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REX プログラムについて



 わたしは文部科学省の REX プログラムという事業により、2001 年 8 月からニュージーランドのパーマストン・ノース市にあるパーマストン・ノース女子高校に日本語教師として派遣されています。事前に東京外国語大学留学生日本語教育センターで3ヶ月間の研修を受け、現在はニュージーランドに滞在中です。ここでは、この REX プログラムについて紹介します。

 REX プログラムの正式名称は「外国教育施設日本語指導教員派遣事業(Regional and Educational Exchanges for Mutual Understanding)」といいます。
 これは 1990 年度に始まったプロジェクトで、姉妹都市提携等による交流を行っている自治体を国が支援し、教員を外国の学校等に派遣して日本語教育に従事させるというものです。各自治体から推薦された教員を文部科学省と総務省が面接等を行って派遣教員を決定します。2000 年度までに全国から 224 名が諸外国に派遣されました。
 2001 年度は、わたしを含めて 20 名が第 12 期教員として派遣されています。

 REX プログラムは、以下のような目的を持っています。
  1. 海外の中等教育レベルでの日本語学習熱の高まりに応え、日本語、日本文化の普及を果たすこと。
  2. 我が国学校教育の国際化を促進すること。
  3. 地域における国際交流を促進すること。
             (文部科学省初等中等教育局国際教育課の『平成13年度 REX パンフレット』より)
 REX 派遣教員の主な職務は、派遣先で専任教員または指導助手として日本語を教え、日本の文化や社会の紹介することですが、そのほか、地域や付近の地域で日本語の講義、日本文化の紹介なども含まれます。
 さらに、帰国後はそれぞれの地域で国際交流活動推進に努めることが期待されています。

 派遣期間は原則として2年間です。派遣に先立って4月から7月まで東京外国語大学留学生日本語教育センター(東京都府中市)で事前研修を受け、8月から翌々年3月までの1年8ヶ月間を外国の教育施設(学校)で日本語指導に当たります。ただし、自治体によっては、まる2年間派遣するところもあるようです。

 派遣先での経験だけでなく、事前研修もたいへん勉強になります。参考のため事前研修の主な内容を以下にリストアップしておきます。

日本語基礎 日本語文法入門、文法、文法演習、文法特講(アスペクト、条件表現、ヴォイス)、音声、文字・表記、語彙
日本語教授法 外国語(タイ語)体験学習、授業見学、横田基地学校授業見学・体験授業、初級会話指導、教育ストラテジー(Classroom Management、Classroom Games、Effective Teaching Strategies)、日本語の韻律の指導、視聴覚教材、評価法、教材研究、Japanese as a Student, English as a Teacher、第2言語教育と外国語教育、聞くことの指導、話すことの指導、書くことの指導、読むことの指導、これで味付け 楽しい授業、TPR、VT法、年少者に対する日本語教育、線画、文字指導、歌と日本語教育、『日本語コミュニケーション 80』を使った指導法、アクティビティ教材の作り方、中級指導法、マイクロティーチング
文化/事情 世界における日本語観、日米 Teaching Style 考、異文化適応、グローバルエデュケーションとしての日本語教育、日本の学校における国際理解教育の現状と課題、日本人の宗教観、日本の時事問題を語る、日本の教育問題を語る、日本語教育への公的支援、茶道、書道、武道、華道、折り紙の教え方、海外で安全に過ごすためには、海外における初等中等日本語教育、英国(教育)事情
その他 海外日本語教育概観、教育実習(2週間)、派遣先の言語の語学研修(生活文化英語、英語の変種)

 REX プログラムについての詳しい内容に関しては、公式ホームページである REX HomePagehttp://www.tufs.ac.jp/common/jlc/rex/)が参考になると思います。
 また、われわれ第 12 期のメンバーでホームページを作っています。プログラムの内容以外に具体的な情報も出ていますので、興味のある方は REX 2001 Web Pagehttp://shibuya.cool.ne.jp/rex2001/)へどうぞ。

 さらに、わたし自身がニュージーランド情報を発信するページを作りました。ご覧になりたい方は、Kiwi Journalhttp://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Oasis/3529/)へどうぞ。



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