DVD-ROMドライブを買って来たのがもともとの原因でした。これまで3年前に買ったGatewayのPentiumII 233MHzで全く不自由なく暮らしていたのですが、ついにここに来てDVD再生がかくかくということに気づいてしまい、僕的メインプロセッサから新しいCPUを買えの命令が発行されてしまったわけです。
このマシンでCPUを買うということはすなわちマザーボードの総とっかえを意味します。 なぜならPentiumII 233MHzといえば初期型も初期型のSlot1。マザーボードのベースクロックは66MHz。メモリは2枚単位のSIMMチップ。ここまでならまだCeleronを選ぶ余地もあるかもしれませんが、致命的なのはマザーボードの対応クロックとして233MHzか266MHzしか選べないというところです。
これまでサウンドボードを入れ替え、グラフィックスボードを入れ替え、Ethernetボードを装備、SCSIボードを装備、TVチューナキャプチャボードを装備と拡張の王道をひた走ってきましたが、購入から2年10ヶ月にして遂に気まぐれで購入したDVDの為についにマザーボードまでもが入れ替わることになってしまったのでした。
で、今回余っていた青春18切符(実はこれを処分したかったってのもある^^;)を使って日本橋まで出て購入した製品は以下の4点。
写真1:今回購入したもの達 |
\28,500 | PentiumIII 600E MHz(Intel製) |
\13,800 | ABIT VT6X4(ABIT製) |
\10,800 | PC100 CL2 128MB RAM(不明) |
\0 | Smart Slot1(ASUS製) |
とりあえず家を出た時点ではPentiumIIIなんか買うつもりは全く無かったのですが、PentiumIII 600EとSlot1変換アダプタが荷造りテープでまとめられてワゴンに乗せてあったのに反応して買ってしまったのでした。そのためビデオボードはとりあえずPCIのを流用するという結果に。時期的に600Eは処分したいものだったのかもしれません。値段としてはまあ高くも安くも無い妥当なところでしょう。
写真2:旧構成の中身 |
ではそろそろ始めましょうか。どきどき。
写真3:ケーブル除去 |
そして続けてさくさくとケーブル、ボード類を抜いていきます。マザーボードに供給する電源ケーブルって返しが付いてるんですね。実は気づかなくて無理やり引き抜こうとしてました(^^;。
ちなみに、今回ふたを開けるときにも感電してしまいました。直ったと思っていたのに。一体何が悪いんでしょうか…。
写真4:外したボード達 |
写真5:箱だけの筐体 |
写真6:入れました |
写真7:メモリの大きさ比較 |
写真8(上):新マザーのポート類 写真9(下):筐体の穴 |
さーて作業再開。 しかしここで突然詰まってしまいました。新しいマザーボードには(別に必要ないですが)サウンド機能が搭載されていて、かのようなコネクタが付いております。一方、筐体にはさのような穴はあいておりません。「はっ!もしや金属のこぎりが要るのか!?」と思ったのは早とちり。実は筐体のコネクタ穴の部分はプラスティックのシールでかぶせてあって、べりべりっと剥がすとちゃんと穴があいていました。よしよし。
写真10:新マザーボード装着完了 |
第一部はありません。なぜなら今思いついたからです(笑)。
写真11:PentiumIII |
とりあえず記念撮影されるPentium III。んー、この気持ちわかるでしょ?嬉しいんですよ、とりあえず(^^。写真左がCPU、右がヒートシンクです。白いのは熱伝導材のようです。修正液みたいな質感です。一通り説明書を見たあと(各国語が1行づつ順番に書いてあるのでこれがまた解りにくい)CPUユニットの製作開始。
はやる気持ちを抑えながらゆっくりとケースからCPUを取り出し、鳥の羽をつかむかのようにふわりとソケットに乗せました。完璧。と思ったら間違いで、じつははやる気持ちは一人歩きしていたみたいです。レバーを動かして固定するという操作を忘れていました。そりゃダメだわ。
写真12:悪い乗せ方 |
写真13(左):左を引っ掛けると 写真14(右):右が引っ掛からない 図1(下):締め付けクリップ図解 |
再びヒートシンクを上に載せて締め付けます。指先の力ではとても曲がらないようなクリップなので、穴にマイナスドライバーを引っ掛け、ドライバをハンドル中の腕に体重をかけて無理やり曲げ込みます。もしここでドライバがずるっと滑ったりすると基盤の回路に穴が空くのは必至。怖い怖い。
ていうか、この時点でこんなことしてCPUって本当に壊れないの?という気持ちでした。
写真15:傾いてる |
写真16:最小構成 |
電源投入。あれ、電源ランプがつかない…やっぱり逆だったですか。まあそれはいいとして、起動から数秒後、ようやく温まってきたディスプレイに映る画面にて驚愕の新事実が発覚。
(よく覚えてないけど) Pentium III 400E MHz (66.6MHz x 6) ... CPU unworkable or changed ... ... Press DEL to setup, F1 to continue.
…400E MHzって、何(汗)?しかも何でPentiumIIIを認識してるのにベースが66になってんの(汗々)?あと…Unworkableって(冷汗)!?この時点ですでにCPUがお亡くなりになっているのではないかと疑惑を持っていました。というのも、ハングアップ様にキーボードからの入力を受け付けません。[DEL]。動きません。[F1]。うんともすんともいいません。
まさかキーボードが繋がっていないなんて凡ミスをするはずありません。とりあえず接続をチェックしますが、しっかりとPS/2ポートに刺さっています。…右側に。
そこで気づくべきだったんですが、とりあえず混乱していたので電源とVGAケーブルキーボードを外して再度コネクタを総チェック。CPUユニットも一旦外して作り直しました。ゆえに熱伝導材の表面がもうぼろぼろです。今はまだ春だからよいですが夏になってもちゃんと動いてくれるかどうか心配です。
で、全く問題ないことを確認した後、再度接続。電源ケーブルさして、VGAケーブルさして、キーボードさして…あー!違った!キーボードは左!
…動いてくれました。相変わらずCPUの表示は400E MHzですが、これは関係なし。CPU種別はてっきり自動判別するものと思い込んでいたのですが、CPU変更時にはBIOSセットアップに入って自分でベース周波数と周波数倍率を指定するのだったみたいです。しっかりと接続されたキーボードから[DEL]キーを押して全く問題なくBIOSセットアップに進む。CPUを選んだ後再起動したら何の問題も無く起動してくれました。
写真17:完成版構成 |
電源投入3回目にして遂にWindows98が再起動!見慣れた起動画面にひとまず安心しました。最初IDEドライブを認識しなくてあれ、と思ったんですがBIOSセットアップの初期設定でDisabledになっていただけでした。なんでやねん。
起動後大量に見つかる新しいデバイス。チップセット、PCIバス、数値データプロセッサ、DMAコントローラ、AGPコントローラなど次々と発見していきます。が、COMポートを見つけたあたりで、
「Windows98のラベルのついたCD-ROMを挿入してください」
あーはいはい、CDですね。ちょっと待ってね。ちゅいーんとスロットイン。スピンアップを待ってからOKボタン。で、ドライブ名は…。なー!無いっ!そうです。IDEデバイスを見つける前に変なデバイス(ひどい言い様だ^^;)を見つけてしまうと、その時点ではセットアップCDROMが使えない。すなわち大量の不明デバイスが生産されてしまうわけです。
COM、キャンセル。LPT、キャンセル。USB、キャンセル。サウンド、キャンセル。…とりあえずなんかでたら、キャンセル。なー!そんなのは後でいいから先にCDROM見つけろよ、CDROM!そんな訳でマザーボードを替える際にはHDDにCDの内容を移しておくとよいかもしれません。
しかしソフトウェア的な部分となるともう全然気分が違いますね。一方でマニュアル読みながら適当にOKOKで壊れる事は無いでしょう。物理的に壊れさえしなければいくらでもリカバーできますので、その点では緊張感なしで緩みっぱなしです。
そのあと、SBLive!が毎回起動時にブルーバックを出したり、DMA転送が有効になっていなかったり、はたまたアンテナをつけようとしたらまた感電したり(笑)などと色々ありましたがとりあえずは全て解決して動くようになりました。で、新しくなったCPUの感想ですが、
「以前と変わらない」
が第一印象です。確かに起動時の常駐物のロードとかソフトの起動とかが若干早くなっているような気はしますが、あのPC9821As時代に感じたi486DX 25MHz → i486DX4 100MHzの劇的な環境変化の体験には程遠いものがあります。
ただ98エミュレータの速度向上はもの凄いものがありました。後ろでWinampしながら前面では余裕でNyahax'93(笑)が動いてしまいます。体感速度的にはAs並です。以前のCPUでは裏作業なんかできなかったし、動作速度もRXかそれ以下並だったのでこの点ではかなり違いが感じられます。
ところで、しばらく使った後、新しいマザーボードの箱に使っていない部品が入っているのに気が付きました。一つはFDDのケーブル。まあ、これは以前のケーブルをそのまま使っているから要らないでしょう。しかしもう一つはCPUのガイドレール。…(汗)。はい、緊急に中身をあけて装着しました。確かに、なんかCPUユニットがぐらぐらしていて不安だなー、と思っていました。そりゃ本来あるものが無いんだからぐらぐらもするでしょうて。ネジが一本足りないどころの騒ぎじゃないです。ネジといえば例のネジセットは用意だけはしたものの、結局出番無しでした(笑)。あと傾いたCPUもいまだ傾いたままです(笑)。
余ったPentiumIIもまだまだ現役でがんばれると思うので筐体とビデオボードさえ買ってくれば新しいPCがもう一台組めてしまいます。が、部屋の電源が足りないのでとりあえずお休みです。友達に売っちゃってもいいか。ちなみに今回新しく買ったCPU、オーバークロックとかに挑戦するつもりは全くないです。ちょっとぐらい速くなってもファンの音が大きくなるのはやですし、部屋が暑くなるのも困る…。回路が焼き切れたりしたら笑えません。 で、結局本体内部の拡張はあんまり目立たないので直接的価格満足比としてはキーボードとかマウスとかの買ったほうがいいのかもなー。とも思ったのでした。