ビットコインを考え付いたのは、なぜ日本人だったか

 電子マネーはバックアップがとれるほど偽造が容易なものである。
 だからそれが流通するためには何らかの方法でこのコインが他のどれからも区別できる真症なもの、という証明をデジタルデータのまま持たねばならない。
 この難問を解いてビットコインを提唱したのは2008年の「サトシ・ナカモト」という人の論文である。なんか日本人っぽい名前だ。でも正体は不明らしい。

 しかし最近「この人は日本人に違いない」という確信を持った。ひょっとして例えば米国籍かもしれないが「ショパンはポーランド人だ」という程度には日本人である。(ショパンが生まれた時、ポーランドという国は存在しなかった。)
 一度使うと、あらためてバックアップした電子マネーをあらためて使うことが事実上不可能となる「ブロックチェーン」という仕組みの類似物が日本では「多分沢山あたりまえのように」存在しているからだ。

 モノを貸し出して、回収するという事務をなぜか押し付けられてしまった。こういう業務には普通「受け渡し簿」が存在する。この場合、ハンコを押すのは「受け取った方」である。が、気になってはいた。回収の時、私はハンコ押すが、渡した方はハンコ押さない。これだとあとで「返してもらってないよ」と言われた時に「返すときにハンコ付いたじゃないか!」と主張する物的証拠がない。なぜみなさんこれで文句を言わないまま来ているのだろうか。
 しかしこれでいいのである。回収の時は私がハンコ押している。もし私がこれを取り消そうとすると面倒なことになるからなかったことにはできない、つまり責任があることをもみ消せないからである。
 この種の紙は受け渡し一回ごとに1枚作るわけではなく、貸借物1つごと、とか一種類ごとに1枚作る。つまり私があとから取り消そうとした1行以外にも、それ以前の取引、じゃなかった貸借のときに押されたハンコが数多く並んでいるのである。
 つまり、最新の一行をもみ消すためにはその1枚を作り直さねばならないわけだが、そこには他の人のハンコもたくさんついてある。つまり私は他の多数の人を説得して/抱き込んで、をしないと再製ができないわけだ。
 これってブロックチェーンだろ。ビットコインの移動記録を改ざんするためには数多くのサーバーに保管されたデータを一括でかきなおさなければならない。だから改竄は事実上不可能だ。このロジックに至るにはそんなに飛躍はないと思うが。(あるのかな?)
 多くが関係しているがゆえに改竄が不可能。こんな例があるのはやはりハンコ文化ならではと思う。なので「サトシ・ナカモト」さんは日本人に違いない、と判断したわけだ。

 だれでもできそうなモノの貸出/回収をやっていて、こういうことに気が付く奴と気が付かない奴がいる。しかし気が付くからといってその仕事に向いているというわけではないのだがなあ。ナカモトさんだって「キミは台帳管理に向いているみたいだね。では台帳のシステム化をやってくれ」なんて言われたら不満たらたらだろう。もっとも「サーバーをたくさん立てたほうが認証のコストが安くなる」なんてホントに思っていたとしたら、台帳のシステム化が能力比適当だろう。だから台帳管理をやっていた方が人類のためにはよかったのかもしれない。

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