ブースト0.5病



自分のインプレッサにもブースト0.5病が発生しました。
ブースト0.5病は別名「お仕置きモード」、「不治の病」と形容される、レガシィとインプレッサに発生する病気です。
発病
それは2001年のゴールデンウィークの頃か、上り坂でターボを掛けた時にふとブーストメーターを見たら0.5[kgf/cm2]しか掛かっていないのに気がつきました。
意識的に3速で加給のかかるギリギリの回転で全開にしても0.5[kgf/cm2]しか無い。
そういえば体をシートに押しつけるような圧倒的な力がありません。
それも、いつから発生しているのか記憶にありません。4月の走行会は問題なかったと思うので、それ以降です。
新車購入約一年半でブースト0.5病発病でした。
解消?
発病を確認した翌週末、近所を走り、現象を確認しました。
なんと問題なく1.2[kgf/cm2]程度まで掛かっています。
「なんだ、問題ないじゃん。」と思い安心しました。
再発
しかし、数日後に運転した時には、やはりブースト0.5[kgf/cm2]でした。
2〜3週間、時間が取れなかったので運転するだけでしたが、現象は発生していました。
勝手に解消する気配も無いので、メーリングリスト、Webなどから情報を集めました。
・現象
ブーストが通常1.2[kgf/cm2](モデルによって異なります)まで掛かるはずなのに、0.5[kgf/cm2](正しくは0.6[kgf/cm2])しかかからない現象です。
・原因
ブーストを制御する機器、各種センサなどの異常、故障をECUが検知し、セーフモードに入ることによって現象が発生します。
センサは絶対圧(加給圧)センサ、車速センサのエンジン回転数との相関関係を検知しています。
また、質の悪いガソリン、吸気系や各種配管の改造などによっても発生します。
セーフモードに入るとブーストは0.5〜0.6[kgf/cm2]になり、点火時期、燃料量は共に変わらない。 アクセルを一気に踏み込むと4000[rpm]程度で燃料カットが入る。 ゆっくり踏み込むと上まで吹け上がる。 アクセルべた踏みの4000[rpm]ぐらいで燃料カットが無い場合はブースト制御機器のどれかに問題があります。
・治療
ECUのトラブルコードを確認することでどの部品に異常があるか判ります。
部品不良なら、交換し、トラブルコードを消すことで完治するはずです。
なお、毒キノコ、ブローオフ、ブーコンなどのパーツを取り付けている場合は、それらのパーツによって発生している可能性が高いです。元に戻してから調査しましょう。
トラブルシュート
以下の手順でトラブルシュートを行いました。
1.リードメモリ
最近のクルマのECUが持つ、各部のトラブルを記憶する機能を利用し、原因の特定をはかります。
詳細は割愛しますが、ハンドル下の1極のコネクタをショートすることで、リードメモリを実行し、Check Engineランプの点滅パターンで内容を読み取ります。
リードメモリではトラブルが起きていませんでした。
リードメモリ(含むダイアグノーシス)の詳細:Fire IMPREZA VAN(スバル車のダイアグノーシス)
2.ソレノイド確認
Boostコントローラ ブースト0.5病が発生した人のサイト(その他→ブースト0.5病)で紹介されていた原因がデューティコントロールソレノイドバルブ固着でした。
ソレノイドを外し、バッテリに直結してみましたが、問題なく動作しました。
ソレノイドが原因ではなさそうです。
3.配管確認
ブーストを制御する機器に接続されている配管は細いゴムパイプなので、折れたり捩れたりすることで正しくブーストが制御されないことがあります。
ブーストメーターを接続する配管が原因になることもあります。
配管の曲がりと折れを取り外したり、清掃したりして確認しました。
配管に問題はありませんでした。
4.ダイアグノーシス(Diagnosis)
リードメモリが過去に発生したトラブルを表示するのに対して、ダイアグノーシスは現在の各部の状態をテストし、トラブルの判定を行います。
エンジンをかける前までのテストを行いましたが、点滅パターンは正常を示していました。

これらのテストで異常は検出されませんでした。

[以下追記]
原因として下記の要因も考えられるそうです。
手詰まり
集めた情報にあった、「不治の病」の言葉が重くのしかかってきました。
各センサに問題が無いということから、部品故障の可能性は低いと思われます。
こうなったら、小細工を加えたのを戻してみるしかありません。
とりあえず、交換時期目前で、スプリントの走行会に合わせて少なめにしておいたエンジンオイルを交換しました。
STiのラジエーターキャップを純正に戻しました。
でも、改善されることはありませんでした。
解消
最終手段として残してあった、ECU初期化を実行しました。
バッテリのマイナス端子を外し、30分程度置くことでECUの学習した内容を初期化できます。
正しくはダイアグノーシスでエンジンをかけて時速10km程度で走るとリセットされるはずですが、以前のトラブルシュートのときはそこまで行いませんでした。
この方法はECU内部のコンデンサを傷めることがあり、またトリップメータの内容が消えたり(オドメータは消えません)、時計が初期化されたりするので余り勧められません。
外したマイナス端子を繋ぎ、エンジンをかけると、最初の数秒アイドリングが不安定で初期化された感じがありました。
暖気とECUの学習を含めてしばらくおとなしく走行しました。
30分位走った後でブーストを掛けると、あの加速が戻ってきました。1.2[kgf/cm2]程度掛かっています。
結論
ECUの初期化で直ったということは、いらん学習をしたか、トラブルコードで表現できない不具合を検出したかのどちらかであると思われます。
しばらくこのままの状態で様子を見ますが、再発しなければ以下の結論になります。


   運転下手だから、お仕置き!(涙



PS. 2003年4月現在再発していません。でも、運転がうまくなったわけではないでしょう(汗

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