POLS(1) UNIX-OS Programmer's Manual POLS(1) 名称 pols - Canon LASERSHOT 用 プリントアウトツール 形式 pols [ directory ] 解説 pols は、Canon LASERSHOT 用プリントアウトフィルタ lipsf(1) の対話的インタフェース版ツールです。lipsf(1) にコマンドライ ンからのオプション指定で与える指示を、対話的に設定してから印 刷を行なうことができます。 また、lipsf(1) のパラメータファイルを読み込んで設定変更を行 なうことや、pols で設定したスタイルを lipsf(1) 用のパラメー タファイルとして保存することもできます。directory を指定する と、起動直後にカレントディレクトリをそのディレクトリに移動し ます。 pols を起動すると、メニュー形式で 8 つのコマンドを選択するこ とができます。これらのコマンドで必要事項を設定したり、ファイ ルを読み込んで印刷することができます。 ファイル選択コマンド ディレクトリ一覧モードを使って印刷するファイルを指定します。 一度に指定できるファイルは1つだけです。印刷をするには、まず このコマンドでファイルを指定してから印刷コマンドを実行します。 TAB キーでファイル情報の表示と非表示の切替ができ、表示モード では画面最下行にカーソル位置のファイルに関する詳細情報が ls(1) 形式で表示されます。表示モードかどうかは、画面左上に '+' の文字が出ているかどうかで判別します。 スタイル設定コマンド 印刷のスタイルを設定します。以下の項目が設定できます。 用紙サイズ 印刷する用紙サイズを選択します。 用紙横幅 用紙サイズが「自由」の時に、用紙の横幅を設定 します。 用紙縦幅 用紙サイズが「自由」の時に、用紙の縦幅を設定 します。 用紙の置き方 用紙を縦置きにするか横置きにするかを選択しま す。 文字数/行 各行に印刷する文字数を指定します。 用行数/ページ 各ページに印刷する行数を指定します。 文字間隔 各文字間の隙間をドット単位で指定します。 行間隔 各行間の隙間をドット単位で指定します。 上マージン 上端のマージンを指定します。 下マージン 下端のマージンを指定します。 右マージン 右端のマージンを指定します。 左マージン 左端のマージンを指定します。 タブ位置 タブストップの位置を文字単位で指定します。 文字サイズ 漢字フォントのサイズをドット単位で指定します。 書体 漢字書体を選択します。 漢字モード 漢字モードを縦書きにするか横書きにするかを選 択します。 段組印刷 段組印刷の段数を指定します。 各段文字数 段組印刷時の各段の文字数を指定します。段組数 が 1 段の時には指定できません。 上記のパラメータ設定以外にも、これらのパラメータによる印字幅 などに関する情報が、動的に表示されます。 ヘッダフッタコマンド ヘッダやフッタに関する設定を行ないます以下の項目が設定できま す。 ヘッダ書式 ヘッダ部分に印刷する文字列を設定します。最 大で画面上 2 行分にあたる 120 文字の長さ分 設定できます。ヘッダの印刷を「しない」にし てある時は設定できません。 フッタ書式 フッタ部分に印刷する文字列を設定します。最 大で画面上 2 行分にあたる 120 文字の長さ分 設定できます。フッタの印刷を「しない」にし てある時は設定できません。 ヘッダの印刷 ヘッダを印刷するかどうかを選択します。 ヘッダマージン ヘッダマージンを指定します。ヘッダの印刷を 「しない」にしてある時は設定できません。 フッタの印刷 フッタを印刷するかどうかを選択します。 フッタマージン フッタマージンを指定します。フッタの印刷を 「しない」にしてある時は設定できません。 ゼロサプレス ヘッダやフッタ内の数字に関してゼロサプレス モードにするかどうかを選択します。 縦書き時の数字 ヘッダやフッタ内の数字に関して縦書き時に漢 数字を使うかどうかを選択します。 ファイル名変換 ヘッダやフッタ内のファイル名に関して大文字 化や小文字化を行なうかどうかを選択します。 オプションコマンド その他のオプションを設定します。以下の項目が設定できます。 スタイル名 登録時に各々のスタイルにつけるスタイル名を 設定します。最大 60 文字まで設定できます。 LIPSモード 旧機種用の LIPS II+ モードか新機種用の LIPS III モードかを選択します。LIPS IV 対 応機種では LIPS IV を選択するとより奇麗な 印字になりますが、非対応機種では選択しない で下さい。 給紙方法 給紙モードを選択します。 オーバレイ オーバレイモードを選択します。 超高解像度 1200dpi の超高解像度モードを選択します。 LIPS IV モードにしていない時は設定できませ ん。 両面印刷 両面印刷モードを選択します。LIPS IV モード にしていない時は設定できません。 カラー印刷 カラー印刷モードにします。LIPS IV モードに していない時は設定できません。 基本色 カラー印刷モード時の基本色を設定します。黒、 赤、緑、黄色、青、紫、水色、白の中から選択 するか、もしくはグレイスケール濃度や RGB 値で指定します。 装飾印刷 装飾印刷機能を使用するかしないかを選択しま す。 装飾印刷接頭子 装飾印刷をする場合の制御文字となる接頭子の 1 文字を設定します。装飾印刷を「しない」に してある時は設定できません。 罫線連結 罫線の連結処理をするかしないかを選択します。 禁則処理 行の折込の際に行頭行末の禁則処理をするかし ないかを選択します。 漢字コード 印字ファイルの漢字コードを選択します。JIS は自動認識可能なので、SJIS, EUC を選択して も印字できます。 JISコード 漢字コードセットを選択します。 ASCIIコード 1byte コードセットを選択します。 スタイル読込コマンド ディレクトリ一覧モードを使ってパラメータファイルからスタイル を読込みます。パラメータファイルの拡張子は ".pls" でなくては いけません。拡張子がこれ以外のものは選択画面に現れません。 TAB による情報表示モードでは、画面最下段にカーソル位置のパラ メータファイルのスタイル名が表示されます。そのパラメータファ イルがスタイル名を持たない時には何も表示されません。 スタイル登録コマンド ディレクトリ一覧モードを使ってパラメータファイルに現在のスタ イルを登録します。新規にパラメータファイルを作りたい場合には、 画面左上の「!!! 新規登録 !!!」を選択して下さい。パラメータフ ァイルの名前を入力できます。但し、拡張子は強制的に ".pls" に なります。 印刷コマンド ファイルの内容を実際にプリンタに出力します。出力の前に以下の 項目を設定できます。 出力先 出力先を選択します。「印刷状況確認」を選択 しておくと、総印刷ページ数などを表示し、実 際には出力しません。 出力プリンタ名 出力先のプリンタ名を設定します。MS-DOS 版 では選択肢の中から選んで下さい。出力先をフ ァイルにした場合は、ファイル名を最大 16 文 字まで設定できます。 書込モード 出力先をファイルにした場合に上書きか追加か を選択します。出力先を「プリンタ」にしてあ る時には設定できません。 印刷部数 印刷する部数を指定します。 印刷開始 印刷を始めるページを指定します。"(AUTO)" と表示されている時には最初のページから印刷 されます。 印刷終了 印刷を終えるページを指定します。"(AUTO)" と表示されている時には最後のページまで印刷 されます。 ページ初期値 ヘッダやフッタ内でページ番号を印刷する際の 最初のページのページ番号を指定します。 但し、これらの項目は pols 実行中は記憶されていますが、スタイ ル登録では登録されませんので気をつけて下さい。 終了コマンド pols を終了します。 入力モードの説明 pols では設定する項目に応じて下記の入力モードが使用できます。 ディレクトリ一覧モード カレントディレクトリのファイル一覧が画面に出ますので、 その中からカーソルキーを使ってファイルを選択し RET キーで決定します。一画面にファイル一覧が収まり切らな い場合は、ROLL UP キー (または ^C) で次の画面、ROLL DOWN キー (または ^R) で前の画面に移動できます。 SPACE バーでファイルの内容を確認することができますが、 環境変数 PAGER に閲覧コマンドのコマンド名を指定して おくと、内部の簡易ページャの代わりにそのコマンドを用 いて確認ができます。 TAB キーでファイル情報表示モードの切替えができます。 このキーはトグルスイッチによるモード切り替えになって おり、現在のモードは画面左上に '+' の文字があるかど うかで判別できます。 ディレクトリの移動には、移動したいディレクトリを選択 して RET を入力するか、'l' キー又は '/' キーで移動先 のディレクトリ名を絶対パスで指定するかして下さい。 MS-DOS 版では同時にドライヴの変更もできます。また、 BS キーで親ディレクトリに移ることもできます。 選択モード 左右のカーソルキーで選択肢を選び、上下キーで別の項目 に移動します。RET キーでコマンド全体の決定、ESC キー でコマンド全体のキャンセルです。 数値入力モード 左右のカーソルキーで数値を1ずつ上下し、上下キーで別 の項目に移動します。数字キーの入力で数値の直接入力も できます。項目によって設けられている上下限の値を越え て入力することはできません。RET キーでコマンド全体の 決定、ESC キーでコマンド全体のキャンセルです。 項目によっては、"(AUTO)" という表示のつく場合があり ますが、これはその項目の値は自動計算に任せることを意 味します。このような項目では、具体的な数値を設定する ことで自動計算をやめさせることができますが、TAB キー を押せば再び自動計算の設定にすることができます。 文字列入力モード 左右のカーソルキーでカーソル位置を移動させながら文字 列を入力します。文字列が 2 行以上にまたがっている場 合は、上下のカーソルキーで上下の行に移動できます。文 字列の途中から入力している時は入力文字が自動挿入され ます。DEL キーでカーソル位置の文字を、BS キーでカー ソル直前の文字をそれぞれ削除します。^A と ^E はそれ ぞれ文字列の先頭と最後尾カーソルを移動し、^K でカー ソル以降の文字を全消去します。RET キーでコマンド全体 の決定、ESC キーでコマンド全体のキャンセルです。 日本語 2byte 文字を入力する場合、日本語入力フロント エンドによっては入力文字列を消してしまうものがありま す。このような場合には、^L キーで失われた文字列を再 描画することができます。 関連事項 lipsf(1) 診断 各項目の説明に関する詳細は lipsf(1) のマニュアルを参照して下 さい。 著作権 Copyright (C) 1994-2002 by Takashi SHIRAI 著者 白井 隆,