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「作者からの一言」に一言

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自作を推せ!

 このページを読んでいるほぼ全員がAdveturer's Guild に登録してあるシナリオの「作者からの一言」を目にしたことがあるはずだし、実際に書いたことがある人も多いだろう。
 あれについて昔から思っていたことがある。ええと……いいか? 言うぞ? 言っちゃうぞ?

 自作を推す気があるのかないのかよく分からない「一言」がちと多すぎやしないか?

 もちろん、まったくその気がないならそれで良い。だけど、たいていのシナリオは違うだろう? 山越え、谷越え、ようやく作ったシナリオだろう? 誰かに遊んでほしいだろう? 喜んでもらいたいだろう? それなら、迷わず自作を推そう! 自慢のシナリオはどんどん売り込もう! でないと、君のシナリオがかわいそうだ


強気で行け!

 完成したシナリオに絶対的な自信を抱ける人はかなり希だろう。エディタの使い方、話の展開から、バグや誤字、シナリオ作者を怯えさせる要素は腐るほど存在している。何にもまして不安を誘うのが、プレイヤーの反応だ。果たして、お気に召してもらえるだろうか?

 当然ながら、万人に受け入れられるシナリオなど存在しない。その逆も然り。万人に拒否されるシナリオも存在しない。そりゃまあ、間違いはないだろう。筆者はあまり優しくないので、大多数が似たような反応をするシナリオならば存在していると言い切ってしまうが、そうやって安心させようとか脅そうとかいう気はない。他の人がどう反応するかは、結局のところ公開してみなければ分からないのだ。
 まあ、一番多いのが無反応。わざわざ作者サイトに出向いたり、メールを書いたりするのは面倒なもの。よって、面白くても、つまらなくても反応しないのは当然。
 次に多いのが、「おもしろかったです」という嬉しい反応。感動は実際に人を動かす力があるのだ。うむ、素晴らしい。
 悪い反応はほとんど返ってこないと考えて良い。「つまらない」というメッセージをいちいち送りつけるほど、皆ヒマではない。そんなことをする時間があるなら、数百本とも千本ともいわれるシナリオの海へ、次なる未知を探しに行くだろう。
 恐れられ、忌み嫌われる罵倒とか酷評は、もらえる方がある意味ラッキー。その手の評を書くと掲示板で思い切り吊し上げられてしまうので、敢えてチャレンジする人もそうそういまい。
 よって、いちいちビビらないでよろしい。理不尽なことを言ってくるヤツはまともに相手しないで、適当にいなそう。

 それより何より、多くの人が面白いシナリオを求めているという事実の方を気にすべきだ。
 今、君はシナリオを完成させた。完璧ではないが、なかなか悪くない出来だ。君がそう思うなら、他にもそう思う人がいるはず。君という存在は、君が思うほど独特な人間ではない。
 ズバリ、君のシナリオは面白い! 君のシナリオは求められている! ここで怖じ気ついちゃあ、男(女)がすたるというもんだ。強気で行けない理由がどこにある?

[ちょっと一言]
 万が一、酷評をいただいてしまった場合、ムキになって掲示板荒らしなどしないこと! その前に相手の言わんとすることを理解する必要がある。ただ単に「このシナリオはクズです」などと書かれた場合は無視していいだろうが、評の形になっている場合、それなりの理由があることが多い。
 君はシナリオ作成前に全体像を詰めて考えただろうか? 嫌になるほどデバグをしたのだろうか? 他シナリオとの協調を考慮しただろうか? 頭に上った血が少し下りてきたら、もう一度自シナリオを見つめ直してみよう。
 そして忘れないこと。酷評されたのは君という存在ではなく、君の作ったシナリオだ。落ち込むのは当然だが、絶望することはない。君は可能性を秘めている。努力さえ惜しまなければ、いつかきっと花開くだろう。……その花の大きさまでは分からないが。

何を書く?

 強気で行けと言われても、作者からの一言に何を書けばいいのか思いつかない人もいるだろう。「初シナリオです」とか、「感想をお待ちしています」とか、とにかく欄を埋めればいいやという感じで、毒にも薬にもならないことを書く人も多い。
 だが、それでは、本当に毒にも薬にもならないのだ。はっきり言ってダウンロードする気が起きない。恥ずかしがらずに、毒か薬になりそうなことを書いておくべきだ。

 さあ、考えよう。君のシナリオの売りは何だ? 君はどういうところを面白いと思ったのだろう? 話の展開? 軽妙な会話? 凝った迷宮? 戦闘の仕掛け? 珍しい技能カード? 何かしらあるはずだ。もし、何もなければオーソドックスということが売りになるかも知れない。真面目な話、普通のシナリオの需要はかなり高いのだ。
 1つでも、2つでもいい。シナリオの売りを一言欄に書き込もう。もし、売りが1つもないのなら、公開の見合わせを検討してみても良いだろう。手を入れて、もう少し楽しんでもらえるようにすれば、君にとっても、見知らぬプレイヤーにとっても、きっとプラスに働く。

 また、とりあえず公開して、意見を求めたいのならば、その旨を書いておくと良い。「どんどん意見してくれ」とか、「前向きな意見を求めています」とか。
 逆に、人に意見されることを好まないのならば、きちんとそう書いておこう。ちなみに筆者は、御意見無用なシナリオに意見したくなった時、すごくもどかしくなりそうなので、そういうシナリオは最初からダウンロードしない。
 ダウンロードする・しないを決めるのは、プレイヤーの自由であり、シナリオを公開する・しないを決めるのは作者の自由だ。一言欄を大いに活用して、互いの自由を尊重しよう。


これで押せ!

 最後にこんなことが書いてあったら、思わずクリックしてしまうかもしれない! そんな一言を例としていくつか挙げておく。これらを参考にするも良し、避けるも良し。君の素敵な一言で、ギルドを訪ねた旅人のハートを射抜きまくってほしい。
 ただし、はつかないこと! それだけは絶対にダメだぞ。

◇満足の行く○○が作れたと自負しています

 これくらい強気でプッシュしてもらえると爽快だ。かなり期待してダウンロードすること間違いなし。たとえ期待を裏切られても、究極の○○を完成させる手助けを志願するかも知れない。もっとも、ひどく裏切られたと思えばその作者の言葉は二度と信用しないので、全然・まったく・これっぽっちも自信が無いならやめておいた方が良い。
 「○○にはこだわりました」とか、「凝った○○が特徴です」「○○を楽しみにしてください」などの言葉もこのグループ。

◇「普通」を追求しました

 凄いんだか、凄くないんだがよく分からないが、これは、飛び抜けた何かはないが、全体の完成度で勝負してます、という意味だ。正しい道を正しく歩く、実に好ましい姿勢だ。「追求」のような強い言葉を使っているのだから、それなりの自信作に違いない。こいつもゲット。
突拍子もないイロモノ製作に励む作者が多いカードワース界では、「普通」であることは、この上ない強みになるぞ。

◇まったく新しい○○

 これも迷わずダウンロード。たとえ失敗作でも構わない。新しい出会いは貴重だ。見たことがないというのは、それだけで楽しめる。
 どうせなら「革新的な○○」とか「新時代の○○」くらい書いてしまっても良いかも。ちょっとアヤシイ感じもするが、アヤシさはパワーにもなる。

◇ぜひ○○好きな方に

 予めターゲットを限定する作戦。もし自分がターゲットになっていたらゲット! 猫まっしぐらだ。遊んでくれるのは同好の士である可能性が高い。何らかの反応を示してくれる確率もきっと高いぞ。
 ○○好きなら分かるはずの特殊用語を書いておく作戦も。

◇周りでけっこう好評です

 これは技あり。本当に好評ならとりあえずやってみるでしょう。どういうところが好評なのかも書いておけば効果大。テレフォンショッピングのCMを参考に。「ワーオ! 凄い洗浄力だ。イギリス人は、こんなに素晴らしい洗剤を独り占めしていたのかい!」

◇ちょっぴりエッチもプラスしました

 最終兵器。全国の男子学生が争うようにゲットすることだろう。人によってはドンブリ3杯くらいダウンロードするかもしれない。かなり強力な武器だが、あまりにエッチな内容だと掲示板で吊し上げられるし、かといって何もないと不幸のメールが届くかも。「ちょっぴり」というのが難しい。


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