食料品の買い物に行った。
果物売り場に、ライムがあった。

それは、濃い緑色で、すがすがしく見えた。
手にとり、そのまま買い物カゴへ。

帰ってから、スライスして、天然水に入れて飲んでみる。
柑橘類の独特の香りがして、さわやかな味覚が口に広がった。
すっきりとしたあと味。
グラスには、水滴が輝いていた。

日差しが強くて、影が濃い。
色彩よりも、コントラスが強く感じられる季節。
気持ちまでも、素直になってしまう。

吹く風を体中に受けて、目を閉じても、
その強い日差しを、打ち消すことはできない。

癒しがたい、渇きを覚える季節。
誰からも大人として見られるようになった現在でも。

きっと、それが夏。

▲ライムとジンジャーエール

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