PC-9821 MATE-R, MATE-X/W で ECCなしメモリを使用できるようにするプログラム

  Memsetup 3.33  使用説明書

Copyright(C) 2000-2005 まりも

【ご注意】

このソフトウェアは大変古いものです。これに含まれるIPLwareのローダは古いかもしれないので、実行後すぐに最新のIPLwareで IPLware /u を実行し、IPLwareのローダ部を最新版にしておいてください。そうでないと他のIPLwareアプリケーションが使用できない場合があります。なお2020年12月現在では最新版の3.64を組み込んであります。

1.【ソフト概要】

 PC-9821 Mate-R、Mate-X/Wでは、2組目(2バンク目)にECCビットなしの 普通のEDOSIMM を使用すると、システムの起動はできるものの、メモリエラー となってしまい、システムから無視されてしまいます。これをシステムで 使用可能にするのが、本プログラムです。ハードディスクのIPL 起動メニューに 組み込んで動作させるため、メモリはあらゆるOSで使用できます。 対応機種は、PC-9821のMate-R、Mate-X/W(詳細下記)のみです。
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2.【 基本的使い方 】

★ 対応機種(2002.5.9 現在)

PC-9821 Xa13/W, Xa16/W, Xa20/W, Xa200/W, Xv13/W,Xv20/W 
PC-9821 RaII23, Ra266, Ra300, Ra333, Ra40, Ra43 
PC-9821 Ra20, Ra18 
PC-9821 Rv20, Rs20 (別途Rs20Rv20.comを事前に実行する)
 

★ SIMMの搭載

 ECCありのSIMMは、本体正面向かって後ろ側(SIMM BANK#0)に装着します。  ECCなしのSIMMを、本体正面向かって手前側(SIMM BANK#1以降)に装着します。 マシンに電源を入れると、BANK#0側のメモリがチェックされた後、BANK#1 側がチェックされますが、ECCのないSIMMを載せている場合は、 PARITY ERROR xxxxxxxx (MATE-X/Wの場合) あるいは MEMORY ERROR xxxxxxxx (MATE-Rの場合) が黄色で表示され、ビープ音が鳴動します。その後BANK#1のメモリは チェックカウントは為されません。 この状態でMS-DOSの起動(Windowsのコマンドプロンプト起動)はできます。
 

★ ソフトウェア

 まずMS-DOSまたは、WindowsのMS-DOSコマンドプロンプトが起動できている 状態にします。そこで MEMSETUP とコマンドラインから打ち込みます。本プログラムは、実行したマシン環境で最初に起動プログラム(IPL)が 読み込まれるハードディスクに、組み込まれます(註1)。

 次に、SIMM構成の選択画面が現われます。実際に搭載している容量を選択 して下さい。後述の特殊構成SIMM(まず見かけません)については、 DSかSSかをご自身で判断して容量を選んで下さい。次にEDOかFastPageか を選択てください。正しく選択しないと、メモリは正常に動作しません。

 Rv20,Rs20では 4組のSIMM(8枚)を使用することができます。Rv20上で 起動すると、メモリバンクごとにSIMM構成指定の画面が3回現われます。 この順序はSIMMバンクの順序と対応していますので、順序も間違えないよう に正確に実際の搭載容量を指定して下さい。なお、Rv20以外の機種上で、 Rs20,Rv20で使う目的で組み込んでおきたいときは、memsetupを走らせる まえに、添付のrs20rv20.comを実行しておいて下さい。

 さて組み込みが完了すると、次回の電源投入時から、ECCなしメモリは使用 できるようになります。固定ディスク起動メニューの出る直前に、IPLwareを ロードするプログラムのメッセージ画面が現われ、ついでMEMSETUPの実行 画面が現われます。最初のスロットバンクに入れてあったメモリの容量と 総容量が、1秒間程度表示されます。これでは表示時間が短くて困るという 方は、SHIFTキーを予め押し続けていてください。

 なお、起動時コマンドラインオプションとして /b (memsetup /b)を使うと、 memsetup起動時に、なにやら派手な音が鳴るようになり、表示時間も少し 延長できます。しかしうるさいかもしれないので、デフォルトでは音を鳴らさ ないようにしています。

*註1 メモリスイッチの「BOOT装置」の指定に従います。通常は「標準」になっています。この場合は、固定ディスク#1→固定ディスク#2→SCSIディスクの順に検索されます。現在繋がっている最も優先順位先頭のハードディスクにインストールされますので、接続環境が変わった場合には、注意する必要があります。通常は、現在起動可能なディスクドライブが自動で選択されます。そのハードディスク以外にインストール しておきたい場合は、最初に出る「よろしいですか?」の問いの所で[ESC]キーを押して下さい。するとハードディスクの選択メニューが現われますので、組み込み先を選択してください。ただしリスト先頭ネ外のものは、現在の構成では最初の起動デバイスとはなりません。 あくまでも別の構成でそのハードディスクを使うためのオプションです。
 

3.【 取り外し方 】

 本ソフトは、IPLwareと呼ぶ仕様(現在勝手に提唱中)に従ったソフトです。 本ソフトの組み込みを解除するには、 MEMSETUP /r というよいうに、オプションを付けて下さい( /r -R /R いずれでもよい)。 既にこのプログラムが作成したコードがある場合は、取り外します。 組み込まれていないハードディスクに適用すると、組み込まれていないという エラーメッセージが出て終了します(とくに何もしません)。 ただしこれで取り外されるのは、 MEMSETUPのプログラム本体だけです。本体のロード&実行をコントロールする、IPLwareローダプログラム(註2)は残されます。これも取り外したいという場合は、MEMSETUP -x というオプションで起動して 下さい。ただしこの場合、MEMSETUP以外の登録プログラムも、全て削除されます。

  *註2 IPLwareローダプログラムのキー制御(重要)

 本プログラムは、最初に起動する「IPLwareローダプログラム」から呼ばれる形で起動します。何かの理由で本プログラムを実行したくない場合は、メモリチェックまたはSCSIチェック終了の間際から、[HELP] を押し続けていて下さい。IPLwareローダは、各プログラムモジュールを実行するかどうかの問い合わせを出しますので、[Y]かそれ以外のキーで応答して下さい。ローダプログラムすらも実行させたくない場合は、[DEL]キーを押し続けていて下さい。

4.【 使用上の注意 】

・WindowsNTやWindpows2000のcmdプロンプトからは実行しないで下さい。

・ BANK#0側にECCまたはパリティなしのメモリを使用することは、BIOSでも 書き換えない限り不可能です。このプログラムでも対処できません。また BANK#0に無理矢理FastPageメモリを使うオプションは、廃止されました。 かならず EDOのECCメモリを使用してください。

・ このプログラムが組み込まれていると、メモリのテストは行なわれずに システムは起動している状態になります。初めて(の環境で)使用する メモリーに対しては、himem.sysの厳重チェックオプション( /testmem:ON )での 起動を数回繰り返して、問題ないメモリであることをきちんと確認してから 常用して下さい。

・ 使用不可能な機種の場合は、その旨のメッセージと音が出ます。

・ MATE-Rでは、2MB×2のSIMMは使用できません。使用した場合でも、 本プログラムでは無視します(載せないのと同じ状態になります)。

・メモリのステータスを直接読みに行く特殊なプログラム/OS(どんな ものがあるのかは知りません)では、何らかの障害が出る可能性があります。

・「玄人志向」ブランドのPK98-FDという64MB×2のメモリを使う場合は、 「通常の64MB×2」を選択し、続いて「FastPage」を選択して下さい。 PK98-64MX2EDOというメモリの場合は、「DSの64MB×2」と「EDO」を 選択して下さい。

・容量強制指定のときはメモリチェックを行なうようにしました(Ver. 3.1から)。 そのため、ほんの少々時間がかかります。これすらもイヤだという人は、 組み込み時に、memsetup -n というように -n オプションをつけて下さい。 なお、このチェックはメモリ存在の確認程度のものであり、厳重なチェックは 行なっていません。厳重なチェックには、HIMSM.SYSのtestmemオプションを 使用してください(これとてメモリの不良に関しては完璧とはいえませんが)。
 

5.【特殊なSIMMを使う】(上級者向けのため無保証)

 特殊なチップ構成の32/36bit SIMMを使う場合は、標準の容量指定オプション では正しく動作しません。具体的には下記のようなものです。これらの特殊な SIMM(実際にはほとんど流通していない)を使う場合は、容量指定画面で DSあるいはSSと書かれた該当容量を選ぶことで、正常に使用できるように なります。

構成
Double side   4MB×2 =  8MB
Single side   8MB×2 = 16MB
Double side  16MB×2 = 32MB
Single side  32MB×2 = 64MB
Double side  64MB×2 =128MB

 このオプション設定は、Single side 、Double side という言葉の正確な 意味を理解している上級者だけが使用して下さい。非常におおざっぱな目安ですが、1枚のSIMMのチップ数が 8個なら(ECCのある場合は +1個)Singlesideの可能性が高いです。4個あるいは16個ならば、 Double sideの可能性が高いです。
 

6.【動作原理】(興味のない方は読み飛ばし可)

 OS起動前にSIMMを認識させるには、次のステップが必要になります。
1)SIMMの存在検出と容量取得
2)PCIメモリコントローラ(チップセット)に、SIMMの種別/存在を設定
3)PCIメモリコントローラに、アドレスROWラインのベースアドレス値を設定
4)CPUがP6の場合、メモリ存在領域がキャッシュ可になるようMTRRを設定
5)Cbusブリッジにある32bitDMA可能範囲レジスタを、メモリ上限アドレスに設定
6)BIOSワークアリアに搭載合計メモリ容量を設定

このうち、Ra20,18, Rv20以外の機種は、システムが1)..5)までをお膳立て した状態で起動しますが、誤った設定となっている場合があります。 memsetup 3.30からは、システムの設定を信用せず、2)..6)までを肩代わり して行なっています。容量指定はくれぐれも間違えないようにしてください。

 インテルチップセットの場合、2)の設定は、レジスタ 60..67hにあります。 3)の設定は 55h-56h(440FX)、68h(430HX)にあります。4)を行なうには、 P6-CPUのMSR(マシン固有レジスタ)の200h〜20Fhを操作します。メモリ領域は ライトバック可能属性に設定する必要があります。これを怠るとアンキャッシュ 状態のため、Windowsなどの動作が極端に遅くなって、まるでハングアップした かのようになります。いずれも詳しいことはインテル社のCPU・チップセットの データシートを参照してください。
 

7.【一般的注意事項】(無保証・無責任)

 本ソフトの著作権は、作者である「まりも」が有します。 基本的にコピーフリーなソフトとします。今のところは、不特定多数の人が ダウンロードできる場所への転載は禁止としますが、電子メール(アドレスはホームページ上で)でお問い 合わせ下されば、許可をすることもあります。

 動作の検証はある程度行なっていますが、作者は、本ソフトウェアの動作 ならびに本ソフトで処理したハードディスクの動作を完全に保証するものでは ありません。

 いかなる状況下でも、本ソフトを実行・適用した場合における、損害 に関する一切の 責任をとりませんので、予めご了承下さい。それに同意できない方には、 本ソフトの使用を禁止します。

 8.【更新履歴】

Version    Date     変更内容
--------------------IPLware 1.x-----------------------------------------------------
1.00  2000. 9.24    新規作成
1.10  2000. 9.29    対応機種明記
1.20  2000.10. 2    Ra20, Ra18対策1(できていない)
1.30  2000.10. 4    Ra20, Ra18対策2(できていない)
1.40  2000.10.23    Ra20, Ra18対策3 完成
1.53  2001. 1. 2    Rv20対応、FastPage対応、容量強制指定可能
--------------------IPLware 2.x-----------------------------------------------------
2.00  2001. 6. 3    IPL組み込みプログラムとして全面変更, FP用設定修正
2.20  2001. 6.29    Rv20,Rs20で3バンクの容量指定画面が出なかったバグ修正
2.30  2001. 7.30    ローダプログラムを1.00版に戻す
2.40  2001. 7.31    2.2-2.3のバグ修正.  128MB×2 は保証外とした
2.50  2001. 8. 7    Ra20等の機種でCバスブリッジを正しく設定するようにした
2.51  2001. 9.30    ローダーIPLware 2.02
--------------------IPLware 3.x-----------------------------------------------------
3.00  2001.12. 8    IPLware バージョンアップに合わせてローダプログラム変更
                    2.51でFDアクセス不能問題(Ra20等の機種)対処のバグを修正?
3.10  2001.12. 9    容量強制指定のときはメモリチェックを行なうようにした
3.11  2001.12. 9    対応しない機種で実行したときのエラー修正
3.12  2002. 2. 2    組込み先ハードディスクの容量表示修正(64GB超過時)
3.20  2002. 5. 4    BANK#0側16MB以下のときWinNTでFDD動作不能になる問題対処
3.30  2002. 5. 9    「容量はシステムの設定に従うモード」の廃止
3.33  2005. 9.20    IPLwareのローダのみの更新(実質機能は3.30と同じ)
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