講座2 MS-DOSを使うために



 MS-DOSを使う前には必ず次の文書を読んでほしい。最悪の状態になった場合でも復元することができるかもしれない。

1.「Windows 9x 起動ディスク」を作成する

 本講座を読み進めていくと、講座1で説明したCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATを書き換える必要が出てくる。通常は正しく書き換えれば何も問題は起こらないのだが、人間には失敗が付き物である。特にCONFIG.SYSの指定を誤ると最悪WindowsどころかMS-DOSすら起動しないということが出てくる。こうなってしまったらエディタでCONFIG.SYSの内容を書き換えることができなくなってしまう。そういうときのために「Windows 9x 起動ディスク」というものを作成しておこう。これがあれば、エディタ(もちろんMS-DOSの)を起動して修正したり、バックアップを取ったCONFIG.SYSをもとに戻したりといったことが可能になる。
 「Windows 9x 起動ディスク」の作成方法を説明しよう。空のフロッピーディスクを一枚用意してほしい。まず、スタートメニューから"コントロールパネル"を開きそこから"アプリケーションの追加と削除"を選ぶ。そしてその中の"起動ディスク"タブを選択して"ディスクの作成"ボタンをクリックする。後は画面の指示に従えばできる。
 これで、できた起動ディスクをドライブに入れパソコンの電源を入れればMS-DOSが起動する。

 
2.各講座で書き換えるファイルのバックアップを取る

 CONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATの書き換えを誤ると、MS-DOSが起動しなくなってしまう。そこで1.で作成したディスクでMS-DOSを起動するわけだが、どう直せばよいのか忘れてしまったら困る。しかし、各講座で書き換えるファイルのバックアップを取っておけば、そのファイルを元に戻すだけでMS-DOSやWindowsが起動するようになる。
 バックアップはできるだけ別ディレクトリにすることをおすすめする。何故なら同ディレクトリにした場合、ファイル名の重複をさけるためにどうしても違いファイル名に変える必要があり、慣れないうちはどのファイルをバックアップしたのか忘れてしまうかもしれないからだ。しかし、書き換えに慣れてきたら同フォルダにしても良い。
 ここではC:ドライブのルートディレクトリのファイルをC:\BACKにバックアップするものと仮定して話をするが、皆さんはお使いの環境に合わせてほしい。
 Explolerでも良いのだが、参考までに、MS-DOSでは"MS-DOSプロンプト"を開き次のように入力してバックアップを取る
CD \
MD BACK
COPY *.* BACK
 これだとMS-DOSシステムなどの隠しファイルがバックアップされないのだが、後述する方法で元に戻せるので心配いらない。

 
3.復元方法

 ここまでは難なくできただろう。しかしWindowsが起動しなくなってしまった場合の復元はMS-DOSでしかできないため、少しややこしい、講座1と共に是非プリントアウトして最悪の場合に備えてほしい。
 「Windows 9x 起動ディスク」を本体のドライブに入れ、電源を入れる(すでに起動している場合はリセットする)。しばらくしてコマンドプロンプトが表示されるので、C:と入力してWindowsの起動ドライブ(Cドライブと仮定した場合)に移動する。カーソルの左に表示されるカレントディレクトリを見て自分がルートディレクトリにいることを確認し、次のように入力する。
COPY BACK\*.*
もし、これで起動しない場合、MS-DOSシステムが壊れている可能性がある。再びフロッピーから起動し、次のように入力する。
SYS A: C:
システムがフロッピーからハードディスクへと転送され、起動するようになったはずだ。
 では先ほど少し言ったMS-DOSのエディタというのは何かというと、起動ディスクに含まれる(\WINDOWS\COMMANDにもある)EDIT.COMという実行ファイルだ。コマンドプロンプトからEDITと打ち込むだけで起動し、F1でヘルプを呼び出すことができる。実はこのエディタ、WindowsのMS-DOSプロンプトから起動するとマウスで操作することができるという優れものだ。


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