、メールのアカウントでは接続できず、プロバイダへのログイン名では接続できる、ということがあるかもしれません。私としては確認していませんが。このあたりは、プロバイダによって、さまざまなようです。)

 
 (10)宛先の指定

 メールを出す際、住所録で、相手を指定するには、電八では、かなり特殊な方式をとります。

 通常のソフトでは、相手を選択したあと、「宛先」などのボタンを押します。 電八でいえば、「To」ボタンを押せばいいわけです。ヘルプには、そのように記してあります。

 しかし、「To」ボタンは、どこにもありません。ヘルプは間違っています。

 正しくは、メニューの「編集」から「To」や「CC」を選択します。(右ボタン クリックからでも可能です。)

 なお、「To > CC > BCC」 などの項目もありますが、これらはあまり使わないので、無視しても構いません。

 
 (11)差出人表示の漢字表記

 メールを出すと、受け取った人の「差出人欄」にはあなたのアドレスが表示されます。たとえば yamada@usonet.or.jp と表示されます。

 これを「山田太郎」などと漢字表記にするには、テンプレートの差出人の欄を変更します。

 元は $FROM $TO などで定義されていますが、これを yamada@usonet.or.jp と書き改め、さらに末尾に、半角カッコ入りの全角文字で書き加えて yamada@usonet.or.jp(山田太郎) などとします。

 なお、メールを出す際、1通ごとに From: 欄を書き換えても同様です。

 また、 yamada@usonet.or.jp(山田太郎) でなく  山田太郎 <yamada@usonet.or.jp> と書く流儀もあります。電八作者は、こちらの流儀を勧めています。ただし、実際には、どちらの形式も広く使われています。電八自体、最近のバージョンでは、両方の流儀に対応するようになりました。

 なお、全角表記をした場合、海外へのメールを出すと、その部分が符号化(エンコード)されて、先方では正常に表示されません。注意してください。(全角でなく半角英数字ならば、問題ありません。)

 
 (12)日付欄の修正

 各フォルダの「日付・時刻」欄は、幅を縮小すると、「...」という表示が出てしまいます。これでは余計な情報が表示されるだけで、必要な情報が表示されません。この問題を解決するには、次のようにするのがいいでしょう。(絶対的ではないけれど。)

 そもそも「...」という表示が出るのは、「情報が他にもあってはみ出る」ということを意味します。だから、情報を減らせばいいのです。特に、「年」と「秒」は不要なので、削除します。それには、次のようにします

・まず、電八を起動していない状態で、 DENSHIN8.ini というファイルを、バックアップ用のフォルダのなかに、コピーする。(つまりバックアップを取る)

・次に、電八のフォルダの中にある DENSHIN8.ini というファイルをメモ帳などで開く。
 すると、[Global Parameters] に、DateFormat=%y/%m/%d %H:%M:%S という項目がある。
 これは、 年/月/日 時:分:秒 を表す。そこで、最初の %y/ と最後の :%S を削除する。
 つまり、 DateFormat=%m/%d %H:%M とする。

・DENSHIN8.ini を保存して閉じる。電八を起動する。

 これで、修正されているはずです。

 [付記]
 設定画面の該当欄で、設定を直接変更することもできますが、上述のやり方の方が安全です。

 [参考]
 1b6 では、「日付・時刻」欄の幅を、フォルダごとに調整できたので、とても便利でした。しかし 1b7 の 初期のバージョンでは、この機能は削られました。つまり、すべてのフォルダで同じ幅になってしまいました。──ただし、その後、マイナーチェンジして、現在のバージョンでは、この問題は解決されているようです。
 

 
 (13)Grep検索

 たくさんあるメールから、めざす語を検索するには、どうすればいいか?

 電八自体にも、検索機能はありますが、かなり貧弱です。単純な検索だけなら、できます。しかし絞り込みは、できることはできても、途中で解除されてしまうので、実用的には不足です。

 この問題を解決するには、秀丸を使います。(秀丸はシェアウェアですが、お金を払わずとも、手間がかかるだけで、ちゃんと使えます。たまに検索に使うぐらいなら、問題ないでしょう。手間がかかるのがいやな人は、料金を払えばいいでしょう。)

 具体的には、次のようにします。

・秀丸で、ツールバーに「タグジャンプ」のボタンを付ける。(カスタマイズする。) 

・秀丸のプログラムファイル(HIDEMARU.EXE)へのショートカットを作成する。 

・そのショートカットを右クリックして、「プロパティ」→「ショートカット」を選択。 

・「作業フォルダ」の欄に、電八のメールのフォルダのパスを入力する。
( 例 「 C:\Den8pati\IN 」)
 

 以上のように設定すれば、あとは、このショートカットをクリックしたあと、秀丸で Grep を実行すれば、検索結果の一覧が得られます。そのあと、タグジャンプを実行すれば、めざす検索語へ直ちにたどり着けます。

 なお、「IN」フォルダのほか、「送信済み」フォルダについても、同様のショートカットを別に作成すれば、同じようにして Grep 検索を実行できます。

 [付記]
 この方法は、折井哲氏( http://www.din.or.jp/~tetsu/ )のご教示によります。

 
 (14) uuencode や BinHex でエンコードされたファイルをデコードするには?

 Wincode や StuffIt Expander を使え、というのが、電八関係者の公式見解です。

 たとえば、 StuffIt Expander ならば、起動して、その画面のなかに、ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、復元できます。(ソフトの入手先は、***** )[現在、リンク切れ]

 ただし、これらのソフトは、英語で書かれています。英語の苦手な人は、不安かも知れません。そこで、特に私がこっそり、秘密の方法を教えます。(他の人には、内緒にしておいてください。)

・これらのデコード機能のある日本語版のメールソフト(たいていシェアウェア)を、起動する。
(試用期限が切れていても、何度もボタンを押せばちゃんと使えることが多い。)

・「他形式メールの読み込み」を実行する。(そのソフトのヘルプを参照)

・あらかじめ、電八で受信したメールをヘッダ込みで開いて、「boundary="_33f798c043f3"」などという文字列を調べておく。

・この boundary としての " " 内の文字列を、「 区切り文字列 」 として、指定された画面上に入力する。

・変換を実行する。

 以上のように、他のメールソフトを使うことで、添付ファイルを復元できます。(本文なら、電八でも読み込めるはずです。) [ ※ 他のメールソフトとは何か? 電八とは逆に、値段の大変高いソフトを探してみてください。]

 
 (15)フォルダと fld ファイル (*.fld) は、どう違うの?

 電八が起動するとき、たくさんあるメールをいちいち読み込んで画面に表示するのでは、時間がかかります。

 そこで、あらかじめ、フォルダ内のメールを要約したファイル(目録のようなもの)をつくっておいて、起動の際には、それを読み込みます。この目録のようなファイルが、 fld ファイル (*.fld) です。

 フォルダの内容と、 fld ファイルの内容は、自動的に一致します。電八の画面上で、フォルダ間で ドラッグ&ドロップをしても、 fld ファイルは自動的に更新されます。

 ただし、電八によらずに、エクスプローラなどによってフォルダを開いて、メールファイルを手動で勝手に移動した場合、電八はそれを認識しないので、 fld ファイルは更新されません。

 この場合、 fld ファイルの内容を更新するには、次のようにします。

  ・電八の画面上で、そのフォルダを選択する。(アクティブにする)

  ・メニューの「フォルダ」→「最新の情報に更新」を実行する。

 これで、手動で変更した内容が、 fld ファイルに反映されます。

 [付記]
 メールを削除すると、そのメールは Trash.can というところに入ります。
 アプリケーションの環境によっては、 Trash.fld というウィンドウが表示されることがあります。この場合は、 Trash.fld というウィンドウを閉じておいてください。(なるべくそうすることをお勧めします。詳しい理由は専門的になるので省略。)

 
 (16)受信したメールをうまく並べ換えるには?

 並んだメールの上方にあるバーの、「番号」「日付・時刻」「相手」などの部分をクリックすれば、その順に並べ換えられます。また、再度クリックすると、逆順になります。(これはエクスプローラと同じ操作法なので、すぐにわかるでしょう。)。

 もっと細かく順番を指定するには、メニューの「フォルダ」→「メールのソート」で、どの項目を優先するかを指定できます。

 ただし、こうして指定できる順序は、あくまで、すでに存在するメールについての順序です。新規に受信するメールについては、当てはまりません。

 新規に受信したメールは、必ず、既存のメールの最後に来ます。たとえ順序を「時間順・逆順」に指定していても、そうなります。

 新規に受信したメールを「時間順・逆順」に並べる、そして新規に受信したメールを冒頭に置く、──というのは、よくある並べ方です。(野口悠紀男氏の超整理法も同じ考えです。) しかしながら、電八は、この並べ方に対応していません。

 とはいえ、このような並べ方は、電八でも、将来的には、実現するかもしれません。

 
 (17)メールのアイコンの色がいつのまにか赤や青になっている。どうして?

 メールを右クリックすると、このようになります。あなたがつい知らず知らず、右クリックしてしまったので、こうなったのです。 (ただし、それ以外の場合もある。 後述の ★ を参照。)

 右クリックすれば右クリックメニューが出る、というのが Windows95 の標準です。もちろん、ユーザはそれに慣れています。しかし電八は、独特の仕様をとっているので、ユーザが戸惑う事態が発生します。

 このような場合には、何度もメールをクリックすれば、元に戻ります。大変手間がかかって、わずらわしいのですが、仕方ありません。

 面倒なら、ほったらかしにしておいても、かまいません。ただしそれは、OUT フォルダ以外のメールのみです。OUT フォルダのメールは、アイコンの状態で、送信するか否かが設定されるので、ちゃんとアイコンの色を決めておいてください。

 [付記]
 あなたではなく、電八が自動的に色を変える場合もあります。★
 
 それは、返信機能で返信を書いて、保存した場合です。この場合、電八は自動的に、IN フォルダ内のそのメールの色を、青に変更します。「返信を書いた」ということを示す 印 です。(同様に、赤い色の 印 もあります。これは「 返信を出す予約 」です。)

 このような印は、メールのヘッダの X-Status に対応します。
 READ(読了済み),RPLY(返信),RPLD(返信済み),WRIT(新規送信),SENT(送信済み)に、それぞれ対応して、色が設定されています。 [ 具体的にいうと: 割れた無印,赤,青,黄,無印 ]

 [付記]
 色を付けるのは、メールのランク付けとは異なります。ランクの高いものだけを抽出する、といったことはできません。
 また、検索機能でも、一定の色のものだけを探し出すことは、できません。色ごとに並べ換えることも、できません。電八はこのようなファイル管理機能を持っていません。諦めてください。
 
 ただし、裏技的なやり方をすれば、可能です。
 それは、すぐ上に記したことを利用して、「 X-Status: RPLD 」などの語で検索することです。
 または「 RPLD 」などでヘッダを検索してもいいでしょう。 
 

 [付記]
 受信メールの自動振り分け機能はあります。また、すでに受信したメールを、一定の条件で、フォルダ分けする、というソフトも、すでに別の人から提供されています。いずれも操作は難しいのですが、どうしてもやりたければ、このようにするといいでしょう。

 
 (18)複数の相手に送信するには?

 複数の相手に送信したいときは、次のようにします。

 相手のアドレスがすでに住所録に登録されている場合は、次々と To で指定するだけです。(宛名欄に自動的にアドレスが入力されます。それぞれの間は、半角のコンマ , で区切られます。)

 相手が住所録に登録されていない場合は、宛名欄に、それぞれのアドレスを、手動で記します。それぞれのアドレスの間を、半角のコンマ , で区切ります。半角スペースを加える必要はありません。
 
  (以上は、ネットスケープと同様です。MS Internet Mail ではセミコロンで区切りますが。)

 
 (19)CC や BCC って何のこと?

 Carbon Copy Blind Carbon Copy の略です。ここも宛名欄と同様に使えます。もちろん、複数の宛名を入力することもできます。

 ただし、宛名欄に何も入力していないときは、これらの欄に入力しても無効となります。

 CC は、「宛名の人が主役だけど、あんたにもついでに見せて上げるよ」という意味合いがあるので、使うときは慎重にした方がいいでしょう。通常は、宛名欄のみを使ってください。

 BCC は、機能的には CC と同じですが、その受取り相手は、他の誰が同じように受け取ったか、わかりません。この点が、CC と異なります。メールの受取り相手が、たがいに知り合いではないときなどに、使います。

 [付記]
 CC や BCC について詳しくは、市販の解説書を参照にしてください。CC や BCC のことは、電八以外でも同様です。だから、ネットスケープの解説書でも構いません。ただし、CC ガールズの写真集では無理です。

 
 (20)電八のショートカットを作って、デスクトップに置いたが、気に入らない。アイコンのデザインを変えるには?

 そんなことをすると、電八の作者の気分を害するかもしれないので、そのつもりで。

 電八作者公認のやり方は、通常の場合のやり方と、同じです。つまり、アイコンを右クリックして、「プロパティ」→「ショートカット」→「アイコンの変更」で、ずらりと並んだアイコンの中から、好みのアイコンを選びます。

 これらの中に好みのアイコンがなければ、別のところから探し出します。電八作者の公認のやり方ではありませんが、その方法は、次の通り。

 ・ 上記の操作をしたあと、「参照」ボタンをクリックする。

 ・ "\Program Files\Accessories\HyperTerminal\hticons.dll" を選択する。

 ・ 「開く」→「OK」で、アイコンがずらりと並ぶ。その中から、好みのアイコンを選ぶ。

 ここにはさまざまな美しいアイコンがあるので、好みのものが見つかるでしょう。(美しい女性はいませんが。)

 
 (21)新着メールのアイコンと、新規送信のアイコンが同じだけど、どうして?

 たしかに、まぎらわしいですね。既存の受信メールも、右クリックすると、新着メールと同じように表示されるので、まぎらわしいですね。

 これらについては、電八作者に替わって、私からお詫び申し上げます。

 
 (22)「送る」コマンドで、電八にテキストファイルを送ろうとしたけれど、電八が受け付けてくれない。

 電八にはこの機能がありません。電八は独特の構造を持っているので、他のメールソフトと違って、実現が難しいのです。プログラム的には可能ではあるけれど、かなり手間がかかります。近い将来、実現する見込みはありません。
 ですから、とりあえず、全文コピーしてから、電八の新規メールの上に貼り付けてください。(面倒を掛けて、申し訳ありません。)

 [付記]
 Microsoft の Power Toys をもっていれば、やや便利な方法を使えます。

・「送る」メニューで、 Clipboard as Contents を選択する。
(これで、ファイルの内容をクリップボードにコピーできる。)

・電八の新規メールの上に貼り付ける。

 
 (23)メールがたくさんたまったら、どう整理すればいいか?

 これは、今現在の話ではなく、将来の話ですね。たぶん。……

 というわけで、たいていの人は、今すぐ読む必要はありません。ただし将来、気になったら、以下のようにするといいでしょう。(説明が長いので、注意。政治家の演説みたいに、だらだらと続きます。)
 

 100通ぐらいなら、問題はないので、そのままでいいでしょう。

 1000通近くになると、日時や差出人で並べ換えたとき、あまりにも多く表示されるので、わずらわしくなります。この場合は、そろそろ、整理した方がいいでしょう。では、どうするか?

 具体的には、次の二つの方法があります。

 (A)ごく簡単だが、HDのスペースをやや食う方法。

 (B)ちょっと手間がかかるが、きちんと整理できる方法。

 この二つについて、順に説明します。

 (A)ごく簡単だが、HDのスペースをやや食う方法。

 次の手順を取ります。 

・電八のあるフォルダを、丸ごと、隣にコピーする。新たなフォルダの名は、適当につける。たとえば、「Den8-Old」など。

・電八のフォルダ(元の方)のなかにある、IN などの各フォルダを、エクスプローラで開いて、全ファイルを選択して(Ctrl+A)、すべて削除する。

・電八のフォルダ(元の方)のなかにある、電八のプログラムファイル(Denshin8.exe)をダブルクリックして、電八を起動する。メニューから「フォルダ」→「最新の情報に更新」を実行する。このことを、各フォルダごとに行なう。[先の (14) を参照。] 

 以上により、元の電八の各フォルダは、すっからかんになりました。ああ、すっきり。今後は、この空っぽな状態から始めます。受信も、送信も。

 古いメールを見たいときは、前述の「Den8-Old」内にある、電八のプログラムファイル(Denshin8.exe)をダブルクリックします。これで、以前のメールを見ることができます。

 なお、この空っぽな状態から始めても、月日がたてば、ふたたび 1000通ぐらいたまるでしょう。そうなったら、やはり同じようにすればいいでしょう。ただし今度は、「Den8-Old」というフォルダのかわりに、「Den8-Old2」というフォルダをつくります。
 あるいは、「Den8-Old2」というフォルダをつくるかわりに、現在のフォルダの IN フォルダのなかのファイルをすべて、「Den8-Old」の IN フォルダのなかに移動する、というふうにしてもいいでしょう。この場合、各フォルダについて、「最新の情報に更新する」を実行する必要があります。(ちょっと手間がかかります。そのかわり、電八のプログラムファイルが、三つも四つもいくつも、次々と作られる、ということはありません。)

 以上に述べたのは、ものぐさな人向きのやり方です。

 なお、古いメールをコピーして保存しておくフォルダを、圧縮ドライブのなかに指定すれば、HD容量をかなり節約できます。(クラスタが小さくなるという理由もあって、おおざっぱに言えば、4分の1程度の分量しかHDを占有しなくなります。)

 (B)ちょっと手間がかかるが、きちんと整理できる方法。

 標準的な方法としては、次の手順を取るといいでしょう。(ちょっと手間がかかるので、超初心者にはお勧めできません。)

・エクスプローラで、電八のあるフォルダを開いて、新しいフォルダを作成し、適当な名前に変更する。
(名前としては、次のような名前がよい。Old古メール97夏,etc.)

・このフォルダのなかに、元々ある、次のものをコピーする。
   IN フォルダ および IN.fld (fldファイルの)
   送信済みフォルダ および 送信済み.fld (fldファイルの)
 ( 注 草稿フォルダOUT フォルダ については、何もしないでいい。)

[付記] これらのフォルダの名前は、そのままでもいいのですが、
     IN-01 とか 送信済み-01 とかにしておくと、次回では、
     IN-02 とか 送信済み-02 とかの名前にできるので、便利です。

・元々ある、次のものを削除する。
   IN フォルダ のなかの全ファイル(メール)
   IN.fld (fldファイルの)
   送信済み フォルダ のなかの全ファイル(メール)
   送信済み.fld (fldファイルの)

・電八を起動する。現れた画面に従い、送信済み.fld については、「送信系」のチェックを入れる。

 以上により、旧来のメール(受信したメール・送信メール)は、Old というフォルダのなかの「IN」または「送信済み」フォルダに入りました。

   [注意]
    以上では、コピーと削除により、すべてのメール を移動しました。
    すべてのメールでなく、一部のメールのみ を移動することもできます。
    (例: 一カ月前までのメールのみ を移動する。ここ一カ月間のメールは現状通り。)
    
    このようにしたいときは、単純に、フォルダ内のメールファイルを移動します。
    ただし、*.fld ファイルは、移動も削除もせず、「最新の情報に更新」を実行します。
    
    ……以上、やや面倒で注意が必要なので、気をつけてください。
    

 このようにして移動したあと、移動したメール(昔のメール)を見たいときは、電八で、「フォルダ」→「開く」で、そのフォルダを開けば、求めるフォルダのウィンドウが現れるので、いつでも見ることができます。

 あるいは、「表示」→「フォルダ階層」で、求めるフォルダを表示した上で、選択して開くこともできます。

 [付記]

 電八では、「表示」→「フォルダ階層」の画面で、階層化されたフォルダを表示させることは可能です。しかし、表示以外のことはできません。この画面で、新規フォルダを作成したり、メールの移動をしたりすることは、できません。

 そうしたことをするには、次のいずれかを行なう必要があります。

   ・エクスプローラで行なう。
     (新規フォルダの作成/メールファイルの移動)

   ・電八上で行なう。
     (新規フォルダの作成/開かれたフォルダ間でのメールの移動)

 [付記]

 古いメールについては、LHAで圧縮してバックアップを取ることをお勧めします。

 また、とても古いメールについては、バックアップだけあれば十分でしょう。LHAで圧縮すると、多数のファイルが1個のファイルになるので、クラスタの無駄がなくなり、HDの占有量はおよそ10分の1以下になります。このようにHDを節約できる効果があります。

 (ただし、HDの容量がたっぷり余っているのであれば、あまり意味はありません。)

 [付記]

 受信したメールを細かく分類すると便利だ、と思うかもしれません。実際、そうするための専用ソフトもできています。

 しかし、私としては、事後の分類はあまりお勧めしません。どうせ分類するなら、受信のときに 自動振り分け をした方がいいでしょう。


  テンプレートの設定法 

 テンプレートとは

 これは、送信や返信の書式を定めるファイルのことです。このファイルに従って、送信や返信の書式が定められます。

 たとえば、相手の宛先などが自動記入されます。ここでうまく設定しておけば、たとえば、次のことが自動的に記入されます。

    相手のアドレス・相手の名前・自分のアドレス・自分の名前・決まり切った挨拶、……など。

 ですから、相手が変わるたびに、上記の項目をいちいち入力する、という手間が省けるわけです。

 書き換えの必要

 電八では、初期設定では、

   「××さん、こんにちは。○○です。」

 などのテンプレートが用意されています。

 この設定テンプレートは、通常、書き換えた方がよさそうです。

   「××さん、こんにちは。○○です。」

 というのは、学生や子供ならばいいでしょうが、礼儀をわきまえた社会人なら使えません。このような馴れ馴れしい文句は、相手によっては非常に失礼だ、というのが社会人の常識です。(学生の方にはわからないかもしれません。しかし、仕事上の上司や社長には、このようなメールを出すことはできません。また、取引先にも、このようなメールを出すことはできません。さらにまた、女性に対し、このようなメールを出すと、セクハラの疑いを掛けられることもあります。)

   「××さん、こんにちは。○○です。」

 というのは、親しい相手にはいいのですが、親しくもない相手に、無理矢理親しげな口を利くのは、大変失礼です。上司や社長に親しげな口を利けば、「きみはいつからそんなに偉くなったのかね。昇進させた覚えはないのだが。」と言われるでしょう。近づきがたい美女に親しげな口を利けば、「いやらしい人ね」と、軽蔑の眼差しを浴びるでしょう。

 これが社会の常識です。

 電八の初期設定テンプレートを使用している方は、なるべく、書き換えることをお勧めします。

 設定の仕方(準備)

 設定テンプレートを書き換えるには、まず、準備が必要です。

 いったん電八を起動して、いくつかの必要な設定をしたあと、電八を終了します。

 すると、電八のあるフォルダのなかに、次のようなファイルが新たに作られます。

     Send.cmp   Reply.cmp   Forward.cmp 

     Send.def   Reply.def   Forward.def 

 上段は、拡張子が cmp のファイルです。これらはテンプレートです。

 下段は、拡張子が def のファイルです。これらは定義ファイルです。

 これらのうち、特に書き換える必要があるのは、次の二つです。(他も適宜、選択してもいいでしょう。)

   Send.cmp    新規送信用 

   Reply.cmp    返信用

 この二つの設定テンプレートを書き換えます。

 では、どうやって書き換えるか? それには、このファイルをメモ帳などで開いて、直接内容を書き換えます。

 その際、次の点を理解しておいてください。( 電八のヘルプの「テンプレート」の項も参照。)

 $From$To などの意味は、ヘルプを読めばわかります。

 $From[1]のように、番号のついていることもあります。これもヘルプを読めばわかります。(ただし、この番号は、普通は気にせず、無視しても構いません。) 

 [ 注意 ]

 テンプレートを書き変えるにあたって、特に注意点を三つ、述べておきます。

 (a) 混同に注意

 $FROM $TO は、送信用と返信用とで、同じ内容を意味しない。

 送信用では、$FROM は差出人であり、つまり、"私"のこと。

 返信用では、$FROM は差出人であり、つまり、相手のこと。

 (b) エラーに注意

 返信用では、転送やメーリングリストからのメールの場合に、エラーを起こすことがある。つまり、$RECOMMENDED-FROM が正しく指定されず、他に化けることがある。

 $RECOMMENDED-FROM は、通常は、"私"のことだが、場合により、別の宛名になることがある。

 だから、返信用メールでは、 $RECOMMENDED-FROM のかわりに、直接自分の名前とアドレス(例: 山田 [yamada@usonet.or.jp] )を記した方がよい。その方が、エラーを避けられる。(最後にある、おまけのファイル[ダウンロード可能]に例を示しておいた。)

 (c) テンプレートをいくつも使うときの注意

 テンプレートをいくつも使いたいときは、たとえば

   Send.cmp

のかわりに、次のようなテンプレートをいくつも作る。(やり方は上の場合と同様。)

   Send1.cmp

   Send2.cmp

 さて、こういうファイルをいくつか作ったとして、このままでは、使えない。

 なぜなら、元の Send.cmp が有効になっているからである。

 だから、単に送信を実行しただけでは、元の Send.cmp がテンプレートとして指定されてしまうので、Send1.cmp や Send2.cmp は指定されない。

 そこで、これらのテンプレートを指定せねばならない。

 それにはどうするか? この指定をするためのファイルがある。それは、

   Send.def

という定義ファイルである。この定義ファイルを書き換えることで、指定がなされる。

 では、どうやって定義ファイルを変更するか? それには、次のようにする。

 (1)まず、この Send.def というファイルを、先のバックアップ用フォルダにコピーしておく。(つまり、バックアップを取る。)

 (2)この Send.def というファイルを編集して、テンプレートとして Send1.cmpSend2.cmp を指定する。(具体的な指定法は、ヘルプ参照。)

 (3)これらの Send1.cmp Send2.cmp は、宛先の条件によって、自動的に選別されるようにもできる。(具体的な指定法は、ヘルプ参照。ただし、ちょっと難しい。初心者には、困難だろう。)

 [ 1b6 からの注意 ]

 1b6 のテンプレートでは、 Reply.cmp   Subject: の欄に $RECOMMENDED-SUBJECT と記してあります。この場合、返信の題名には、「Re: ×××」「Re^2: ×××」「Re^3: ×××」「Re^4: ×××」というふうに記されます。(「返信への返信」というのを繰り返すたび、番号が増える。)

 しかしこの方式は、相手が電八以外の場合、問題が生じます。「Re^2: ×××」への返信は「Re^3: ×××」とはならず、「Re: Re^2: ×××」となるのです。

 この問題を解消するには、 Reply.cmp   Subject: の欄に Re: $ORIGINAL-SUBJECT と記しておきます。 

 1b7では、 Reply.cmp が初めからこのようになっているので、修正の必要はありません。


[最後に]

 ここに記したことに、ご意見や感想があれば、作者宛にご連絡ください。

   作者       南堂久史

   アドレス     nando@js2.so-net.ne.jp

 
  [ 質問は受け付けていません。質問があれば、電八倶楽部へどうぞ。]

 [付記]

 このホームページに記したことの大半は、将来、電八作者が修正することも十分ありえます。その場合、読者は、「何だ、もうちゃんと設定されているぞ。このホームページに書いてあることは、おかしいな。」と思うことがあるかもしれません。しかしそれは、電八作者が修正したからです。

 なお、その場合は、電八作者が機能の向上をした、ということですから、ユーザのみなさんは、設定の手間がなくなったことについて、電八作者に感謝してください。 ( このホームページの作者[=私]に感謝しろ、と言っているんじゃありませんよ。念のため。)

 [付記] Q&A

  このホームページの作者は、どうも口が悪いですね。

  顔が悪いので、口も悪いんです。
   なお、本人はこれでも、上品な口を利いているつもりのようです。もっと口の悪いのを読みたければ、下記のホームページをどうぞ。マイクロソフトへの悪口が、山のように出ています。

      MS-Word97 の問題(バグ・トラブル)
 


 <リンク>

 (1)文吉

 電八用のビューア・エディタとしては、「文吉」という非常に優れたソフトがあります。ぜひご利用ください。無料です。次のホームページからダウンロードできます。

   文吉  (奥田直広氏 作)[現在、リンク切れ]

 (2)テンプレート設定ソフト

 私はこのホームページで、主として、初心者用に説明しました。もっと細かくあれこれと設定したい方は、専用の設定ソフトをご利用ください。無料です。次のホームページからダウンロードできます。

   電信八号テンプレートエディタ   (尾崎淳氏 作)

 このホームページには、電八についての FAQ (Q&A集)もあります。大変役に立つので、ご覧ください。
 現在のホームページ[この画面]には、電八の基本的な設定法を記しましたが、電八の応用的な設定法については、上記の FAQ のページにいろいろと細かく記してあります。

 (3)電八 関連情報

 電八用のさまざまなユーティリティが用意されています。次のホームページにリンクがあるので、リンクをたどって、得ることができます。

   電信八号の仲間たち   (川瀬裕氏 著)

 ★ 電八 本体

 電八本体は、作者のホームページから最新版をダウンロードできます。

   電信八号   (石岡隆光氏 作)

 ( DLL有りと無しとがあります。バージョンアップの人は「無し」を選ぶといいでしょう。初心者は「有り」を選べば無難です。 ── 「無し」の方では、MFC40.DLL および MSVCRT40.DLL という DLL ファイルだけでなく、ヘルプファイルも省略されています。)
 (なお、このホームページにアクセスする前に、必ずトイレを済ませておいてください。)

                                     [ 以上 ]