環境観測リサーチ/オープンリサーチ |
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衛星データの入手方法 〜ランドサット7号編〜 |
ランドサット7号ETM+データを実際に購入した手順を紹介 1.はじめに 1.はじめに 地球観測衛星「ランドサット」は1972年に打ち上げられたランドサット1号に始まり、最近まで活躍していたランドサット5号については2001年6月30日に受信が終了しており、 現在「ランドサット7号が活躍しています。 センサについては、ランドサット5号まではTM(セマティックマッパー)が主でありましたが、ランドサット7号からはETM+(Enhanced Thematic Mapper Plus)というセンサになりました。ETM+はTMと同じバンドに加え、バンド8が新たに付加されたセンサです。また、配布データのフォーマットについてはHDFフォーマットが主流となっているようです。このことより、今後のランドサットによる長期観測を行っていくためには、ランドサット7号ETM+のデータ利用が必要不可欠となります。 (※)ランドサットの詳細についてはEOC(宇宙開発事業団地球観測センター )及びRESREC (財団法人リモートセンシング技術センター)のホームページで参照できます。 2.観測地域の選定 どこの地域を観測したいのか決める必要があります。ここでは「東北地方」を選定します。 3.データ検索 条件の良いデータが有るか検索します。 データ検索はEOC(宇宙開発事業団地球観測センター )のホームページにある「画像検索・データ注文・観測計画」で行います。 ランドサットの観測周期は16日であり、 この周期と天候条件が重なることは地域や季節によっても異なりますが、今回の東北地方のパス−ロウ107−33に限れば、2〜3回/年程度のようです。
ここでは「2001年9月24日のデータに決めました。 4.価格
ランドサット7号ETM+のCD−ROMデータの価格は84、000円(税抜価格)です。
5.表示するためのソフトの準備 次にはデータを表示するための手段です。商用ソフトを購入するか、自分でプログラムするのかのどちらかになります。
6.データの注文 データの検索はEOC(宇宙開発事業団地球観測センター
)であり、 現在(2002年6月時点)では、インターネットでの注文方法はなく、従来形式の捺印しての注文となります。
7.注文の確認 現在はどこにいようが携帯で連絡が取れますが、電話(口頭)では何かと不足なこともあるようなので、今回はメールでの確認となりました。 そして、注文するデータと金額を確認します。 (※)RESREC (財団法人リモートセンシング技術センター)は衛星データは提供していますが、その衛星データを表示するためのソフトウェアは取り扱っていません。 8.ハンドブックとフォーマット説明書到着 データと同時注文したハンドブックとデータフォーマット説明書については、注文(FAX)の翌日に届きました。
9.支払い データとハンドブックについての支払いを済ませます。ここでは銀行振込としました。
10.衛星データ到着 火曜日にFAXし、水曜日にメール確認し、そして土曜日に衛星データが到着しました。 到着した衛星データの媒体については、CD−ROMとは表記されていますが、CD−Rのようです。
11.データ内容の確認 データが到着したら、当然のことながら注文どおりのデータであるかの確認が必要となります。 直ぐにデータの表示作業に取りかかります。プログラム考慮時間は約1日、プログラムは約2時間かかり、無事にデータの読み込みと表示ができました。 そして、データの受領と注文どおりのデータであることの確認メールを入れます。 12.納品書・領収書到着 納品書と領収書が届き、全ての作業が完了です。
13.おわりに 以上が、今回のランドサット7号ETM+のデータ取得の流れです。
データの価格に関しては、ランドサット5号TM(フルシーン)が18万〜18万9千円(税抜)、ランドサット7号ETM+は8万4千円(税抜) であること。また、表示するための手軽はソフトウェアが無いことより、一般に普及するには難しいところです。 このことより、現在(2002年6月時点)における衛星データの入手についてのポイントは2つに要約できます。
この2つの条件さえ整えば、手軽に地図を見る感覚で自分の住んでいる地域を継続観測することが可能となることでしょう。 |