資料でたどる入院生活


いやはや、いろんな書類残しておいた甲斐がありました。
患者さんは、入院から退院までにいろいろな紙をもらうのです。
そのうち、今に入院する方のために、ためになるような資料を選んで載せておくことにします。

右クリック-新しいウィンドウで開く でこのページの資料を閲覧することをお奨めします。
資料と本文を同時に見られますので。

まず、これ。
入院するとまず最初にいただくことができます。
もっとも、この紙をもらう前にきれいな看護婦さんが詳しく説明してくれましたが。
入院生活の御案内
この中で、土曜日なものでしたから特に体重測定は忘れまくりました。

そしてですね、これは次の日の検査予定を書いた紙です。
えーと、5時の検温時に持ってきてくれるんだったかな。少し忘れました。
私のようなトリの脳みそしてる人間にとって非常に心強かったです。
明日の検査予定
この日、手術前日ですので午後から毛剃り、15時に下剤、21時にさらに下剤と非常に興味深い検査日程となっていました。

それから、これは外出・外泊許可願いです。
外出なんかはほとんどの場合認められます。外泊は、手術後だとなかなか難しいですね。
ただ、外出するのにいちいちこんなもんを書くのはむちゃくちゃめんどくさい。ということで律儀に外出届を出したのは最初の一回だけだったのでした。後は無断外出。
ただ、無断外泊はしていません。さすがにそれはヤバイ、かな、やっぱり何事もなかったのごとく朝を迎えていたらそれはそれで悲しい。
外出・外泊許可願


私の病名は「きっと迷入膵」。
このなじみのない病名、医学の教科書にはどう書かれているか見てみましょう。
うーん、文字ばっかりで退屈なので興味のない方は飛ばして。
迷入膵とは?


そして、手術がやってきます。
有名な同意書です。これの他に麻酔に対しても同じ様な同意書を書かされました。
しかしなあ、麻酔の同意書は結構いい加減であった。ハンコも押さなくて良かったし。
確か、労働条件の用紙は労働者の方が立場的に弱いために「はんこを押すか押さないか」の契約書は無効だったような気がする。それが認められるのは約款のみ。この同意書の法的効力はどうなのだろう。
法学部の人間に聞いてみたい。もし問題が起こったらどうなるのだろう?
手術説明同意書


手術を受けるとなると前日にくれるのがこの紙。
手術を受ける患者としての心構えが事細かに書いてあって記憶メモリが8KBくらいしかない私でも安心。
見てもらえばわかりますように、文書の前半はほとんど下剤にあてられている。どれだけ飲ませれば気がすむんだ。だったら晩ごはん食べさせるな。と言いたいところだった。
手術を受けられる患者さんへ
手術後、許可があるまで飲んだり食べたりしては行けないとか、鼻のチューブは抜いちゃいけないとか幼稚園の注意書きみたいなことが書かれていたりする。命に関わるぞ、そんなことしたら。

で、とうとう手術とあいなるのです。
とうとう手術、その風景と腫瘍の写真
で、私が手術を終えて休んでいるときに家族は切り取った腫瘍を見せられて今後の話を聞いていたらしい。
議題は「腫瘍が悪性だったときに本人に告知するか」。げ。ドラマやんけ。
まさか親も祖父祖母が健在のこの家庭で私が最初にガン告知の対象になるとは思わなかっただろうな。
もっとも、私の腫瘍は全く問題のない物だったのだが。


そして無事生きて戻った私は食事を食べることになったのでした。
ご飯はこんな風に硬くなっているのです。
手術後の食事の硬化過程
流動になったとき、3分になったとき、全粥になったとき、通常食に戻ったとき。
この時がうれしかった。
ただ、常にお向かいのおじいさんの食事の方が豪華でおいしそうだった。
同じ胃を切った人間の食事なのに何で違うんだ?差別?あれは疑問である。


そんなこんなで、きわめてまっとうに入院して帰ってきたのでした。
まじめな患者さんだったに違いない。

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