会議室
会議室には、基地内の全員11名が、集まっていた。
深刻な雰囲気が、立ち込めていた。
(所長)「救助要請をしたが、認められなかった。機密保持の為だそうだ。」
(Dr.I)「じゃあ、見殺しですか?最新のデータで、計算したんだ。
     必ずジョンレビー流星群は、ここにくる。」
(所長)「そのことは、長官に直接掛けあった時話した。返事は同じだったが。」
(Dr.I)「何てことだ、、、。」
(主任)「どうするんですか。」
(所長)「地下倉庫に、通信機器と、生活必要物資を移動させる。
     建設用資材は、基地外部に分散して、運び出す。
     一時的に、全員が、地下倉庫に移住。地上施設は
     エマージェンシー・シャッターをおろす。」
(Dr.I)「しかし、それでも、、、。」
(サム)「待ってください!」
(一同)「!?」
(所長)「、、、いいたまえ。」
(サム)「隕石を爆破しましょう!」
(Dr.I)「何をいっているんだ!君は何も知らないんじゃないか。
     武器だって一つもないんだぞ。石でも投げつけるのか?」
(サム)「岩盤爆破用のバズーカがあります。火薬もまだ、残っていました。
     食堂には、ガスがありました。無酸素で燃焼できる特殊ガスと聞いています。
     基地建設用の杭につめれば、ロケット弾が作れます。」
(一同)「、、、」
(サム)「私の記憶では、ここ引力は地球の1/6しかない。
     ロケット弾で、隕石を粉砕すれば、その破片の衝突エネルギーは、かなり小さいはずだ。
     このドーム状屋根の鉄板を二重にすれば、それだって、防げるかもしれない。」
(一同)「、、、」
(加藤)「かかる火の粉は、振り払うもんです。」
(所長)「おめおめと、待つことはないということか。よし、行動にでよう。」
(Dr.I)「天は、自らたすくるものをたすく、ですね。」
(所長)「加藤、ガスの残量チェックを頼みます。
     主任は、建設用杭の残量チェックと、ドームの屋根の強化を、
     リサは、ジョンレビー流星群を見張れ。
     隕石の大きさ、質量、密度、成分をチェックするんだ。
     Dr.Iは、ボブと組んで、ロケット弾の設計をしてくれ。
     サムも、Dr.Iのサポートを頼む。君のアイディアだからな。」

これが、プロジェクト「アステロイド・シューター」の、始まりだった。
しかし、このときの彼らは、まだ知る由もなかった。
地球の運命までもが、掛かっているということを。

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