MIME Format

符号化方法(Encoding Method)

経路にインターネットを使用するファイル転送においては、通過する経路の選択は、ネット側にゆだねられる為、経由する経路が７ビットの経路，＄００～＄１Ｆの通常コントロールコードと呼ばれるコードを許容しない経路も存在する。この様な経路にバイナリーファイルを転送しようとした場合、情報の欠落を招く為、以下で述べる様な、ファイルの符号化が必要となる。

MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)

Ｂａｓｅ６４のデータは、以下の様に符号化される。
1. 符号化するファイル名及び、Ｂａｓｅ６４でエンコードした事を示す以下の２行を先頭に記述する。
  
  Content-Type: application/octet-stream; name="(file name)"
  Content-Transfer-Encoding: Base64
  
  また、メールの添付ファイルを示す以下の様な行を付加する場合もある。
  
  Content-Disposition: attachment; filename="(file name)"
  
  データは、この宣言行の後、空白行を挟んで記述開始される。
2. エンコードするデータの先頭から、ＭＳＢファーストで、６ビットずつの切り出しを行う。
3. 切り出した６ビット（＄００～＄３Ｆ）を次の表に当てはめて、符号化したキャラクタを得る。
  データの終了は、＝等の下表に無いキャラクタを付加して示す。

UU(Unix to Unix Encode and Decode)

ＵＵコードのデータは、以下の様に符号化される。
1. 符号化するファイル名及び、ＵＵでエンコードした事を示す以下の１行を先頭に記述する。
  
  begin 644 (file name)
  
  データは、この宣言行の次の行から記述開始される。
  または、Ｂａｓｅ６４同様に、以下の４行を先頭に記述する。
  
  Content-Type: application/octet-stream; name="(file name)"
  Content-Transfer-Encoding: X-uuencode
  
  begin 644 (file name)
  
  データは、この宣言行の後、空白行を挟まずに記述開始される。
2. エンコードするデータの先頭から、ＭＳＢファーストで、６ビットずつの切り出しを行う。
  切り出し方は、Ｂａｓｅ６４のそれと同様に行う。
3. 切り出した６ビット（＄００～＄３Ｆ）を次の表に当てはめて、符号化したキャラクタを得る。または、６ビットコード（CB6）から、以下の式を用いて、目的のコード(CUU)を得る。
  
  ＣＵＵ＝（（（ＣＢ６－１）＆０ｘ３ｆ）＋０ｘ２１）
4. ＵＵコードは、１行のデータ数（符号化した元のデータ数であり、符号化したキャラクタ数ではない）を符号化して、行の先頭に付加する。１行のデータ数を示す文字は、以下の表の通りである。または、データ数（ＥＤＮ）から、以下の式を用いて、キャラクタ（ＤＮＰ）を得る。
  
  ＤＮＰ＝（（（ＥＤＮ－１）＆０ｘ３Ｆ）＋０ｘ２１）
  若しくは、　ＤＮＰ＝（ＥＤＮ＋０ｘ２０）
  - 通常の符号化系では、４５バイトずつのエンコードを行い、６０文字のキャラクタとしてから、先頭にＭを付加，余りのデータは、最後の行で調整するのが普通。
  - 符号化系によっては、データ数０をスペース（０ｘ２０）で表す系も存在する。
    ※１行のデータ数は、必ず６３以下とする。６４以上の場合は、エンコードされた行と見なさない。
5. データの終わりは、’｀’１桁（スペース１桁）の行（データ数０を意味する）及び以下の行で定義する。
  
  end

妥当性等

何れの符号化方式も、汎用性を持って既に広く利用されているフォーマットであるが、それぞれに長所と短所が存在する。同じファイルを符号化した場合に、サイズはＢａｓｅ６４の方が小さく有利であるが、データの欠落による伝達ミスを感知出来る面では、Ｕｕｅｎｃｏｄｅの方が優れている。何れにしても、長所，短所を知った上で有効なエンコード方式を選択すべきである。