永久欠番
・美しき永久欠番
野球界には永久欠番と言う伝統が存在する。
これは、とある球団で活躍した選手の功績をたたえてその人の背番号を永久に保存してその功績に報いると言うものである。その背番号は永久にその人のものとなり、功績は後世にまで伝えられると言う…。そう、永久に…。
・一万年後の野球界
ルーキー山田:「あ〜あ、俺の背番号5121だってさ。覚えにくいったらありゃしない」
ルーキー田中:「へへへ、俺は7974になった。これならファンに覚えてもらえるよ」
移籍してきたベテラン斎藤:「ねえねえ、俺の背番号は何になるの?」
監督の鈴木:「う〜ん、この中から好きなのを選んで良いぞ」
ドサッ
分厚い資料が斎藤の前に出される。
移籍してきたベテラン斎藤:「うわ、三桁番号はすべて予約済みかよ。監督」
監督の鈴木:「なんだ?」
移籍してきたベテラン斎藤:「監督の番号下さいよ」
監督の鈴木:「何言っているんだ、最後の二桁番号『44』は私のものだ」
移籍してきたベテラン斎藤:「じゃあ俺、7がつく番号にしてくれよ。『7777』とか。縁起いいしさ」
監督の鈴木:「あのなぁ、この背番号表を見てから言いなさい」
移籍してきたベテラン斎藤:「はぁ?」
監督の鈴木:「『7』『77』『777』『7777』『77777』『777777』『7777777』『77777777』『7777777777』はすべて永久欠番だ」
移籍してきたベテラン斎藤:「え〜っと、じゃあ俺が使えるのは」
監督の鈴木:「『77777777777』だな」
移籍してきたベテラン斎藤:「どうやってユニフォームに番号を書くんだよ…」