┏━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ 朝 日 新 聞 ┃ ┃ ┃ 今 日 の 朝 刊 ┃ http://www.asahi.com/paper/ ┃ ┗━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━┛ - ASAHI MES( 1): 朝日新聞 9/17(木) 16:54 【 総 合 】 00101/00000 ABC00000 党首会談で決着めざす──金融法案修正めぐり政府・自民  財政・金融分離問題、首相が決断も   金融再生関連法案をめぐる与野党の修正協議は16日、日本長期信用銀行への対応策について、自民、民主両党の非公式折衝などで、金融機関の自己資本比率が著しく低下したなどの場合は普通株を取得して「一時国有化」するという新ルールを整備し、これを長銀に適用する方向でほぼ決着した。しかし、残る焦点である破たん処理を担当する国家行政組織法三条に基づく「金融再生委員会」の権限をめぐって、民主党が大蔵省の金融行政をすべて移管し財政と金融を完全分離すべきだと強く主張、政府・自民党が難色を示し、調整が続いた。政府・自民党は17日にも与野党の党首会談を開き、小渕恵三首相(自民党総裁)が財政・金融分離問題で政治決断を示して、決着に持ち込むことも検討している。  野中広務官房長官は16日夕の記者会見で、与野党協議に関連して「財政・金融分離を含め、首相が最終的に政治決断することはありうる」と述べ、来週の日米首脳会談までに合意を成立させるためにも、首相が党首会談に向けて一段の譲歩を決断する可能性を示唆した。  また、民主党の菅直人代表は同日の記者会見で、「最後は首相が決断すべきだ」として党首会談による決着を求め、(1)長銀には現行の13兆円の公的資金枠から資本増強のための投入は行わない(2)代わりに「国有化」方式を軸とした野党案で長銀処理を行う(3)「三条委」である「金融再生委員会」では財政と金融の分離を行う――の3項目を最終要求として示した。  長銀について民主党はこれまで、「破たん認定」を修正合意の前提と主張しており、姿勢を軟化させた形だ。自民・民主両党の非公式協議では、「破たん」と認定しない段階でも、一時国有化などの処理に入るケースとして、「自立できなくなった金融機関」「債務超過に陥る恐れがある」といった定義が検討されている。  一方、財政・金融分離問題で政府・自民党は、2001年から2003年までの省庁再編時に対応するとして、先送りを求めた。しかし、民主党は少なくとも完全分離の時期を明示すべきだと主張。これには自民党内にも柔軟な意見もあるものの、大蔵省などが強く難色を示し、政府・自民党内の協議も難航した。  菅氏は記者会見で、与野党が合意した場合の法案修正は、与野党双方の法案を取り下げて衆院金融安定化特別委員長が新法案を提出するのでなく、野党法案を修正する形を取るよう求めた。自民党内には、政府・自民党の法案を取り下げた場合、法案提出者である宮沢喜一蔵相の進退問題に発展しかねないとの懸念もあり、この点についても党内調整を続けている。 00102/00000 ABC00000 断面’98臨時国会/もどかしき攻防──金融修正協議  身内に大きな壁、政府・自民   「民主党の中がばらばらだ」(自民党幹部)、「政府・自民党の司令塔がだれか分からない」(民主党幹部)――。金融再生関連法案をめぐる与野党の修正協議は16日も夜にずれ込み、与野党幹部の間からこんなぼやきが漏れた。日本長期信用銀行の処理問題で、政府・自民党が「実質破たん処理」に踏み込んで、野党との接点ができかかったと見えると、今度は財政・金融分離問題で与野党の溝が埋まらない、という展開が続く。小渕恵三首相の訪米という1つの区切りを前に、与野党から「党首会談で決着」の声が強まったが、そこまでの道筋をつけられないもどかしさに、双方ともいら立ちを募らせた。  ◆共闘、きしみ浮上──野党  「民主党の中がばらばらだ」(自民党幹部)、「政府・自民党の司令塔がだれか分からない」(民主党幹部)――。金融再生関連法案をめぐる与野党の修正協議は16日も夜にずれ込み、与野党幹部の間からこんなぼやきが漏れた。日本長期信用銀行の処理問題で、政府・自民党が「実質破たん処理」に踏み込んで、野党との接点ができかかったと見えると、今度は財政・金融分離問題で与野党の溝が埋まらない、という展開が続く。小渕恵三首相の訪米という1つの区切りを前に、与野党から「党首会談で決着」の声が強まったが、そこまでの道筋をつけられないもどかしさに、双方ともいら立ちを募らせた。  政府・自民党は野党との協議をまとめるため、次々カードを切ってきた。15日、長銀を「実質破たん」まで踏み込む方針を固めたのは、自民党にとっては「ほとんど丸のみ」(幹部)。これを切り札に16日の早い時間に決着を目指すという段取りだった。  しかし、最終協議に臨もうとした大詰めで、「身内」の大きな壁にぶち当たった。  民主党が強く主張する財政・金融部門の分離には、大蔵省が「いま組織をいじると、目の前の金融危機に対応できない」と難色を示している。  宮沢喜一蔵相に首を縦に振ってもらうしかないが、蔵相側から国会対策委員会幹部や衆院金融安定化特別委員会の理事らに伝わってくる感触は、「宮沢さんがいる間は、分離などできない」といった話ばかり。国会近くのホテルで15日深夜まで続いた党内調整でも、早期の与野党合意を目指す古賀誠国対委員長と、蔵相と同じ宮沢派の池田行彦政調会長が激論を交わす場面もあった。  政府・自民党内には、小渕首相の出番を作って、「最後は党首会談で決着」という筋書きもある。しかし、「宮沢蔵相」は首相が三顧の礼をつくして要請した人事。その蔵相側が受け入れない妥協は、簡単にはできない。そんな政府・自民党の足元を見透かすように、野党側からは「宮沢さんが辞めると言って難航しているようだ」といった話まで飛び出し始めた。  「首相が『財政・金融の分離はのむから、長銀は破たんと言わせないでくれ』と言えばいいのに、リーダーシップがないからな」。野党側との折衝に疲れきっている金融特別委の理事らからは、こんないら立ちも次第に漏れ始めた。          ◇            ◇  「この問題の決着を遅らせている原因は、首相が決断しないことにある」  16日午後、民主党の菅直人代表は記者会見で「首相の決断」という言葉を5回以上も使って、修正協議の決着に向けて、首相の政治決断を促した。  菅氏の発言の背景には「水面下では9割合意したが、自民党内で話が進まなくなった」(政調幹部)という展開に加え、最終的に政府・自民党のだれを交渉相手にしていいか見極めがつかないいら立ちがある。  焦点の長銀処理では、政府・自民党が15日に野党案をほぼ受け入れたのを受け、菅氏ら首脳も「破たん認定」にはこだわらない考えを表明。この点では、協議は野党ペースで進み、合意の環境は整ったように見えた。しかし、民主党が強く求める財政と金融の分離問題は、政府・自民党の姿勢が硬く、協議が進まない。  このため、鳩山由紀夫幹事長代理は16日、横浜市での会合で「金融問題を政局につなげたくはないが、新しい出発をしなくてはならないのではないか、という気持ちすらしてきた」といら立ちを示した。  しかし、こうした民主党の姿勢には、これまでの自民党の妥協案を評価している新党平和が懐疑の視線を向けている。冬柴鉄三幹事長はこの日、「財政・金融分離にこれ以上こだわると協議がこじれる」と周辺に懸念を漏らした。  一方で、自由党の小沢一郎党首は記者会見で、長銀処理の新ルールについて「公的資金投入に道を開くなら了解できない」と、自民党との接点を求め始めた民主党をけん制した。政局への思惑に隔たりがある野党共闘のきしみも、再び顔をのぞかせ始めている。 00103/00000 ABC00000 不況深刻化で11年ぶりに高卒求人倍率1倍切る  来春卒業予定の高校生に対する求人件数が7月末時点で、11年ぶりに就職を希望する生徒数を下回ることが、16日に労働省がまとめた調査の結果わかった。高卒の求人は27万8103人、求職者は28万3287人で、それぞれ前年同期に比べ33.0%、7.6%減少した。求人倍率は、0.98倍で、前年同期より0.37ポイントも下回った。求人倍率が1倍を切ったのは円高不況の影響が残っていた1988年春卒業組以来で、深刻な不況が若者の就職難を加速させていることを裏付けた。  求人倍率低下の原因について、労働省は(1)不況で企業全体として新卒求人が大幅に減っている(2)特に高卒のウエートが高い建設、製造業の落ち込みが大きい(3)景気の先行きが不透明で、当面の採用活動を見合わせているなどを挙げている。  地区別の求人倍率は北海道が0.27倍と最も低く、南・北九州、東北地域も0.5倍を下回るなど9地区が1倍を切った。1倍を上回ったのは、京浜の2.12倍を筆頭に、東海、京阪神、北陸、甲信越の5地区だった。  また、中学卒の求人は3961人、求職者は8132人で、それぞれ前年同期に比べ41.4%、3.0%減った。求人倍率は0.49倍で、0.32ポイント低下し、3年連続して1倍を切った。労働省はこれまでの傾向からみて、今後は求人も徐々に増え、最終的には中学、高校とも求人倍率は1倍を超え、就職率も90%台に乗るとみている。 00104/00000 ABC00000 塩ビ使った切符を全廃──JR東日本、来年度にも  「ダイオキシン対策に万全」   JR東日本はダイオキシン対策として、自動改札機用の乗車券類で、磁気部分の張り合わせに塩化ビニル系の接着剤が使われているものについて、来年度にも全廃する方針を固めた。同社全体の約60%の切符などに塩ビ系の接着剤が使われ、トイレットペーパーへの再生処理をしているが、最終的には焼却されていることがわかったためだ。同社は「乗車券は鉄道会社の象徴であり、ダイオキシン発生の可能性を完全には否定できないため、切り替える」としている。塩ビ系接着剤を使わない切符のコストは多少割高になるが、環境対策として他の私鉄にも注目されそうだ。  JR東日本では年間、約1000トンの乗車券類が使われ、ほとんどが磁気付きになっている。東京都内の市民グループから7月末、「独自の試験で、切符に塩ビが含まれている疑いがある」との指摘を受けた。社内調査の結果、全体の約60%を扱う東京、八王子、横浜3支社管内の切符などに、塩ビ系の接着剤が使われていることがわかった。  同社によると、近距離切符の重さは約0.4グラムあり、その約30%が、鉄粉に接着剤を練り込んだ磁気部分にあたる。接着剤に含まれる塩ビは全体の1―2%程度という。東京など3支社は塩ビ系を混ぜた方が磁気部分がはがれにくく、曲げても元に戻りやすいなどの理由で採用してきたという。  ダイオキシンはプラスチックや塩化ビニルなどが燃える時に、物質を構成している塩素と有機物が熱で反応して発生し、ごみ焼却施設では不完全燃焼によって発生しやすくなるとされる。  JR東日本は駅で回収した使用済みの乗車券類の約90%をリサイクルしている。東京など3支社分はすべて静岡県内の製紙工場に運び、特殊な溶液につけて紙と磁気部分を分離。トイレットペーパーに再生される紙以外は、ボイラーの燃焼を助ける材料として使っている。  同社経営管理部は、ボイラーの燃焼温度は800度以上で、「不完全燃焼は起きないと考えている」という。しかし、「取り組んでいるリサイクルに落ち度があってはならず、ダイオキシンの発生源対策をとることにした」と説明している。塩ビ系の代わりには、ウレタン系接着剤の使用が検討されている。  ほかのJRグループのうち、JR西日本は「塩ビ系の接着剤が入った乗車券類は使われていない」といい、JR東海は「使われているかどうか把握していない」としている。 00105/00000 ABC00000 「20世紀の終わりに勇気あるおわびを」──大統領訪日前に韓国大使が要請  韓国の金〓圭駐日大使が16日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、10月7日から予定されている金大中大統領の訪日に関連して「日本側のおわびと反省の表明はこれまでにもあったが、(その後)日本側の一部政治家や政府の責任者の問題発言が続出した。韓国の国民は心からのおわびや反省かと疑っている。20世紀が終わる時点で日本から勇気ある、思い切ったおわびと反省を聞きたい」と述べた。大統領訪日の際に日本が過去の植民地支配を明確に謝罪することが、新たな日韓関係構築のために欠かせないとの韓国政府の考え方を示した発言だ。  大使は、大統領が「過去の歴史の清算」を望んでいることを指摘したうえで、「過去は変えられない。悪化も美化もできない厳密な事実を、事実として認めることが大切だ。具体的にどうするかは日本次第だ」と述べ、日本の対応に注目する姿勢を示した。  また大使は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する政策について「改革開放に導き、ソフトランディング(軟着陸)させることが最も望ましい。韓国は『太陽政策』を続けていく」と述べ、南北交流を推進するという韓国政府の方針を改めて表明した。  一方で大使は、記者会見に先立つ講演で、在日韓国人の地位について「日本に定住するようになった特殊な背景もあり、地方参政権を強く望んでいる。日本の包容力を世界に示すきっかけにもなる」と述べた。 00106/00000 ABC00000 北朝鮮発射「ミサイル」5000〜7000キロ飛行も  米国筋が防衛庁に情報   防衛庁筋は16日、米国務省が人工衛星の打ち上げ失敗だったとした朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による「ミサイル発射」について、米国の政府関係者から防衛庁に対し「ミサイルが描いた放物線よりも先に、まだ加速している物体が水平に飛んでおり、その一部は5000キロから7000キロ飛んだ可能性がある」との情報が寄せられたことを明らかにした。これによると、アラスカの近くまで届いた可能性があることになる。  この物体は、何らかの原因で途中でばらばらになったのではないかとみられている。防衛庁筋によると、米国側もアラスカ沖まで一部が飛んだことは確認していないという。物体の大きさや速度などから計算した結果、射程が長くなる可能性が出てきたとしている。 00107/00000 ABC00000 防衛庁背任事件で小渕政権、難題また一つ  周辺事態法案審議に影響   防衛庁調達実施本部(調本)の背任容疑事件は、防衛庁の現、前官房長が証拠隠滅容疑で東京地検から事情聴取されるなど組織的な性格が濃くなったことから、小渕政権にとって新たな難題になってきた。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による長射程ミサイルの開発が明らかになり、総合的な安全保障政策の見直しが急務であるにもかかわらず、事件の影響で防衛庁の機能低下は避けられない。野党側は責任追及の姿勢を鮮明にしており、新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を実施する周辺事態法案の早期成立が一段と厳しくなるのは確実だ。また、厚生省汚職や大蔵官僚の接待不祥事に続く事件で、中央官僚に対する国民の信頼はさらに低下する。関係業界との関係を含め、官僚制度のあり方が問われることになった。  ◆業界との関係、厳しい目  小渕恵三首相らが最も懸念しているのは、証拠隠滅容疑で防衛庁中枢に捜査のメスが入ったため、自衛隊組織に動揺が広がり、政府の防衛体制に直接の影響が出ないかということ。野中広務官房長官が16日の記者会見で「わが国の生命、財産を守る自衛隊の組織にいささかの影響もないように、国民の信頼回復にこたえたい」と述べたのも、そうした心配を反映している。  また、秋山昌広事務次官の更迭処分の方針を早々と政府内で固めたのも、トップの責任を明確にすることで、制服自衛官への動揺を抑えようとする狙いも込められている。  だが、現、前官房長は、国会対策にもあたる要職。東京地検による取り調べを受けたことで、防衛庁による与野党への説明は説得力を欠かざるをえなくなる。  ●見通し立たず  直接影響を受けるとみられるのがガイドライン関連法案の審議。米国から早期成立を強く求められており、18日に米国で予定されている日米の外務、防衛担当閣僚による会議も「ガイドラインが主要なテーマとなる」(米国防総省筋)予定だ。  北朝鮮のミサイル問題を契機に審議入りの環境が整うかに見えたが、米国が人工衛星失敗説を発表したことでトーンダウン。そこに、事件が組織的な犯行の可能性を持ってきた。  ●癒着浮き彫り  また、職員の天下りが発覚し、防衛庁と防衛産業との癒着ぶりが浮き彫りとなり「国民の信頼を失った」(防衛庁幹部)ことから、防衛予算のありかたが問われるのは必至だ。  関係業界との癒着については、大蔵官僚が金融機関などから過剰接待を受けていたため、現職の局長を含む112人が処分されたケースが記憶に新しい。同省は大量の処分の影響で予定されていた人事ができなくなったばかりか、その後の金融行政などの企画、立案でも「機能まひ状態」(幹部)が続いている。  防衛庁の場合も、防衛産業との癒着に加え組織的な証拠隠滅工作をしていたということになれば、多数の関係者の処分は避けられない見通しだ。  同庁はこれまで「特殊な技術などが必要な防衛産業を育てることも防衛政策の一部」(幹部)としていた。しかし、この主張も説得力を持たなくなった。日米共同技術研究への参加を検討している戦域ミサイル防衛(TMD)構想は配備段階で1兆円以上、ミサイル問題を契機に論議が急浮上した多目的衛星も巨額の負担が必要とされている。「新たな利権となる」(自民党国防族議員)との見方もあり、防衛産業との関係に厳しい目が向けられるのは間違いない。 00108/00000 ABC00000 長官責任問う声──野党側次々に  防衛庁調達実施本部の背任容疑事件にからむ組織ぐるみの証拠隠滅容疑について、野党幹部から16日、額賀福志郎防衛庁長官の責任を問う声が相次いだ。野党各党は17日以降、国会でまず事実関係の明確化を求めていく方針。金融再生関連法案をめぐる与野党協議がこう着状態にあるなか、新たな対立の火ダネが生まれた形だ。  民主党の鳩山由紀夫幹事長代理は16日、横浜市で開かれた労組の集会であいさつし、「背任を隠すため証拠隠滅を組織ぐるみでやったとしたら、長官の進退問題になるのは間違いない」と述べ、国会審議を通じて事実関係を明確にした上で、額賀長官の辞任を求めていく考えを示した。菅直人代表も記者会見で「証拠隠滅は9月の強制捜査直前であり、小渕内閣になってからだ。額賀長官の監督責任がなかったことには決してならない」と指摘した。  また、共産党の志位和夫書記局長は「額賀長官の就任後、1カ月ほど証拠隠滅の時期がある。額賀氏が仮に知らなかったとしても、組織ぐるみの証拠隠滅工作を直属の部下がやっていたわけだから重大な監督責任が生まれる」と語った。社民党の土井たか子党首は「(国会で額賀長官の責任を追及するのは)当然のことだ」と述べた。  自由党の野田毅幹事長は「本来これだけで内閣が退陣すべき話。額賀長官の辞任は当たり前だ」と話した。一方、小沢一郎党首は記者会見で「とんでもない話だが、大臣は知らないかもしれない。官僚機構を中心にした日本の談合的な制度に問題がある。責任問題は司直の手に任せればいい」と述べた。 00109/00000 ABC00000 コメは市が買う、水田守って──日野  「貴重な緑」2000年度から   東京都日野市は16日、水田と農業用水を緑地として守る目的で、市内の農家のコメ生産量の約半分に当たる20トンを毎年買い入れて備蓄する方針を明らかにした。2000年度から実施する方向で検討している。買い入れたコメは災害時の緊急食糧や学校給食に利用する。日野市は今年7月、全国でも珍しい農業基本条例を施行した。農水省は、自治体が緑の保全のためにコメを買い上げる政策は「これまで聞いたことがない」(食糧庁企画課)と話している。  日野市は人口約16万人のベッドタウン。東京都の西部、多摩川の中流域にあり、都内では比較的農業が残っている地域だ。今年2月現在で農家は415戸、農業就業人員は1774人。水田面積は48ヘクタールあるが、減反、転作により年間のコメ生産量は約40トンという。  担当の産業振興課は、コメの価格下落や政府米の購入量の減少により、稲作がこれ以上衰退すると、水田と市内総延長200キロに及ぶ大小の農業用水が荒れて緑が失われると判断し、今回の政策を立案したと説明している。買い上げの予算は年間600万円程度。このほか、倉庫料などの保管費用がかかる。  基本条例は今年3月、市議会で全会一致で成立した。農地を「かけがえのない自然環境」としている。 00110/00000 ABC00000 《天声人語》  秋山昌広防衛事務次官が、遠からず更迭されるようだ。防衛庁調達実施本部の背任容疑事件にからむ、組織ぐるみの証拠隠滅の疑いなどの監督責任をとってのことだという。  重大、深刻な事態である。だが、それにしてもこの証拠隠しのドタバタは、なんとも情けない。むかし、警察関係の取材をしていたころ、捜査官の1人が体験談を披露してくれた。覚せい剤不法所持の情報をつかんで、アパートの1室に踏み込んだのだそうだ。不意打ちを食らった容疑者の男は、目を丸くして立ちつくした。  そしてつぎの瞬間、テーブルの上にあった白い粉入りの小さな袋を口に放り込み、ゴックンした。「のみ込んだって逃れられないのに。面白いよね、そういうときの人間って」。この捜査官によれば、そうした無意味な行動に走るのは、えてして単純もしくは粗暴な容疑者に多いそうだ。人を刺して、凶器を現場のすぐ近くの池に捨てるといったような。  だとすると、防衛庁の関係部署ご一統さまも単純にして粗暴ということになる。この人たちに国のたいせつな仕事を任せておいて大丈夫か、と不安になってくる。その仕事を負託したのは国民だが、彼らにそんな認識はないらしい。彼らが大事にしているのは、いうまでもない。自分たちの「組織」の安泰なのだ。  似通った発想の例はほかにもある。薬害エイズ事件の関係書類や会議の録音テープを隠し続けた厚生省である。長年にわたって「何度探しても見つからぬ」「存在が確認できない」と言い繕ってきた。おととし、大臣の指示で確認できなかったはずの過去の資料が出てきたが、かなり不完全な代物だった。その後も、少しずつ出てくる。まだまだあるに違いない。  「天知る地知る我知る子知る」。だれも知らぬと思っていても、悪いことはいつか露見する。関係者は座右の銘にすべし。 - ASAHI MES( 2): 朝日新聞 9/17(木) 16:54 【 国 内 】 00201/00000 ABC00000 良心揺れた──防衛庁の不祥事に部下たちは・・・  経緯記したメモ──上司、「裏切り」と批判   「上官への絶対服従」の組織の中で、不正に対して声をあげることは難しい。事務次官の進退問題にまで発展した防衛庁をめぐる一連の疑惑解明への道筋を照らしたのは「部下たち」だった。「おかしいと思いながら命令に従ったことを悔いている」「でも、私がしゃべればみんなに迷惑がかかる」。装備品メーカーの水増し請求問題の処理に当たった当時の幹部らの不自然な対応。経理資料類を隠してまで事件化阻止に動く現役幹部らの姿に疑問を感じながら、部下たちの「良心」は揺れた。  ◆「腐りきっている」覚悟を決め、工作説明  ●「服従」の下で  東京地検特捜部は昨年9月以降、水増し問題の処理にかかわった調達実施本部(調本)職員たちを呼び、返納額の算定過程の解明を進めていた。捜査の支えになったのは、額を低く抑えようとする幹部たちの指示に疑問を持った職員たちの克明なメモ類だった。  当初、調本幹部の中には「捜査側に提出して組織を売るつもりか」と批判する声もあった。メモを保存していた職員の一人は「おかしいと思ったことを素直に書き記した人間が、組織を裏切った張本人と言われるなんて」と、周囲に無念さを繰り返したという。  今年9月初めの強制捜査前、別の職員は取材に対し「われわれは上司への服従が義務づけられている。とても逆らえる環境ではなかった。犯罪に加担したというより、私たちは被害者だ」と強調した。その職員はいま、特捜部の参考人聴取に対して「不正だった」と当時の経過をつまびらかにしているという。  ●いまも迷い  調本の職員たちが、水増し分の算定に使った資料や伝票類などを廃棄しているという情報は、昨年の冬、すでに防衛庁の内外に広まっていた。  「9月ごろ大勢の職員が休み返上で残業し、大量の資料を焼いたらしい」  しかし、当事者たちの口は堅かった。  「当時は犯罪につながるという意識がなかった」。焼却を手伝った職員の一人は重い口を開く。「会計検査院の検査前に、不都合な資料を廃棄するのと同じような感覚で手伝った」  今年に入ってから、特捜部の捜査は、水増し額を不正に少なくして国に損害を与えたとする背任容疑に絞られてくる。事情聴取が本格化した今年5月、再び資料類を廃棄するよう上司から命じられた。  捜査を避けるための処分だと思った。初めて「組織的な犯罪に加担している」との気持ちが芽生えた。  特捜部の捜査は進み、今月に入って調本のトップだった2人が逮捕される。隠されていた不正が次々と暴かれていった。  その不正を調本は「適正だ」と主張し続ける。  「調本は腐り切っている」と思った。自分が外部に話したことがわかれば職場にとどまれないという気持ちもよぎったが、組織を立て直したかった。覚悟を決めた。特捜部に、一気に証拠隠滅工作について説明したという。  だが、防衛庁の独自の調査に対しては、本当のことを言うべきかどうか。いま迷っている。  ●「焼却の事実ない」  秋山昌広事務次官は14日の記者会見で「週末に30人の職員から事情を聴いたが、(水増し業者の資料を)焼却したという事実は出ていない」と答えた。  焼却の事実を認めた職員の一人は言った。「これ以上しゃべれば、もっとたくさんの人に迷惑をかけてしまう……」  「不正」に声をあげる職員は、まだ一握りだ。 00202/00000 ABC00000 視界ゼロ──働く場で/高卒求人倍率1倍切る  中高年の再就職は厳しいが、新卒者の就職は何とか――そんな楽観論があっけなく吹き飛んだ。16日、労働省が明らかにした、来春の高校卒業予定者に対する7月末の求人倍率は、0.98倍。円高不況の影響が残った1987年の0.90倍以来の低い水準に落ち込んだ。社会に巣立とうとしても、仕事につくことができない若者が増えてしまうのか。高校の現場からは「進路指導のしようがない」との悲鳴が聞こえてくる。  ●最後までがんばれ・・・  高校生の就職試験が解禁された16日、東京・多摩地区の都立高校に試験を終えて帰ってきた生徒らの表情はさえなかった。  「お父さんが先月亡くなったんで、進学はどう考えても無理。ぜひ就職先を決めたいけど、今日の筆記試験はちょっとだめだった」  「第1志望は、企業見学のとき『試験を受けても入れるかどうか難しい』といわれた。あきらめて、第2志望のドラッグストアを受けたが、競争率が2倍近くもあるんで」  この高校ではバブル期、4000件を上回った求人数が、今年は300件しかない。13分の1の数だ。  しかも、生徒の多くが希望する多摩地区の企業の求人は100件前後。なかでも金融機関からの求人が減り、事務職希望の女子生徒の進路が極端に狭い。  ベテランの進路指導担当の教師は「オイルショックの時もこんなにひどくなかった」と頭を抱える。  ●フリーター希望8割  「女子生徒に、トラックの運転手や警備員、建設業、ガソリンスタンド従業員といった求人しか来ない」。この夏、東京都心部の各高校の進路指導担当者が集まった会議で、こんな訴えが相次いだ。  ある高校は生徒に進路希望のアンケートをした。アルバイトでその日暮らしをする「フリーター」を希望する生徒が全体の8割に上ったという。  都心の商業高校の進路指導担当は「女子生徒に肉体労働をすすめるわけにもいかない。生徒たちも、まじめに働こうという意識が薄くなってしまっているのではないか」と話した。  ●「指導にも力が入る」  教師「高校生の就職は、やる気が大事だ。がんばれ」  生徒「(試験官は)ちゃんと見ていてくれるかな」  教師「見てるさ。最後まで、がんばれ」  大東学園(東京都世田谷区)では、希望者を集めて就職ガイダンスがあった。「今年は特に厳しい。指導にも力が入る」と教師。  神奈川県内の私立女子校でも、求人を寄せた企業が150社にとどまっている。かつての5分の1以下だ。来るのは工場のラインなど製造現場での仕事がほとんど。高校で学んだ簿記などを生かせる仕事を望む生徒たちの思いが届くのは、難しそうだ。  北海道拓殖銀行の破たんなどで経済の落ち込みが激しい北海道の求人倍率は0.27倍と極端に低い数字になった。  教育関係者の間では「高校生の場合、2倍ないと希望する職種にはつけない」といわれるが、かけ離れた数字だ。  就職率の高さを誇ってきた北海道立の札幌東商業高校でも、これまで求人を寄せた企業は昨年を4割近くも割り込む約90社だ。米道知之教頭は「生徒には、あらゆるつてを使って就職先を探すよう指導している。景気が回復してくれないことには学校の努力も限界だ」と話す。  ◆体験談、お寄せ下さい  出口の見えない経済危機の中で、読者のみなさんの職場環境や暮らしは、どう変わっているのでしょうか。体験談や克服方法、感想などを募集します。あて先は〒104−8011 朝日新聞東京本社社会部「視界ゼロ」取材班。ファクス番号は03−5541−8862。電子メールのアドレスは、電子メールアドレスはsyakai1@ed.asahi.comです。 00203/00000 ABC00000 店舗売却の話に決断鈍る?──東急、防犯装置を未設置  東京・日本橋の東急百貨店日本橋店(本社・東京都渋谷区)で約1億5700万円相当の貴金属が盗まれた事件で、日本橋店は4月に同じ売り場で約1億円相当の商品が盗まれた後、警視庁の指導を受けながら防犯センサーの設置などの対策を講じていなかったことが16日、わかった。  業績不振による店舗売却の話が出ていたため、貴金属売り場の場所も変わって防犯装置が不要になる可能性があり、踏み切れないでいたという。装置をつける費用は140万円ほどで、警視庁は「決断の遅れが2度目の被害を招いた」とみている。  中央署の調べによると、日本橋店が最初に被害に遭ったのは今年4月26日夜から27日朝にかけて。今回の事件と同じ6階貴金属売り場で、時計や金の延べ板など約1億円相当の商品が盗まれた。  中央署はこの直後に「貴金属売り場だけでも防犯センサーや防犯カメラを置くように」と指導した。同店は売り場の窓の近くに鉄製扉を設けたり、夜間の警備員と巡回の数を増やしたりした。 00204/00000 ABC00000 埼玉で女子中学生、腹刺し自殺──部活に悩む?  埼玉県入間市の女子中学生が今年8月、自宅で包丁で腹を刺して自殺していたことが16日、分かった。同市市議会で取り上げられた。生徒の母親は「部活動のことで悩んでいたようだ」というが、生徒が通っていた中学校の校長は「現時点では学校ではいじめなどのトラブルはなかった」としている。  学校関係者や母親の話によると、自殺した生徒は入間市内の公立中学校2年の女子生徒。夏休み中の8月3日午前、自宅の自分の部屋で台所から持ち出した包丁で自分の腹を刺して自殺を図った。気がついた母親が救急車で病院に運んだが間もなく死亡した。生徒はその直前まで、午前中の部活動に行くと話しており、体操着姿だったという。遺書は見つかっていない。  生徒はバスケットボール部に所属していたが、6月ごろから自宅で「部活に行きたくない」「部活で友達にはじかれた」などと漏らし、体の不調を訴えてしばらく部活を休んでいた。夏休みの家族旅行から戻り、8月から部活動に復帰したばかりだったという。 00205/00000 ABC00000 台風5号で4人死亡、3人行方不明に  負傷25人、3000棟超水浸し   超大型で並の強さの台風5号は16日、東日本を暴風域に巻き込みながら縦断した。台風の上陸は今年初めて。警察庁と各県警本部のまとめによると、4人が死亡、3人が行方不明になっている。25人が負傷し、3000棟を超す建物が水に漬かった。気象庁によると、台風は同日午後、青森県八戸市付近から太平洋に出た後、勢力を保ったまま北海道釧路市付近に再上陸し、根室海峡に抜けた。17日朝には温帯低気圧に変わる見通しだ。  一方、南大東島の南海上では16日午後3時、台風6号が発生した。  台風5号による影響で、北海道宗谷支庁枝幸町では午後6時半ごろ、自宅の屋根を修理していた無職蛯名幸一さん(72)が転落して死亡した。枝幸署の調べでは、強風にあおられたらしい。山梨県武川村山高の農業用水路では午後零時10分ごろ、近くに住む農業石原岱重さん(79)が水死しているのが見つかった。県警長坂署の調べによると、田んぼの見回りにでかけた際に足を滑らせたらしい。  自宅の屋根から転落した千葉県茂原市小林、東京都嘱託職員青木慶四郎さん(64)が、死亡した。  長野市篠ノ井塩崎の千曲川では正午ごろ長野県更埴市野高場、無職小幡茂幸さん(73)が流されて行方不明になった。消防のレスキュー隊員らが捜索している。  また、午後9時20分ごろ、長野県小海町本村の県道で、同県南相木村祝平、主婦菊池勇子さん(43)が運転する乗用車が、道沿いの相木川に転落し、流された。同乗していた長男幸太君(11)は助かったが、勇子さんと長女の由紀美ちゃん(7つ)は行方不明になった。  目撃した人によると、午後9時過ぎに「ゴーッ」という音がし、2車線ある道の川側1車線が幅3メートル、長さ約20メートルにわたってえぐられたように崩れ落ちていた。その直後に菊池さんの車が通りかかり、制止する間もなく、道路から約5メートル下の川に転落したという。  交通機関の乱れも相次ぎ、中部地方から北海道にかけてのJR線は東海道、東北新幹線など70線に不通区間が出た。 00206/00000 ABC00000 金得られ、女性に近づける──連続婦女暴行事件で再逮捕の男性が動機など供述  東京・目白通り沿いの連続婦女暴行事件で、警視庁捜査一課と目白署は16日、韓国籍で住所不定、無職の宋治悦容疑者(32)を婦女暴行と強盗の疑いで再逮捕した。調べに対し、宋容疑者は「まじめに勉強しようと来日したが、不景気で仕事がなく、女性にもてなかった。手っ取り早く金を得られ、女性に近づけるので続けた」などと動機を詳しく話しているという。  調べでは、宋容疑者は昨年1月から4月にかけ、2人の女性会社員宅に侵入、乱暴したうえ現金21万円などを奪った疑い。  宋容疑者は、1991年4月に就学ビザで来日した。日本語を学び、仕事をするつもりだった。だが、不景気で就職先が見つからなかった。一度マンションに押し入ったら、うまくいったので何度もやった、という。 00207/00000 ABC00000 公園の刺殺事件と類似──品川、駐車場の殺人事件  東京都品川区大井4丁目の駐車場で16日朝、男性の他殺体が見つかった事件と、10日に同区南大井6丁目の公園で男性の刺殺体が発見された事件が、犯行の時期や手口などで類似点の多いことが16日、警視庁捜査一課などの調べで分かった。同一犯による殺害の疑いもあるとみて、捜査一課が捜査している。また10日の事件の遺体は、聞き込み捜査などから、中国人の可能性が高いことも新たに分かった。  駐車場の遺体は20―30代で、首に3、4カ所刺し傷があり、かなり腐乱が進んでいた。素足に半ズボン、青ジャンパー姿で、顔に黄色のタオルと粘着テープが巻かれ、黒のダウンジャケットがかけられていた。  一方、南大井6丁目の区立水神公園で10日見つかった男性の遺体は、首や腹、頭など計約40カ所を刺されていた。男性は9日夜に公園で殺されたとみられ、トランクス姿でこちらも所持品はなかった。  これまでの調べで(1)駐車場の遺体の殺害時期も9日ごろとみられる(2)2件の現場が約1キロメートルしか離れていない(3)2件の遺体とも素足だった(4)いずれも首の傷が致命傷とみられる、などが明らかになった。 00208/00000 ABC00000 第七サティアン、解体へ起工式  松本・地下鉄両サリン事件で使われたとされるサリンの生成などが進められたオウム真理教の施設「第7サティアン」と「クシティガルバ棟」「ジーバカ棟」の3施設が16日午後、教団破産管財人から地元・山梨県上九一色村に引き渡され、解体作業の起工式が行われた。教団が前代表・松本智津夫被告(43)に率いられて上九一色村に進出して約10年、1996年3月に破産宣告を受けて2年半。一時は1000人以上の出家信徒が生活した31の関連施設はすでに撤去され、最後に残った3施設も12月までかけて取り壊される。  引き渡し後、記者会見した阿部管財人は「関係者のご協力で解体にこぎ着けることができ、大変うれしい」と話した。 00209/00000 ABC00000 女子テニスの沢松選手が引退へ  女子プロテニスの第一人者、沢松奈生子(25)が16日、所属事務所を通して今季限りの現役引退を発表した。今夏のウィンブルドン選手権の3回戦進出の後は振るわず、「区切りをつけたい」と決意を固めた。18日午後、東京都内で記者会見する。  往年の名選手・沢松順子さんの娘で、沢松(現姓吉田)和子さんのめいという恵まれた環境の中で早くから頭角を現した。  ストロークを武器にベースラインの打ち合いで力を発揮。92年には日本女子選手として史上初めてウィンブルドン選手権シングルスの4回戦に進出した。バルセロナ、アトランタ五輪代表。94年広島アジア大会シングルス銀メダル。  沢松奈生子の話 今夏のウィンブルドン選手権では納得のいく試合ができましたが、そのあと1回戦負けが続いて悩み、全米オープンでひとつの満足感を得たことで、引退を決心しました。最後の公式戦となるトヨタプリンセスカップ(22日から東京)に応援に来てもらえればいいな……という気持ちです。 00210/00000 ABC00000 《青鉛筆》  ▽国際線の全面禁煙に反対して、日本たばこ産業(JT)の水野勝社長が16日、日本航空の兼子勲社長に再考を求めた。18日には全日空の野村吉三郎社長にも要望する。  ▽10月1日からの国内線の全面禁煙には黙ってきたが、両社が来春から国際線へ拡大するのが決まり、「がまんの押しつけであまりに行き過ぎ」と、異例の直訴に踏みきった。  ▽約3400万人の愛煙家の気持ちを代弁したつもりだが、「アンケートで8割が支持」という禁煙派の方が、航空会社にとってはむしろ「煙たい存在」。決断を変えるのは難しそうだ。 - ASAHI MES( 3): 朝日新聞 9/17(木) 16:54 【 経 済 】 00301/00000 ABC00000 提携進む自動車業界──「緩やか再編」加速  合併は避ける傾向──得意分野を相互に補完      米ゼネラル・モーターズ(GM)と軽自動車国内トップのスズキが16日発表した提携強化は、お互いの強みを生かして弱みをなくすという「相互補完」を狙ったものだ。出資比率を10%までGMが引き上げるとはいえ、支配し、支配されるという関係まではいかない。国際的な再編の動きの機運が高まっている自動車業界では、合併や子会社化といった資本の論理を前面に出した再編よりも、共同開発などの「緩やかな提携関係」を模索する動きが加速するという見方が出ている。  GMは出資引き上げで、スズキの筆頭株主となる。しかし、スズキの鈴木修社長は記者会見で「財政的に問題があったわけでなく、信頼関係をもつために象徴的な方法として追加出資をしてもらった」と述べた。  提携強化により、GMは、不得手な小型車の開発・生産やコスト削減などの手法をスズキから学び、スズキはGMの海外工場を利用して小型車を生産したり、大型乗用車の供給を受けて商品力を強化したりすることを検討している。  大幅な株式の取得といった資本的な強い関係がなくても提携関係を築く動きは多い。トヨタ自動車が電気自動車の部品開発で直接は資本関係のないGMと提携した。日産自動車が仏プジョーから小型ディーゼルエンジンを購入、トヨタも英国工場で生産する「カローラ」にプジョー製のディーゼルエンジンの採用を検討している。トヨタとプジョーは、欧州での販売では競争関係にあるが、販売量が少ないディーゼルエンジンを現地生産しても採算が合わないとするトヨタと、エンジンの外販を強化しているプジョーの思惑が一致した。  自動車業界では現在、地球環境問題への意識の高まりから、排ガス対策など環境技術への投資を増やしている。しかし、1社だけで開発費を負担できるのはトヨタなどの巨大企業でないと難しいといわれる。環境技術などで、複数の企業と共同することで、さらに膨大な投資額が必要となる燃料電池車などの開発にも活路を見いだしたいという戦略が透けてみえる。  また、燃費効率がよい小型車は世界的にも今後販売の増加が見込まれている。成長が期待される中国を含むアジアや南米市場をにらめば大型車が得意だった米国メーカーが、小型車をこれから自主開発するよりも、日本メーカーの技術を活用する方が得策という判断もある。  「自動車の生産技術は各社の長い歴史なかで蓄積されたものが多く、合併や買収では根付きにくい」(藤本隆宏東大助教授)という指摘がある。 00302/00000 ABC00000 UNCTAD、「緊縮財政は事態を悪化」  IMFの途上国金融危機への対策を批判   【ジュネーブ16日=吉田秀雄】国連貿易開発会議(UNCTAD)は16日、東アジアの金融危機を教訓に、「投機筋による自国通貨への攻撃に直面している途上国は、資本取引を一方的に停止する権利を持つべきである」「緊縮的な金融財政政策は事態を悪化させる」などと勧告する1998年版貿易開発報告を発表した。UNCTADは途上国の立場が色濃く反映される機関だが、国際通貨基金(IMF)が金融危機に陥った韓国やインドネシア政府に求めた一連の対策とは真っ向から対立する内容となっている。また、主要7カ国(G7)が非難するロシアの民間債務支払い一時停止措置(モラトリアム)を結果的に擁護する主張となっている。  報告書は、金融危機の教訓として、(1)金融システムを改革するのに最悪の時期は危機の最中(2)長期にわたる金利引き上げは企業や銀行を破たんさせ、問題を悪化させる(3)国際機関を通じ救済資金が投入されている間は通貨の乱高下を放置すべきでない(管理通貨制度の導入のすすめ)、などをあげる。そして、「経済構造の問題点の指摘や、さらなる自由化促進の主張は現実に状況を悪化させた。逆に金利引き下げ、通貨の流動性の拡大、公共支出の増加が社会・経済の崩壊を逆転させるのに役立つ。縮小でなく、景気刺激策をとるべきだ」と述べ、これまでIMFや日米など先進国が主導した危機対策を批判する。  また、流動性危機のエスカレートを避け、債務返済計画を再構築する時間を稼ぐためにも、債務国による資本取引の一方的停止措置を認めるべきだと主張、この措置に法的根拠を与えるため独立した国際委員会の設置を提案する。  会見したリクペロUNCTAD事務局長は「国際的な救済資金は、債務国の立て直しより、(海外の)債権者救済に使われた。金融自由化はゆっくりと、慎重行うべきだ」と述べた。  このほか報告書は、東アジアの金融危機の影響は、第一次産品需要の減退などで途上国に対してより大きく、今年の途上国全体の経済成長率は97年(5.4%)から半減の2.5%以下と予測、中国も6%以上は期待できないとみている。 00303/00000 ABC00000 長銀とUBS、提携条件見直し  長銀側、「資本提携は維持」   日本長期信用銀行は16日、スイスの大手銀行、UBS銀行との間で結んでいる証券分野などでの提携について、条件を大幅に見直す交渉を始めていることを明らかにした。長銀と住友信託銀行との合併交渉が進められていることや、長銀の株価が額面の50円を割り込み、政府・自民党が長銀を一時国有化する検討をしていることなど、提携を決めた昨夏とは環境が大きく変わっているためだ。  長銀とUBSは現在、合弁で証券会社「長銀ウォーバーグ証券」と投資顧問会社「長銀ユー・ビー・エス・ブリンソン投資顧問」の2社を設立している。この合弁2社について、UBSの出資比率を大幅に増やす方向で現在、交渉を進めている。住友信託の意向もあり、現在、3行間で調整中だ。また、長銀とUBSが1%ずつ株式を保有しあう資本提携も実施しているが、長銀はこれについては「維持する」としている。  一部で報道された「提携解消」については「そのような事実はない」と強く否定している。 00304/00000 ABC00000 金融安定が最優先課題──英蔵相、都内で講演  主要7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)の議長を務める英国のブラウン蔵相は16日、都内で講演し、「日本経済を活性化させるうえで、金融の安定が最優先課題」と指摘し、「金融関連法案が早期に国会を通過することを期待する」と述べた。また、世界第2位の経済規模を持つ国として「世界経済にとって日本の経済回復は重要」として、アジアの経済危機を解決するためにも「国内需要の拡大」をもたらす政策の実行を求めた。  ブラウン蔵相は講演のなかで、国際通貨基金(IMF)や世界銀行、国際決済銀行(BIS)を含めた協力で、透明性のある金融監督を確保し、投資家から信頼される金融政策を通じてシステム安定を図ることが重要、とした。 00305/00000 ABC00000 東京三菱、証券子会社に950億円増資  東京三菱銀行は16日、100%出資の証券子会社の東京三菱証券(岡本和也社長)に対し、来年3月までに950億円の追加出資をすると正式発表した。現在、550億円の同証券の自己資本は増資後に1500億円となる。同証券を投資銀行業務の中核として育成するのに必要な資本力を増強するのが目的で、自己資本は大手証券3社に次ぐ規模になる。  来年度下期に、銀行の業態別証券子会社に解禁される現物株式業務や、12月に解禁される店頭デリバティブ(金融派生商品)業務に速やかに参入するほか、資産証券化などこれまでに手がけている業務も拡大するという。  東京三菱銀行は、東京三菱証券と、ロンドンの証券現地法人「東京三菱インターナショナル」、さらに三菱信託銀行の子会社「三菱信証券」の3社を、三菱グループ金融4社の証券分野の中核に位置づけ、国内外の投資銀行との提携を検討する方針を発表している。 00306/00000 ABC00000 百貨店不況、リストラ拡大──「都心のしにせ」も直撃  東急、日本橋店を閉店──500人削減、海外撤退も   《写真》 都心の百貨店としては初めての閉店となる東急百貨店の日本橋店=東京都中央区で  都心の「しにせ」店舗、東急百貨店日本橋店(東京都中央区)が閉店に追い込まれた背景には、消費低迷にあえぐ百貨店業界全体の抱える問題がある。出店ラッシュによる競争激化が重なり、業績が悪化しているところが多く、どの百貨店も店舗戦略の見直しや不採算事業からの撤退を迫られている。今後は同社と同じく、国内店舗の閉鎖を含めた大幅なリストラが加速しそうだ。  東急百貨店は今年7月中間決算で、3億6000万円の経常赤字を計上した。リストラ策を発表した内山徹社長は「ここしばらくは個人消費の拡大は見込めない。先行きがますます不透明になる中で、高コスト低収益構造を改めなければ生き残れない」と語った。  同社がこの日決定した5カ年の中期経営計画では、日本橋店閉鎖のほか、シンガポールと香港からも今年度内に撤退し、タイも2店あるうち1店は地元企業に売却する。また、不採算になっているスポーツ用品販売やスポーツクラブ事業も清算、新会社に事業譲渡する。これらの撤退や清算に伴う損失は約420億円で、1999年1月期決算は500億円の当期赤字になる見通しだ。  また、同社は来年度から希望退職者も募り、4200人の従業員を2002年度には3700人まで減らす予定。内山社長は「今回のリストラで、当社の出血は止まる」と話している。  百貨店業界ではここ数年、高島屋新宿店やJR京都伊勢丹、錦糸町そごう、福岡三越など、大型店の出店が相次いでいる。しかし、消費不況という逆風のなかで、「限られたパイを食い合う状態」(大手百貨店幹部)になっている。このため、国内の百貨店事業に専念したり、国内の不採算店を閉鎖したりする動きも出始めている。  大丸は今年末までに、香港、タイ、フランスでの百貨店事業から撤退する。小田急百貨店は5月末、神奈川県相模原市の駅ビル内に2年前に出店したばかりの大型専門店を閉店した。  今年2月決算で当期赤字に転落した三越も、子会社の整理などのリストラを進めている。店舗も横浜店や大阪店などは赤字が続き、この秋から順次、15店舗のテコ入れを始め、99年度末までに収益の改善が見込めないと判断した場合は閉鎖も検討するという。 00307/00000 ABC00000 「格付け日米摩擦」過熱──逆査定「情報開示が前提」  ムーディーズ、大蔵系法人に要請   米系格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは16日、大蔵省系財団法人の国際金融情報センター(JCIF、大場智満理事長)が格付け会社の「逆査定」に乗り出していることに関連し、JCIF自体の出資者の実態や逆査定の意図について情報開示を求める声明を発表した。ムーディーズによると、JCIFは今のところこうした情報開示を拒んでおり、このままでは査定には協力できない、と主張している。JCIF側は「答えられない部分もあるが、調査の客観性は保たれている」と反論。格付けをめぐる日米の“にらみ合い”が激しくなってきている。  JCIFは今年度から世界の格付け会社の「実力」を判定する事業を開始。「それぞれの格付けの特徴や最近の格付けの実績についてアンケート調査などを通じて詳細な比較分析を計画している」としている。8月に中間リポートを発表、今年末までに最終的にまとめる予定だ。  ムーディーズによると、JCIFはこの逆査定のために、格付けの過程と手法に関する情報提供をムーディーズに要請。これに対しムーディーズ側が、JCIFの出資者や役員の兼任状況、政府からの独立性といったことについて情報開示を求めたところ、回答を拒否している、という。  一方、JCIF側は役員や出資会社名は、すでにパンフレットなどで公表されている、と指摘。会員制組織なので公表できない部分もあるが、調査自体は投資家のアンケートや有識者の意見も織り込み、客観性は保たれる、と主張している。  JCIFは1983年に大蔵省と日本銀行の全面的な支援のもと、日本の代表的な金融機関の資金拠出で設立された国際金融に関する調査研究機関。初代理事長と現理事長とも元大蔵省財務官で、約240社の会員のうち約180は金融機関が占めている。  ◆東京三菱・一勧、格下げの可能性──S&P、ムーディーズ  米系格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、東京三菱銀行について、格下げの可能性がある、と発表した。現在の格付け(長期)は「A」だが、国内景気の後退とアジアを中心とした新興市場への与信から、資産の質が引き続き悪化している、としている。また第一勧業、日本興業、三和、富士の4行については、これまで「安定的」としていた格付けの中期的な見通しを、「格下げの可能性がある」に変えた。  一方、米系格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは同日、第一勧業銀行の格付けを格下げ方向で見直すと発表した。同行に対するムーディーズの格付け(長期)は現在「A3」。業務環境が引き続き悪化しているため、同行の資産内容と収益力に一層の悪影響を与える可能性が出てきている、としている。 00308/00000 ABC00000 日証協、監査の充実策を金融監督庁へ報告  日本証券業協会は16日、当面の監査の充実策をまとめ、金融監督庁に報告した。現在36人の専任の監査要員を今後5人増やすほか、「3年に1回、過去6カ月の業務について調べる」と画一化している現在の監査方法を改めて弾力化し、もっぱら本店にとどまっている監査対象を支店にも広げていく、としている。  証券取引法上の認可法人である日証協は、税制改革の要望など業界団体としての活動の一方、自主規制機関としての役割が増しており、監査業務はその柱のひとつ。証券取引等監視委員会は今春に実施した日証協への検査の結果、監査業務の改善措置を求めていた。 00309/00000 ABC00000 10月、カップめん公聴会  農水省は16日、カップめんの日本農林規格(JAS)の容器の基準を見直すことの是非について、10月15日に東京・霞が関の同省で公聴会を開くと発表した。カップめんのポリスチレン製容器から環境ホルモンが溶け出していると主張する市民団体が8月、JASの容器の基準に危険物質についての定めがなく、カップめんのほとんどがJASマークをつけて販売されているのは問題だとして公聴会開催を請求していた。 00310/00000 ABC00000 人気の外資系オフィスも広々──社員1人分の面積、日本企業の1.3倍  森ビルが543社を調査   日本に進出している外資系企業の従業員1人当たりのオフィス面積は18.7平方メートルで、日本企業の1.3倍だった。オフィスビルの賃貸事業を手がけている森ビルが、同社の賃貸ビル46棟に入居している543社を対象に、今年1月1日時点で調査した。  全企業のオフィス面積の合計を従業員数で割った1人当たりオフィス面積は、前年比3.4%増の15.4平方メートルで、6年連続で増えている。  このうち、日本企業(377社)の1人当たりのオフィス面積は14.1平方メートルで、前年より0.1平方メートル増えただけだった。一方、外資系企業(166社)は前年より1.5平方メートル広くなっている。1992年の調査開始以来、両者の差は縮まっていない。  同社は「日本企業のオフィス環境に対する意識は、欧米と比べるとまだ低い。ゆったりした環境で仕事ができるよう、オフィスも『空間倍増』が急務だ」と話している。 - ASAHI MES( 4): 朝日新聞 9/17(木) 16:54 【スポーツ】 00401/00000 ABC00000 16日のプロ野球の結果  ▽パ・リーグ  ダイエー  6―4 西武  日本ハム 10―3 オリックス  近鉄    5―3 ロッテ  ▽セ・リーグ  中日    5―2 ヤクルト  巨人    3―2 横浜  広島    5―4 阪神 00402/00000 ABC00000 東都大学野球/日大9回逆転  (第2週、16日・神宮)  1回戦引き分けた立正大―青学大は青学大が勝ち、日大が駒大に雪辱した。青学大は荒金(2年、PL学園)の2点二塁打で勝ち越し。日大は終盤に打線が粘り、駒大に競り勝った。  ▽2回戦(青学大1勝1分)  立正大 001 010 100―3  青学大 300 000 02×―5  ○…7回に同点に追いつかれた青学大は8回、無死満塁から、荒金の左越え2点二塁打で勝ち越した。立正大は先発丸山のフォークとスライダーの制球がさえ、2回以降無失点で乗り切っていたが、8回の守りのミスが痛かった。  ▽2回戦(1勝1敗)  日大 300 100 014―9  駒大 000 004 020―6  ○…1点を追う日大は9回、連打と四球で1死満塁とし、小島の右越え2点二塁打で逆転。さらに佐藤毅の右犠飛、片岡の中前適時打で加点した。駒大は先発の影山が3失点と誤算。8回に2長打などで逆転したが、9回、前日150球を投げて完投したエース武田への継投が裏目に出た。  ▼東都大学2部(16日、神宮第二)  ▽2回戦 中大(2勝)3―2東農大、東洋大(2勝)7―1拓大 00403/00000 ABC00000 《米大リーグ》15日  ▽ア・リーグ  マリナーズ      12―7 ツインズ  ロイヤルズ       6―3 アスレチックス  レンジャーズ      6―5 オリオールズ  インディアンス     7―5 ブルージェイズ  タイガース       2―0 ホワイトソックス  デビルレイズ      8―1 エンゼルス  レッドソックス     9―4 ヤンキース  ▽ナ・リーグ  アストロズ       6―5 メッツ  メッツ         8―4 アストロズ  パイレーツ       8―6 カージナルス  カージナルス      9―3 パイレーツ  レッズ         5―1 ブルワーズ  マーリンズ       7―4 エクスポズ  ブレーブス       3―0 フィリーズ  ダイヤモンドバックス  7―6 ジャイアンツ  ロッキーズ       5―4 ドジャース  カブス         4―2 パドレス  (AP・SW) 00404/00000 ABC00000 Vリーグの小田急が休部へ  女子バレーボール・Vリーグの小田急が今季限りで休部となることが16日、明らかになった。成績不振などが原因。12月に開幕する第5回Vリーグには参加するが、来年3月までで活動を停止する。  関係者によると、百貨店やホテルのグループ企業が全国展開を不景気のため見合わせたこともあり、PRを兼ねてチームを持つ意味合いがうすらいだという。今後は、チーム丸ごとの移籍など可能性を探り、存続を模索していく。  小田急は1986年、ロス五輪銅メダリストで元日立の丸山由美(旧姓江上)を監督に招いてチームを発足。90年度の実業団リーグで優勝し、公式戦デビューからわずか4年目で日本リーグ(現Vリーグ)入りを果たした。しかし、その後は伸び悩み、96年には一時、実業団リーグへ転落するなど上位に進出することができないでいた。 00405/00000 ABC00000 「J」2部制、下位2チームが自動降格  2部は3回戦制   Jリーグは、来年から始まる2部制に向けて、J1(1部)の下位2チームがJ2(2部)に自動降格する入れ替え方法と、3回戦制とする2部の試合方式を固めた。17日の理事会で正式に決まる。  Jリーグは来年、J1が16チーム、J2は最大で11チームとなる。チームの入れ替えは2000年から始まり、来年のJ1で15、16位になったチームが、J2の1、2位のチームと自動入れ替えとなる。当初、J114位とJ23位が入れ替え戦を行う案があったが、J114位は残留することでまとまった。  来年からスタートするJ2は3回戦制で、最大11チームの場合、年間30試合ある。試合方式はJ1と同じく、延長後のPK戦が廃止され、引き分けが導入される。試合日は日曜日とし、J1の土曜日と重ならないようにした。水曜日はJ1とJ2のチームが参加するカップ戦が実施される。 00406/00000 ABC00000 スーパー陸上/ジョーンズ欠場  19日に東京・国立競技場で開催される98TOTO国際スーパー陸上競技大会(日本陸上競技連盟、朝日新聞社など主催)の大会事務局は16日、女子100メートルに出場を予定していたマリオン・ジョーンズ(米)が来日をとりやめたと発表した。  ジョーンズは昨年の世界選手権100メートルで優勝。今年も国際陸連(IAAF)のゴールデンリーグの100メートルでは負け知らずの快進撃を続けていた。13日までヨハネスブルクで開催されたワールドカップでも100、200メートルを自己最高記録で制していた。だが、度重なるレースによる疲れが蓄積したようで「疲労のため、今シーズンはヨハネスブルクの大会を最後に米国で休養に入る」と16日、同選手の代理人から大会事務局に連絡が入った。 00407/00000 ABC00000 大相撲秋場所 4日目(国技館)/間際の舞、若花逆転  4連勝は横綱若乃花1人に。勝ちっ放しの関脇千代大海、平幕巌雄がともに敗れ、若乃花も旭豊に攻め込まれたが、右足一本で残して逆転、土つかずを守った。  ◆中入り後  時津海  1 よりきり   0 琴稲妻  闘牙   1 あびせたおし 0 若ノ城  朝乃翔  6 つきだし   4 寺尾  安芸州  2 うわてなげ  1 巌雄  朝乃若 10 おしだし   7 肥後海  浜ノ嶋  4 よりきり   3 五城楼  栃和歌 17 おしだし  12 水戸泉  海鵬   1 おくりだし  0 琴錦  栃乃洋  3 よりきり   0 蒼樹山  若の里  2 よりきり   0 琴龍  武双山  4 はたきこみ  3 旭鷲山  玉春日  4 おしだし   2 出島  貴闘力  4 はたきこみ  6 栃東  武蔵丸  3 おしだし   1 千大海  武蔵丸は右差しという工夫の勝利。3連勝と元気な千代大海との突き合いを避け、右をのぞかせてすくい上げつつ攻めた。  魁皇  11 つきたおし 17 貴ノ浪  若乃花 10 つきおとし  1 旭豊  曙    4 つきおとし  0 湊富士  貴乃花 31 よりきり   3 琴乃若  ●十両  北桜 よりきり  栃藤  皇司 つきおとし 若隼  五剣 よりきり  出平  千天 おしだし  星誕  豊桜 おしだし  大善  大日 うわてなげ 〓司  智花 よりきり  旭天  北閧 はたきこみ 須佐  豊海 はたきこみ 久島  大鳳 よりきり  出嵐  大至 よりきり  舞海  前進 おしだし  金開  大碇 おしだし  時洋  (〓は火へんに華の字) 00408/00000 ABC00000 秋場所星取表  国技館 (や休み)  [東]12345 横綱貴乃花3−1●魁皇○武双○栃東○琴若 湊富 横綱若乃花4−0○出島○栃東○魁皇○旭豊 琴若 大関武蔵丸3−1●旭豊○琴若○湊富○千大 魁皇 関脇千大海3−1○湊富○旭豊○玉春●武丸 栃東 小結武双山2−2●若里●貴花○蒼樹○旭鷲 曙  前1魁 皇2−2○貴花●曙 ●若花○貴浪 武丸 同2琴乃若2−2○貴闘●武丸○貴浪●貴花 若花 同3旭 豊2−2○武丸●千大○貴闘●若花 若里 同4蒼樹山1−3○旭鷲●出島●武双●栃洋 貴闘 同5旭鷲山1−3●蒼樹●若里○琴錦●武双 玉春 同6栃乃洋3−1○琴錦●琴龍○若里○蒼樹 水戸 同7琴 錦0−4●栃洋●水戸●旭鷲●海鵬 栃和 同8水戸泉2−2○琴龍○琴錦●肥後●栃和 栃洋 同9土佐海    や  や  や  や  や  同10海 鵬1−3●若城●五城●浜嶋○琴錦 琴稲 同11栃和歌2−2●寺尾○肥後●安州○水戸 琴錦 同12浜ノ嶋2−2●安州●巌雄○海鵬○五城 寺尾 同13若ノ城2−2○海鵬○朝若●巌雄●闘牙 朝翔 同14琴稲妻0−4●闘牙●朝翔●朝若●時海 海鵬 同15闘 牙3−1○琴稲○寺尾●朝翔○若城 朝若 同16寺 尾2−2○栃和●闘牙○時海●朝翔 浜嶋 [西]12345 横綱曙 3−1○魁皇●出島○栃東○湊富 武双 横綱                    大関貴ノ浪2−2○湊富●琴若○玉春●魁皇 出島 関脇貴闘力2−2○玉春●旭豊●琴若○栃東 蒼樹 小結出 島2−2○蒼樹○曙 ●若花●玉春 貴浪 前1栃 東0−4●若花●貴花●曙 ●貴闘 千大 同2湊富士0−4●貴浪●武丸●千大●曙  貴花 同3玉春日1−3●貴闘●千大●貴浪○出島 旭鷲 同4若の里3−1○旭鷲●栃洋○武双○琴龍 旭豊 同5安芸島    や  や  や  や  や  同6琴 龍2−2○栃洋○五城●水戸●若里 肥後 同7敷 島    や  や  や  や  や  同8小城錦    や  や  や  や  や  同9五城楼1−3○海鵬●琴龍●肥後●浜嶋 安州 同10肥後海2−2●栃和○水戸○五城●朝若 琴龍 同11巌 雄3−1○浜嶋○若城○朝翔●安州 時海 同12朝乃若2−2●若城○琴稲●時海○肥後 闘牙 同13朝乃翔3−1○琴稲○闘牙●巌雄○寺尾 若城 同14時津海3−1○安州●寺尾○朝若○琴稲 巌雄 同15安芸州3−1●時海○栃和○浜嶋○巌雄 五城 同16                    00409/00000 ABC00000 10代旋風が厚い壁、沢松が引退表明──スピード化で限界  16日に今季限りの引退を表明したテニスの沢松奈生子(25)の言動に「引退」が垣間みえたのは昨年の初めごろだ。ツアーにビデオカメラを携帯し、試合やホテルでの食事風景までを細かく撮影し始めた。  祖父・豊さんもその弱気をたしなめはしなかった。1995年1月、兵庫県西宮市の実家を全壊させた阪神大震災。その時出場していた全豪オープンで4大大会初のベスト8を達成するが、その後、思うように勝てない日々。豊さんは「遠征が続くプロ選手が、たまに帰って落ちつける家を失い、かわいそうでした」。  昨年7月、ようやく新居が完成、プレーにも生気が戻った。日本女子最多の9年連続出場となった今年のウィンブルドンでは復調をアピールしていた。  引退の動機は、体力の衰えというより、スピード化、パワー化が急ピッチで進む世界の流れに照らしての無力感だろう。  「10代旋風」の壁を破れない。昨年の全仏では4大大会に初登場したビーナス・ウィリアムズ(米)の強力サーブに振り切られ、5年ぶりの初戦敗退。今年の全米でも2回戦で16歳のミリヤナ・ルチッチ(クロアチア)に逆転負けした。  15歳で全日本を制して以来、2学年上の伊達公子さんらのライバルたちを常に刺激してきた。日本女子テニス界は、一時代を築いた伊達、沢松の「二本柱」を失うことになる。(杉山圭子) 00410/00000 ABC00000 《ハーフタイム》  マグワイアが放った63号ボールを拾ったのは、地元のグラースさん(46)。ホームランボールを拾うため、9月の地元全試合の外野席券を購入して球場へ通い、見事に宝物を手に入れた。  ところが、グラースさんは、すぐにはマグワイアに記念のボールを渡しそうにない。「ボールに(金銭的な)価値があるんだったら、その価値を手にしたい」としっかり者の弁。  これに対して球団側は「チームが交渉するとは思わない」と否定的。マグワイアも「持っていていいんじゃない」と無関心。果たしてグラースさんの思惑はうまくいくか。(AP・SW) - ASAHI MES( 5): 朝日新聞 9/17(木) 16:54 【 社 説 】 00501/00000 ABC00000 労基法改正──参院は徹底した審議を  働く時間は原則として本人の自由。目標をどれほど達成したかで評価が決まる――。  これが、「裁量労働」と呼ばれる働き方である。  それをホワイトカラーにも適用することを認めよう、という労働基準法改正案の審議が参院で始まっている。  改正案は衆院で修正のうえ、共産党を除く各会派の賛成で可決された。  ▽適用する場合は本人の同意を得る▽同意が得られない場合に不利な扱いをしてはならないことを法律に明記する▽施行を原案より1年遅らせて2000年4月1日とする▽施行から3年後に見直しをする、などが主な修正点である。  そこには、裁量労働をホワイトカラーに適用する際の不安をいくらかでも和らげようという配慮がうかがえる。  けれども、ホワイトカラーへの適用にあたって、制度が公正に運用されるのか、という点がどうしても疑問として残る。  いまは、デザイナーやディレクターなど11の業務で裁量労働が認められている。こうした仕事は、その成果が具体的な形として表れるので目標をたてやすい。仕事の進め方や時間の配分を本人の判断にゆだねても不都合はない、との考えだろう。  これに対し改正案は、本社などの中枢部門での「企画、立案、調査、分析の業務」を新たに対象に加えるとしている。  このような抽象的な規定では、だれが対象になるのか、わかりにくい。だれもが対象になるように読めなくもない。しかも、デザイナーなどと比べて、仕事の結果を客観的に評価することが難しそうだ。  結局、裁量労働がホワイトカラー全体に広がって、目に見えにくい「成果」を出すために長時間ただ働きをすることになるのではないか、との疑念がぬぐえない。  参院では、どのような仕事が裁量労働に適しているのか、ホワイトカラーにそのような業務があるのか、といった根本的な問題を、きちんと審議してほしい。  衆院では法案の修正にからんで、「専門機関」を設けることが合意された。施行を1年遅らせている間に、裁量労働の対象となる業務の範囲など、労働省で定める指針のたたき台を検討するという。  当初、今回の改正案から裁量労働の項目を削除するよう求めていた労働組合の連合は、この専門機関で審議をやり直すことを前提に、改正案を認めた。  しかし、専門機関の性格や位置づけ、権限、構成メンバーの人選基準などはいまだにはっきりしていない。そのような機関で抜本的な審議が可能だろうか。  機関の設置だけ決めて、肝心の中身はあとから決めるようなことでは困る。  裁量労働は働く人の希望があって、初めて適用されるべき制度だ。職場単位で網をかけるようなやり方は許されない。  このことはまた、労使の紛争が職場ごとに起きる可能性が強まることを意味する。だが、個別紛争を迅速に処理する制度は、日本ではまだ十分整えられていない。  過労死とのかかわりも気になる。裁量労働の適用を受ければ自宅で働いても構わない。そんな人が、働きすぎで亡くなったとき、過労死と認められるのだろうか。働いた時間の記録は会社に残っていない。  今回の労基法の改正は、8時間労働の概念を突き崩す契機となりかねない。  それにふさわしい内容の議論を、国会の場で時間をかけて徹底的に行うべきだ。 00502/00000 ABC00000 化学物質──住民参加で管理しよう  環境庁と通産省がまた法案づくりで主導権争いを演じている。  今回は、化学物質の排出情報を企業に報告させて行政機関が公表する、環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)という新しい制度をめぐってである。  PRTRは、企業からの排出量や廃棄物としての移動量を公表することで、排出を減らし、環境汚染を防ぐのが狙いだ。企業や行政だけでなく、住民が同じ情報を手にして化学物質の管理や政策決定に加われるところに大きな特色がある。  この制度が期待通りの効果を発揮するためには、だれもがいつでも簡単にデータを入手できる透明な仕組みにしなければならない。法案づくりの過程においても、情報を逐一公開することが大切だ。  省庁間の権限争い自体は、ほめられることではない。だが、お互いに自分の案を掲げ、住民や非政府組織(NGO)の目に見える形で論争するのは意味がある。  PRTRは、米国、カナダ、英国、オランダなどですでに制度化されている。経済協力開発機構(OECD)が1996年、加盟各国に導入を勧告した。  環境庁が誘致したOECD主催の国際会議が先週、東京で開かれた。環境庁は神奈川と愛知の一部で試行を終えており、来年の通常国会に法案を提出する方針だ。  通産省は、化学品審議会からPRTRのあり方についての報告を得た。いまの臨時国会への法案提出も考えている。  化学品審議会は、産業界の抵抗の強かった個別事業所ごとの排出量の公表について「請求に基づいて開示する」との考えを示した。制度の狙いや導入済みの各国の仕組みからみて、当然の判断である。  もっと進めて、インターネットで公表したり、コピーを市町村や図書館に置いたりするなど住民が使いやすい制度にする必要がある。データの入手に手間や費用がかかるようでは、導入の意味がなくなる。  企業秘密を理由に公表を免れるケースを極力限定することも大事だ。企業秘密にあたるかどうかは、企業と行政だけで判断するのではなく、NGOを参加させるなどして客観的に認定しなければならない。  データをできるだけ幅広く集めることも欠かせない。報告義務を免除する小規模業者の範囲は極力狭くすべきだ。  環境庁と通産省の間で隔たりが大きいのは、新しい法律をつくるか、通産省などが所管する化学物質審査規制法の改正で対応するかどうかだ。温暖化対策で、環境庁が新法にこだわり、通産省が省エネ法改正を主張したのと似た構図になっている。  化学物質審査規制法は、製造や使用を規制する法律なので、報告と公表を軸にするPRTRとはやや性格を異にするとの見方もある。法律の種類にこだわらず、内容をめぐる議論を積み重ねてもらいたい。  化学物質は世界で10万種類あるといわれる。日本でも毎年、約300種類が開発されている。役所が個別に規制するだけでは、とうてい追いつかない時代なのだ。  PRTRはうまく運用すれば、様々な利点がある。企業は自らの排出量をつかむことで、むだな物質の使用を減らせる。住民は自分の地域でどんな物質がどのくらい排出されているのかがわかる。政府や自治体は適切な環境対策を立てられる。  三者が情報を共有し、互いに話し合う場を持つ。遠回りのようだが、危険な物質を減らすには、最も確かな道である。