スチールデスクの向こうに白衣の大柄な男が座っている。 大きな手が、さしだされた。 (所長)「ようこそ、当研究所へ。」 (所長)「所長の大高寺(だいこうじ)です。」 (サム)「どうも、笹島 修です。」 (所長)「君の経歴を見せてもらった。」 (所長)「今の警備会社に入る前は、配管工事、電気工事をしていたようだが。」 (サム)「それと、バーテンダーをしていた時期もあります。半年で追い出されましたけど。」 (所長)「結構ですな。」 (サム)「はぁ、どうも。」 (所長)「研究所といっても、この規模だ。常時滞在者は11人。実際の研究者は、2人しかいない。」 (所長)「ここで取得したデータは特秘通信チャンネルで、ほぼリアルタイムで地球に送られている。」 (所長)「だから、何もここで観る必要はないという訳なんだ。そのくせ本部連中は、、、」 (所長)「あー、すまん愚痴になっちまった。」 (所長)「ここでは、いろいろなことをしてもらうことになる。まずは、倉庫の整理を頼むよ。」 (所長)「管理主任が、早く仕事を引き継ぎたがっているから、、、。」 (所長)「このカードを持っていきたまえ。君のIDカードだ。」 |