エレキギターの基礎練習によい曲、素晴らしいものが見つかった。音楽ネタ、目次へ
別のところでTAB譜を作って公開した。多分瞬く間に世間に広まるだろうから、見つけたのは僕だよお、くらいは記録しておきたい。
「ドラえもんのうた」のイントロである。
まずはアウトサイドピッキング&インサイドピッキングの典型的速弾きパターン。
ついで、ストレッチのほとんどすべてのパターンを網羅する3連符上行パターン。
1オクターブに渡るクロマチック降下。
よくぞこれだけの要素をこの短いイントロに詰め込んだものだと感心することしきりである。更には既存の曲を練習曲として使う場合は、それなりに著作権に配慮しなければならないものだが、「イントロについては著作権法の保護対象外」というわけで自由に使える。まさに国民的アニメにふさわしいおおらかさ。(国民的、ってほどのものに「著作権でガリガリ」は似合わないでしょう。もはや国民の共有財産だから「国民的」ってフレーズが似合うんだ。)あ、もちろん「ドラえもんのうた」ですとは断るよ。断るまでもなくわかってくれるけどね、これもまた「国民的」ならでは。で、この曲が練習曲として適しているのは、その内容だけではない。この曲に対するみんなの意識である。結構さあ、エレキギターっていい加減で「弾けたつもり」になっちゃうことが多いんだ。ところがこの曲については終わりがない。とりあえず弾けたと思っている人に「いまの君は弾けているつもりなんだろうけど、テレビの前で目を輝かせていた子どもの時の自分にそれを聞かせても、にっこりしてもらえるかな?」多少なりとも謙虚さが残っている人であればもう一度やり直そうとするはずだ。ちなみにうちのガキ(上)に聞かせると、3連符のアクセントが強すぎること。弦跳び時の僅かなテンポの狂い、アップとダウンのピッキングによる音色の差を指摘された。しかも僕の癖を完コピして歌われた。
なお、ほとんどすべて3連符で構成された曲なので「リズム換え」がしやすいというメリットもある。つまり3連符を
・8分音符+16分音符+16分音符
・16分音符+16分音符+8分音符
・16分音符++8分音符16分音符
と置き換えて弾いてみるのだ。場合によっては空ピックを交えて。これをやると音の粒が揃う。まあ、あとは上行を下行に、下行を上行に入れ替えてやってみる。上手くなると思うぞ。で、もう一曲応用の効きそうな練習曲を発見した。「タイスの瞑想曲」である。ポピュラーなクラシック音楽、いかにもフィギュアスケート女子のエキシビションなのだが、実に弾きやすく・・・弾きにくい。弾きやすいところは遅いところと、開放弦を絡ませやすいところ、そして完全4度の跳躍が多いので、セーハして弾けるということである。
弾きにくいのはその完全4度。セーハするとビブラートとかがかけにくい。おかげで全体的に平坦になる。テンポのゆっくりとした、ロングトーンが多い曲でビブラートで表情が付けられないとするとこれはキツイ。また粗も目立つ。弾いていると下の子が「遅いほうがむずかしいんだね」と納得していた(フォローの上手い子なんだ)。結局弦の弾き方で音色を変えてやることになる。出す音をイメージして弾いていれば結構変わるものだ。しかしコントロールが難しい。やっぱり粗が目立つ。とても人前じゃ弾けないな、というわけで犬の前で弾いている。多少はリラックスするのか寝るふりをしてくれるようになった。
あと、音域が広いのだ。当然ポジション移動も大きくなる。が、移動のタイミングで開放弦を絡ませるよう工夫してみた。おかげで別の効用も期待できるかな?楽器店とかでこのギターどんな音がするかな、と試奏する際にちょうど良いのだ。それも考えて、繰り返しの箇所は弾く弦を変えてみた。また意識して多くのポジションを使うように指使いを工夫してみた。少々無理があるかもしれない。が、替え指使うとそうでもないよ。
「替え指」というのは、同じ音、例えば1弦5フレットのA音を2つ続ける際に最初は中指で、2音目は人差し指で、と押さえる指を替えて後の指使いが楽になるようにすることだ。実は自分で思いついたのだが、多分昔からある奏法だろう。(「替え指」という名前は管楽器の人から聞いた。)確かにエレキギターの分野で聞いたことはないから僕のオリジナル奏法と言っていいかも?リー・リトナーが「ギターチョッパーは僕が考えた」と主張するよりは説得力があると思うがどうだろう?え、考えた人に知名度がない?左手(フレットハンド)のテクニックに頼らずに右手(ピックハンド)だけで音色を変えるというの、コントロールが難しいけども出来ないわけではない。だからある程度弾けるようになったら楽器店でギターを選ぶ際に弾くのも悪くないかな、と思っている。音色が暴れまくって自分ってこんなに下手だったかな、と人前で落ち込むハメになる可能性があるが、ホントに落ち込ませてくれたなら、その楽器、良い楽器です。音色のバリエーションが多いということ、つまり反応がいいということですから。そしてその楽器がたまにでいいから「自分ってこんなにいい音が出せたんだ」といい気分にさせてくれることがあれば、それはあなたに向いてます。
というわけで、楽器店で「タイスの瞑想曲」を弾いている奴がいれば「あ、僕の弟子らしい」と思わせてもらうことにします。実はね、これだけの曲だから、誰かがギター譜に落として出版していると思ったんだわ。が、エレクトリック用では見つからなかった。そこで僕が自分でTAB譜にした次第。製作にはPOWER TAB Editorというフリーソフトウェアを使いました。作者に感謝。なお、ドラえもんのうた、はココ。
タイスの瞑想曲、はココ、に置いてます。
同じフレーズを2通りのポジションで記載しているところは、上が普通に弾く時用、下が試奏用です。まあ適当に変えて弾いてくれてもかまわん。「ドラえもん」はこれが練習用にベストだと思う。
1週間くらいで消えますけれど。。。消えた後欲しかったらメールしてくれ。文面にはできるだけ面白いこと書いてね。