特設「西洋魔術結社に愛の手をっ!」
第4章:「邪眼」編
『……蛇に睨まれた蛙って言葉、ご存知かしら……?』


ターン終了時まで、目標のキャラクターひとりはパワーカードをセットできない。
とんでもないカードである。このゲームにおいて、パワーカードは行動するためのエネルギーである。 攻撃するにも防御するにも、常にパワーカードが必要である。
そして、このカードはそのパワーカードのセットを拒否するものであるのだから。

WIZ-DOM基本の青青1と、コストが低くファクターも少ない。
どのデッキに対してもそれなりの力は発揮するが、E.G.O.には総じて絶大な威力を発揮する。
千頭さとりはパワーカード補給が出来なくなり、葵と茜はキャラクター1人を失う。 テレパシーはデッキ破壊カードに変貌し、スパークリング・プラズマは身動きが取れなくなる。
また、妖刀村正に対しては逆エンドカードともなり得る。

当然であるが、メリットだけではない。
1トップ型のデッキに対しては威力を発揮するが、ウィニー系のデッキには使う場面が殆ど訪れない。 また、必要な時が非常に限られるため、前述のハンズ・オブ・グローリィ以上に手札に引き込むだけの努力が必要となる。

しかし、何よりもこのカードの強みは、基本的に相手に使われる事を想定していないものだ、ということであろう。 相手は邪眼の存在を、使用されて始めて気づくものだ。 一度使えば否応にも慎重なプレイングが要求される。 ハンズ・オブ・グローリィと同じく、手札に持っていなくても相手の行動を規制できるカードの一種なのである。

しばしば「駄目レア」などと言われるカードではあるが、その発言者の多くはこのカードの真の強さを知らない人たちである。 強さを知り、同時に弱さを知ったならば、決してそのような発言は出来ないはずである。
けれども、彼らに教える必要はない。 なぜなら、使用者が少なければ少ないほど、このカードは威力を発揮するのだから。