先延ばし案:MS-Windowsの文字コード

 大リーグのポスティング制度改革やらというもの、
移籍金は第1位と第2位の提示金額の中間を取るとか。
すると提示金額以下の支払額で済むことを見越して、予算額以上の金額で入札する球団が現れる可能性がある。おかげで入札額は逆に上昇する。
 フタを開けたらどういうことになるか、楽しみにしていたら、日本側の対応が遅いので、別のルールを作るとか。やっと気がついたらしい。大リーグの関係者はアホぞろいに違いない。あーあ、ぼくも合衆国の人間だったら気前のよい大リーグのことだ、年棒1億程度でコンサルタントに雇ってもらえたのに。

 という風に知恵と知識が金にならないところにいるのが返す返すも残念である。
(これは日本全体の傾向のようだ。だって海外のコンサルティング会社が口をすっぱくして言い、ベンダーもバージョンアップのたびにその削減を売り物にしている運用コストってのが問題にならない国だからなあ。何故問題にならないかって?作った以上すんなり動くのは当たり前だろうと、サービスさせるからよ。)

 だが、サービスだけでは乗り切れないところに来ると、管理をサボっていたのが現れてくる。2000年問題は「そんなものあるほうが本当はおかしいじゃないか」で安く解決した(つもり)なのだろうが、さすがにWindowsXPのサポート切れとなると(多分)そうともいえなくなってきたような気がする。伸ばし伸ばしにすることによって、コストは削減され、つまりやるほうは大変になっているのであるが。未だにMS-Officeの印刷イメージ比較ソフトへの問合せがないことから考えて「とてもみなさんが真面目にやっているとは思えない」。

 愚痴ってしまうと、一番真面目とは思えないのがいまごろ「字体が変わった」なんて言っている奴がいることだ。システム的観点から言うと「フォントが変わっても文字コードが変わってないんだからOSが出力するとおり出力するよ。そもそも9年も前に変わったのをいままで気にしていなかった人間は既に発言権はないでしょう」なのだが、真剣なつもりの人がいるらしい。全てのユーザーの意見を集約してくれればまだしも、今頃気がついた自分の判断力を画期的なものと誤解しているようなのだ。

 仕方がない。言い訳を教えてあげるよ。
 本来はね、住民基本台帳がネットワーク化されたときに、そのとき税金で作ったフォントと文字コードが公開されてそこにあわせてゆくべきだったのだ。住民基本台帳と同じだったら特に異議を述べる人はいないでしょ。
 ところが、総務省はそれをしなかった。そこでこの問題が取り残されてしまったんだよね。もしこのまま埒が明かないのであれば、ここで何億もかけてフォントを作り、お客様一人ひとりに当たって全データベースを洗い換えするというのも選択肢ですが、今となると必ずしもそうともいえないのですね。というのは国民総背番号制、いわゆるマイナンバーが法制化された。システム化は官公庁先行ですが、税務調査の関係があるのでこちらにも同期を取るように指導があるのは分かりきっている。そのときに否応無く合わせることになるので、それまで待ちましょう。いずれにせよ今までのフォントに不満のあった人はいるかもしれませんが、困った人はいなかったわけですから。

 この言い訳、数億〜十数億の投資を先延ばしする効果はあると思うのだがいかがだろう。金利だけでもかなりのもの。TCOの削減にも寄与するのではないかな。更にはお客様一人ひとりにこの字体でいいですか?を確認するコストが不要になるんだぜ。
 先送りは単純に悪いことと思われるかもしれないが、二重投資を避けられるなら十分な効果を認めてもいいのではないかな。
 自分では思いつきでさらっと言ったつもりだが、思い返すとたいしたものだった。
 もらったマイナンバーデータが、現有のデータベースとどの程度マージできるかどうかは全く期待できないという問題は確かにある。いずれにせよやらなければならないので仕方なし。

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