※ 2022-10-10 これまでEXIDE544というアプリケーション名で存在していましたが、対象機種で許容されるHDD容量は正確には544MB未満ですので、1MB単位での上限値としては543MB台となります。したがって名称および説明文書中の容量値を544から543に変更しました。オンボードIDEハードディスク容量上限543MBを4351MBに拡大
EXIDE543
バージョン1.70.2 (IPLware)Copyright (C) 2021-22 まりも
IDEハードディスクの容量上限が543MBとなっている次の機種用のIPLwareです(ROMプログラムではありません)。容量の上限を4351MBにします。同様のツールに、かつて 「REI」(T.K.氏作成)というものがありました。REIにより、BIOS内でエラーを起こす箇所があることは広く知られることとなりました。8191より大きなシリンダ番号をセクタ数17で除算することで、結果がオーバーフローしてしまうというものです。
これによるハングアップは543MBのディスクドライブを繋いだだけでは発生せず、543MB以降のパーティションが存在することで、543MBを超える(544MB以上の)ところにある起動パーティション選択時、またはOS起動の最初で発生します。
基本的にはその除算を回避すれば、4351MBまで使えるようになります。REIを参考にして、その回避の動作結果がほぼ同等となるようにしたのが本ツールです。REI 1.70に敬意を表して 最初のバージョンを1.70にしました。
対応機種
A-mate PC-9821 Ap,As,Ae (初代A-mate)
A-mate PC-9821 Ap2,As2 (2代目A-mate)
B-mate PC-9821 Bp,Bs,Be, Bf(?)
B-FELLOW PC-9801 BA,BX(初代)*2022-10-5に追加
B-FELLOW PC-9801 BA2,BS2,BX2
Multi/Canbe PC-9821 Cs2,Ce2
これら以外は対応しないと思われます。実機テストされているのはBX,Ae,Bs,Cs2のみです。IDE BIOSのバージョン(パターン)決め打ちで動作させているので、適合しない個体は存在するかもしれません。そこは悪しからずご了承下さい。PC-9821Bfあたりは、動作するようであればご一報ください。たいへん有益な情報となります。動作しない場合でも、情報いただければ対応可能かもしれません。
IPLwareを別途用意し、カレントディレクトリにEXIDE543.BIN が存在する
状態で、DOSのコマンドラインから
IPLWARE EXIDE543.BIN
と打って実行してください。
「このIDE BIOSには対応しません. 既に適用済みの場合もあります.」
というのはその通りです。電源投入時に成功でも、再起動時には、その方法によっては現れる可能性がありますが、その場合は既に適用済みです。
表示を保持しておきたい場合は、メモリチェック終了後くらいからSHIFTキーを押し続けていて下さい。放すとシステム起動は続行します。
このツールの対象となる容量問題では、「パーティション先頭が543MB以内」にしか存在しない場合にはハングアップせず、DOSが起動可能です。しかしディスクの後方にアクセスしたときにハングアップします。とくにフォーマッタプログラムを実行すると必ず0除算エラーが発生します。したがってDOS起動後にもこの問題の修正は可能です。そのため実行プログラムである EXIDE543.EXE も用意してあります。
このツールでは543MBの容量上限値をを4351MBに引き上げることしかできません。他のROMアプリケーション版 EXIDExxのように、4351MBの上限そのものを撤廃したり、多彩なヘッドセクタ数のパラメータに設定するような機能はありません。2022年10月現在, 初代B-FELLOWおよび初代A-mateに限定されますが、ROM版の EXIDEBA, EXIDEAeのほうがお奨めできます。とくにCFを使う場合はEXIDE543では「CFリセット問題」が回避できません。
【古いバージョンのDOS】
MS-DOS 3.3〜6.20 いずれでも古い日付のものは、BIOS同様に543MBの壁が存在しています。本体付属DOSアップデートなどを使って、MS-DOS 5.00A 6.20では少なくとも1994年夏以降の時付けのIO.SYSのものをお使い下さい。そうでないと本ツールを使用してもハングアップします。MS-DOS 3.30A〜Dについては持っていないためよくわかりませんが、1994年中頃以降の日付になるアップデートは必要です。
【初代BA/BX限定】
BA/BXでは Windows 95のIDEドライバが動作しないという問題がありました。これは容量問題に加えて、SYSTEM BIOSエリアの情報が後の機種(9821各機種)と異なるのが原因です。そこでSYSTEM BIOSエリアに9821と同等の情報を埋め込む機能を付加してあります。しかしこの実装が正しいのかどうかよくわかっていません。また「機種固有ID」を01に設定していますが、これと重複する機種が存在し、問題となる可能性はあります。
ソースプログラムはこちらにあります。
EXIDE543.BINはフリーソフトウェアとしますので、ダウンロードして実行することは自由ですが、著作権は作者である私にありますので、作者の意向に反する使い方は禁止とします。
したがって、このソフトウェア全体を、不特定多数のダウンロードできる場所へ「転載」することも、禁止とします。しかしリンク先の紹介についてはなんら制限はありません。
プログラムは、ある程度のテストを経て公開していますが、一部見込みで作成しているところもあり、動作が完璧に行なわれるということを、作者は保証するものではありません。ユーザがプログラムを組み込んだことによる起動不能などのトラブルの補償には一切応じません。
システムが起動しなくなったことや、それに付随した逸失利益、精神的損害について、作者は一切責任は負わないものとします。これらの点を了承できない方には、使用(ソースファイル含む)を認めません。
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