うちの子が言いだした。社会問題ネタ、目次へ
「修学旅行、行きたくない。」うちのこの学校では修学旅行として
ニュージーランドにホームステイ
があるそうな。
あたしもイングランドにホームステイの経験があり、結構思い出がたまっている。いいじやないか。楽しかったぞ。
- ホグワーツ特急みたいに生徒だけの列車を仕立ててドイツを出発、ベルギー・フランス経由でひた走る。
- ドーバーを渡るのだけど、やはりあの白い崖が朝もやに浮かぶさまは幻想的。
- 午前中は語学学校。午後はフリー。(すこしケント州のなまりが残ったらしい。)
- 一般家庭で流行りのゲーム習った。
- 現地の人と草サッカー。
- イングランドは料理まずいというけど、パイとポテトチップは美味しいのだよ。
- リゾート地なので海の家で遊んだ。射的があった。実弾だった。
- 空気銃売ってくれたが、実は年齢制限に引っ掛かって警察に送られかけた。
- 銃弾はコリオリカで途中曲がる。(ゴルゴ13では無視。)
- 最後の方は釣りしてたなあ。カニばっかりとれる。
- 遠足はドーバー近くの海岸の町に。下から見ると岩山なのだがケーブルカーで上がると上は平坦な草原。要するにドーバーの白い崖がここでは「岩」なわけだ。岩山の上からは岩の隙 間を迪って夢中で走って降りた。なんでこのことを詳しく書くかというとその町の名は(多分 )「ブライトン」。クイーンのブライトンロックの歌枕である。現地を知っていると冒頭のSEも歌詞の意味もすんごくよくわかる。
- もう一回遠足でロンドン。この時はHMVの本店に行った。
ところがうちの子の場合は「素直に京都・奈良がいい」と主張していた。私も行けるなら海外の方がいいでしょ、と思っていたが改めて考えてみた。京都・奈良だと何がいいか。
- ニュージーランドの田舎でホームステイ
まではいいが、- 一日中現地の学校に通って、宿題が出て夜中にそれをやる。
確かにこれはつまんなさそうだ。
「班分けして各自が計画を立てていろいろ動く」
ができる。これが海外だと生徒だけの班別行動なんぞ「怖くてさせられないJ。海外旅行なら それこそ親が金出して連れて行ってやることができるが「友人と計画を立てて観光スポットを 回る」は修学旅行しかできないな。その機会の方が一見派手な海外旅行よりも貴重ではないの だろうか?そんなことに思い至った。
意地の悪い見方をすると、生徒が信用できないので、隔離可能な海外で事実上の缶詰研修さ せているようにも見える。そういえば近くのもうちょっと偏差値の高い学校、修学旅行は京都・奈良だったなあ。うち の子と同レベルの学校はUSAの田舎の州「ネブラスカ」。ん?そういうことかあ?と思いつ くや否や、うちのガキは検証を始めた。まず近所の他の進学校を見ると
女の子あこがれの学校を見ると
- 〇〇秀〇:中学は奈良、高校は九州。
- 〇〇学園:中学はシンガポール、高校は沖縄。
あれ、意外と地味。ガキがなんでって聞いてくるので「女子校はお嬢様をお預かりする、っ て言い方するから危ない目に合わせるわけにはいかないのでしよう」というと。今度は男子校 も調べ始めた。
- 桜蔭:京都・奈良
- 女子学院:京都・奈良
思い切り自主性を尊重している。生徒を信頼しているのだろうね。
- 開成:中学は京都・奈良。生徒の希望を募ってコースを作り、各自選択。高校は中国四国に5コースに分かれて。
- 灘:これも生徒の希望で行先を決める。実行委員が旅行のしおりとか作りまくるらしい。 (文化祭に行けば、多分全部合わせると殺先生並みになる「しおり」が展示してあることだろう。)
うちのガキ「なんで男に生まれなかったぁ!」(いや、男の子に生まれても勉強しなかったら。)うちのガキが中学受験するときは、自称進学校レベルを中心に説明会を回ることを余儀なく されたが、海外修学旅行が目玉ってのが多かった。(ただし思い返すと名所名跡を回るという わけではなかったなあ。)
でも言いたいことは自称進学校あるあるのネタ追加ではなく、「修学旅行は知見を広めるよりも友人と旅を作る経験をするのが重要だ。なぜならば学校でしかできないことだから。ならばSafetyNetがないため完全管理が必要な海外を行先を選ぶのは見栄えがどうであれあまりよろしいことではない」
ということだ。調べていて爆笑したのは、よく修学旅行とセットで紹介される「校外学習」。
「東大見学会」というのが複数の学校であった事。
昔シャレで考えたのよ。塾の行事で志望校別マラソン大会。志望校の校門まで走って「〇〇中学合格!」と叫んで戻ってくるというの。まさかホントにやるところがあるとは。