MDM-100取り付け


インプレッサにTECHTOMのマルチディスプレイモニタ MDM-100 S2(以下、MDM-100)を取り付けましたので紹介します。
機能
TECHTOM MDM-100紹介ページより引用
エンジンのコンディションが一目で確認でき、後付けのメータを何個も取り付ける必要がありません。
エンジンのコンピュータ情報を数値で知らせるマルチディスプレイモニタ。
接続は電子診断装置のソケットに差し込むだけ。
エンジンへの面倒な配線は不要です。
エンジン回転数、車速、エアフロ電圧、インジェクタ開弁時間、点火時期、水温などコンピュータ内部の数値をリアルタイムで表示、2種のデータを同一画面にデュアル表示することが可能。
(メーカー・車種で表示内容・更新速度が異なります)
自光式バックライト付大型ディスプレイ、容易な操作性を実現したオペレーションボタン、100℃以上の高温にも耐えられる耐熱オリジナルコード等、TECHTOMのハイテク技術が随所に活かされています。

MDM-100は、主にディーラーなどで使用している診断機器(セレクトモニタなど)と同様に、各種センサをECUが補正した値を表示します。
センサが壊れていたり、ハーネスが断線していますと、正常な値が表示されません。
MDM-100 S2(SUBARU国際規格コネクタ 用)がGC8STi6RAで表示可能な項目を下表に示します。

TECHTOM MDM-100 S2
形式内容単位
WTMP水温(摂氏)
水温(華氏)F
FB空燃比補正係数
RPMエンジン回転数rpm
SPD車速(キロ)km/h
車速(マイル)M/h
IGN点火時期deg
ITMP吸気温(摂氏)
吸気温(華氏)F
O2S1O2センサ電圧V
BATTバッテリ電圧V
AFMエアフロ電圧V
THPスロットルセンサ電圧V
INJインジェクタ噴射時間ms
RTRD点火時期遅角量deg
BARO大気圧kPa
大気圧mmHg
BPRSブースト圧kPa
ブースト圧mmHg
ブースト圧psi
WGC1ウェストゲートコントロールバルブ1
デューティ
ISCISCバルブステップ数step
NEUTRAL-SWニュートラルスイッチON/OFF
IDL-SWアイドルスイッチON/OFF
POWERST-SWパワステスイッチON/OFF
AC-SWエアコンスイッチON/OFF
O2O2センサ状態RICH/LEAN
KNOCKノックコントロールON/OFF
AC-RLYエアコンリレーON/OFF
RAD-FAN1ラジエターファン1ON/OFF
RAD-FAN2ラジエターファン1ON/OFF
FUEL-RYL燃料ポンプリレースイッチON/OFF
これだけのセンサを使ってエンジンのコントロールが行われているということで、電子制御の大変さを感じます。
取り付け
1.梱包箱・本体

配線はコネクタ1つだけなので、謳い文句通り5秒で終わりますが、かなり大きい本体を納める場所探しが大変です。
シートに座って実物をあちこちに当ててみますが、メーターまわりにはしっくり着くところがありません。
MDM-100でググってみると、オーディオの口に取り付けている人が多いようです。
収まりを考えると先人の知恵に従ったほうがよさそうなので、小物入れを外してMDM-100を入れることにしました。
2.接続
車体側のコネクタはステアリングポスト右下に下向きに取り付けられています。
そこにMDM-100を接続するだけですが、暗いのと見難いので車体側のコネクタを外して仮接続した写真です。
3.取り付け
小物入れの上からMDM-100を当てて見るといい感じに納まりそうです。
ADZZESTのヘッドユニットが上側で、小物入れが下側の配置になっていますが、今回は特に上下を入れ換えずに、ヘッドユニットの下側にMDM-100を取り付けることにします。
#見易さとHUの放熱を考えると、上にMDM-100のほうが好ましいです。
1DIN用の取り付けブラケットがあるわけではないので、両面テープで固定します。
手元にCDチェンジャーの付属品に床面固定用のブラケット(アングル)があり、特に使う予定が無いのでこれを流用しました。
ヘッドユニット底面とMDM-100の背面にブラケットをテープで固定しました。
まるであつらえたように納まっています。

右側の微妙なすき間は見なかったことにしてください(ぉぃ

4.設定
マニュアルにありますが、車種の選択とオートパワー制御の設定が必要です。
車種は当然GC8/GF8にします。
オートパワー制御はGC8STi6RAではAUTOからOFFにしておく必要があるようです。
#本当にそれでいいのか確信が持ててないですが
取り付けて見て
冬に取り付けたので、水温が6℃から最終的に96℃まで上昇して行く様は面白いです。
アイドリング時の主要なデータは以下のようになっていました。
内容単位
水温82〜96
空燃比補正係数-3.1〜6.2
エンジン回転数約750rpm
点火時期12.0deg
O2センサ電圧0〜0.8V
バッテリ電圧約13.6V
エアフロ電圧1.20〜1.32V
スロットルセンサ電圧0.48V
インジェクタ噴射時間1.79ms
点火時期遅角量0.0deg
ブースト圧-465〜472mmHg
WGC10.0
ISCバルブステップ数29step
O2センサ状態RICH/LEAN
ノックコントロールOFF
#自分のクルマでの話ですので、個体が違うと値が異なると思います。

MDM-100を取り付けて判ったことを並べていきます。
・ラジエターファン1は水温96℃で廻り始め、90℃で停止する。
・エンブレ時インジェクタ噴射時間は0.25〜0.5msになり、1100rpmを下回るとアイドリングの噴射時間(1.79ms)になる。
#0.25msと書いていますが、それ以下にならないので0(噴射していない)と同じことかもしれません。
・O2センサが約1秒でRICH/LEANを繰り返すように空燃比を制御している(O2センサ電圧とO2センサ状態はリンクしている)。
・アイドリングかつ停止状態だと、冬場なのに(フェンダー吸気にもかかわらず)吸気温が普通に50℃以上になる。走れば温度が下がるが、変化はゆっくりである。
#ラジエターファンの回転で、エンジンルームと一緒にサイドパネルが温められて温度が上がるようです。
・スロットルを閉じた状態から開けると2〜3℃吸気温が下がる。
・冷間時、オルタネーター電圧が14.4Vから始まって、安定すると13.5V程度になる。
・オルタネーター電圧とマルチメーターによる実測値では、わずかにズレがあるものの大きな問題は無いと思われる。
オルタ電圧MDM-100実測値
エンジン停止時12.2[V]12.4[V]
冷間時14.4[V]14.8[V]
#マルチメーター実測値はオルタネーターの出力端子とフレーム間で測定したもの
・純正の水温計の針は約45℃で動き始め、70℃で中央に位置する。

実売3万円台はやはり高いと思いますが、各種センサの動作状態が確認できるメーターは他にありません。

なお、メーターの見過ぎは事故の元、注意しましょう(^^;;

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