講座1 MS-DOS基礎知識



 MS-DOSを使用する上で、必ずこれだけは覚えていてほしいというものだけをピックアップした。ただし、ファイルやドライブの知識は知っているものとするので、全くのパソコン初心者では分かりづらいかもしれない。

 MS-DOSではフォルダという言葉はほとんど使われない。代わりにディレクトリという。一般にフォルダ=ディレクトリと思って良い。また、Windowsのエクスプローラとは違い、コマンド入力でカレントディレクトリ(後述)を移動していき作業をしていくという方法をとるが、なれると簡単だ。

名称説明MS-DOSでの表し方
カレントディレクトリ自分が現在いるディレクトリ.
親ディレクトリカレントディレクトリの一つ上のディレクトリ..
ルートディレクトリ各ドライブの一番上のディレクトリ(C:\等)\
サブディレクトリルートディレクトリ以下のディレクトリ


システムコマンド
コマンド名語源説明
CDChangeDirectoryカレントディレクトリを変える
DIRDIRectory指定ディレクトリのファイルやディレクトリ一覧を表示
DELDELeteファイルの削除
RENRENameファイル名の変更
COPYCOPYファイルのコピー
MDMakeDirectoryディレクトリの作成
RDRemoveDirectoryディレクトリの削除
TYPETYPEファイル内容の表示
MOREMORE一画面ずつ停止して表示
(ドライブ名):(ドライブ名)のドライブに移動する(Cドライブに移動する場合"C:"と入力)
 以上はMS-DOSシステムが本来備えているコマンドである。これだけ知っていれば特に困らないだろう。これらのコマンドは、コマンドの後に/?を付ければ詳しいヘルプを表示できる(DIR /? 等)。次に使用例を示す。

使用例
CDカレントディレクトリのフルパスを表示
DIRカレントディレクトリ内のファイルやディレクトリ一覧を表示
CD ..親ディレクトリに移動
MD WAKUWAKUディレクトリを作成
CD WAKUWAKUディレクトリに移動
DIRWAKUディレクトリのファイルリストを表示しようとするがない
CD \ルートディレクトリに移動
DIR /AA隠しファイルを表示
COPY AUTOEXEC.BAT AUTO.BAKAUTOEXEC.BATをAUTO.BAKにコピー
TYPE WINDOWS\WIN.INI | MORE\WINDOWS\WIN.INIの内容を一画面ずつ停止して表示
A:Aドライブに移動


MS-DOSは次の順で起動される

MS-DOSシステムが動き出す

CONFIG.SYSが解釈され、各種ドライバが常駐

COMMAND.COMが動き出す

AUTOEXEC.BATの内容が実行される

コマンドプロンプト(※)が表示される

※コマンドプロンプト
 コマンド入力を促すために">"等の記号が表示されている状態。この状態になって初めてユーザはコマンドを入力できるようになる。


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