金融機関年間計画

 このモデルは、ひとつの金融機関の本部における年間計画の策定過程を扱うものである。モデルの構成、使用される定数等については現実の金融機関を調査して得たものではないか、概略の姿は反映されている。

1.モデルの基本構造

    この金融機関とは、銀行、あるいは、信用金庫等に相当する。通常これらには、十数か店から数百か店に及ぶ支店がある。そこでもし、本部における全社的 (全店的)目標を直接このような数多い支店における目標に分類するような目標分析を行おうとすると、変量の数があまりに多くなってしまい取扱いが困難である。従って実際上行われている方法は、支店を性格別にグループ化し、 そのグループ各々に対してまず目標を分解し、その後で、各グループ内で各支店に分解する、というものである。そこでこのモデルにおいては、支店の性格を三種類想定し、 この3グループに対して、全店的目標を配分する過程を扱いことにした。ただし、モデルを取扱う際には、支店グループを一つの支店とみなして、支店1、支店2、支店3、と呼んでいる。

2.モデルの要素

    預金、貸付はそれぞれ利率の高低により2種類ずつ設定した。
預金(記号Y)
  1. 利率 5%/年のもの(記号YH)
  2. 利率 2%/年のもの(記号YL)
貸付(記号K)
  1. 利率 8%/年のもの(記号KH)
  2. 利率 7%/年のもの(記号YL)
    資金のコール市場を想定した。利率は貸借同率として9%/年とする。預金、貸付等の額が取り扱われるが、これは期末残高ではなく、期中平均残高となる。 単純化のため、バランスシートには預金、貸付、本支店間の貸借(これを資金と呼ぶ)、 及びコールの残高をのせ、自己資金、現金勘定、日銀預け金、損益勘定等は省略した。 従って、単なる金利差を仮に利益と呼ぶという単純化をしている。

3.モデルの制約条件

     預金の伸びの額(△Y)
    全店的にも、各支店ごとにも厳しさの差はあれ、制約がある。

    貸付の伸びの額(△K)

    金融引締め時を想定すると、これは金融機関ごとに厳しく制限される(これは全店的)。

    各支店の勘定の残高比率の制約

    1. 預貸率:預金額( Y = YH + YL )と貸付額(K = KH + KL )との比 金融機関としては、貸付の原資としての預金をできるだけ集めたい。しかし、貸付額と預金額との額には、様々なリンクがあって預金ばかりを増やすことはできない、という制約を考える。K/Yというこの値をできるだけ小さくするのが預貸率改善の営業努力である。
    2. 固定預金比率:預金全体の中で高い利率 の預金の占める割合。
      金融機関にとっては、資金の安定化という見地から、なるべく預金中の固定預金(利率の高い方とする)の割合を高めたい。しかしながら経済活動上、流動性預金(利率の低い方とする)はどうしても必要である。YH/(YH + YL) というこの値をできるだけ大きくするのが、固定預金比率改善の営業努力である。
    3. 貸付構成:貸付全体の中で高い利率の貸付の占める割合。
      貸付額そのものについて制約を受けている中で、金融機関は貸付中の高い利率の貸付の合を高めようとするが、資金需要の構造上ある程度以上にはできない。KH/(KH+ KL) というこの値をできるだけ大きくするのが、貸付構成 改善の営業努力である。

    各支店の勘定の残高比率制約の具体化

    各支店の性格の違いか顕着に現れるように、各定数を定めた。

    1. 預貸率の限定
      支店1について: K/Y = 1/4.5 (0.22) 即ちY - 4.5K = 0 。 ここは預金が貸付よりもずっと多い。従って貸付のための資金をつくり出す店である。具体的には郊外店舗。
      支店2について: K/Y = 1/1.2 (0.83)即ちY - 1.2K = 0 。 預金と貸付がほぼ等しく、預金がわずかに多い。具体的には商工業地帯の店舗。
      支店3について: K/Y = 2/1 (2.00)。貸付が預金よりずっと多い。資金を他の店舗から借りて、貸付により利益をあげる店である。 具体的には都心の店舗。
    2. 固定預金比率の限度
      支店1について: YH/(YH + YL) = 3/4 即ち、YH - 3YL = 0。固定預金が75%。
      支店2について: YH/(YH + YL) = 2/3 即ち、YH - 2YL = 0。固定預金が67%。
      支店3について: YH/(YH + YL) = 1/2 即ち、YH - YL = 0。固定預金が50%。
    3. 貸付構成の限度
      支店1について: KH/(KH + KL) = 1/2 即ち、KH - KL = 0。高い利率の貸出が50%
      支店2について: KH/(KH + KL) = 2/3 即ち、KH - 2KL = 0。高い利率の貸出が67%。
      支店3について: KH/(KH + KL) = 3/4 即ち、KH - 3KL = 0。高い利率の貸出が75

    各支店の貸付額の制限

      これは、経済の実態からみて、前期よりへらすことはできないものとする。

4.目標の優先順序

    目標の変更をやってみることも興味ある点である、後述するようにそれも行っているが、当初の優先順位は次の通りである。なお、満足基準による意思決定を行うことは言うまでもない。
上位目標 全店預金の非減目標
全店貸付の非減目標
預貸率制約
貸付構成制約
固定預金比率制約
固定預金伸び目標
利益額
貸付の伸び
預金の伸び
下位目標 コール借入額を抑える

5.前々期のバランスシートおよび損益計算書

    支店別バランスシート
    支店1
       貸付    
    KH1  9 
    KL1 8
       預金    
    YH1  57 
    YL1  18
          17 
    資金 
          58
       75   


        75     75
     預貸比 ( K/Y ) = 0.23 
     固定預金比率
     ( YH/(YH + YL) ) = 0.76
     貸付構成比
     ( KH/(KH + KL) ) = 0.53 
    支店2
       貸付    
    KH2  30 
    KL2  20
       預金    
    YH2  35 
    YL2  25
         50
    資金 
        10
         60


        60     60
     預貸比 ( K/Y ) = 0.83
     固定預金比率
     ( YH/(YH + YL) ) = 0.58
     貸付構成比
     ( KH/(KH + KL) ) = 0.60
    支店3
       貸付    
    KH3  120 
    KL3    60
       預金    
    YH3    45 
    YL3   55
        180         100  
    資金   68
    CALL借  12
       180      180
     預貸比 ( K/Y ) = 1.80
     固定預金比率 = 0.45
     貸付構成比 = 0.67
    全店のバランスシート及び損益計算書

    バランスシート
       貸付    
    KH  159 
    KL    88
       預金    
    YH    137 
    YL   98
        247       235
    CALL借 
            12
       247      247
     預貸比 ( K/Y ) = 1.05
     固定預金比率 = 0.58
     貸付構成比 = 0.64

    損益計算書
    支払利息   
    YH  6.85 
    YL  1.96
    受取利息   
    KH 12.72 
    KL 6.16
         8.81 
    CALL  10 
    利益    8.99
     18.88


     18.88  18.88
     平均預金利率 = 0.0375
     平均貸付利率 = 0.0764
     利益/総預金 = 0.0388

6.前期のバランスシートおよび損益計算書

    支店別バランスシート
    支店1
       貸付    
    KH1  10.0 
    KL1  10.0
       預金    
    YH1  67.5 
    YL1  22.5
          20 
    資金 
          70
       90    


       90    90
     預貸比 = 0.22 
     固定預金比率 = 0.75
     貸付構成比 = 0.50
     ΔYH1 = 10.5 (18.4%)
     ΔYL1 = 4.5 (25.0%)
     ΔY = 15.0 (20.0%)
     ΔKH1 = 1.0 (11.1%)
     ΔKL1 = 2.0 (25.0%)
     ΔK = 3.0 (17.6%)
     資金の伸び = 12.0 (20.7%) 
    支店2
       貸付    
    KH2  40 
    KL2  20 
       預金    
    YH2  42 
    YL2  28 
          60
    資金          
          10
          70


          70       70
     
     預貸比 = 0.86 
     固定預金比率 = 0.60
     貸付構成比 = 0.67
     ΔYH2 = 7.0 (20.0%)
     ΔYL2 = 3.0 (12.0%)
     ΔY = 10.0 (16.7%)
     ΔKH2 = 10.0 (33.0%)
     ΔKL2 = 0.0 ( 0 %)
     ΔK = 10.0 (20.0%)
     資金の伸び = 0.0 ( 0 %) 
    支店3
       貸付    
    KH3  172 
    KL3   58
       預金    
    YH3    60 
    YL3   60
        230         120  
    資金   80
    CALL借  30
       230      230
     預貸比 = 1.92 
     固定預金比率 = 0.50
     貸付構成比 = 0.75
     ΔYH3 = 15.0 (33.3%)
     ΔYL3 = 5.0 (9.1%)
     ΔY = 20.0 (20.0%)
     ΔKH3 = 52.0 (43.3%)
     ΔKL3 = -2.0 ( -3.3 %)
     ΔK = 50.0 (27.8%)
     CALL借伸び = 18.0(150.0%) 
     全店のバランスシート及び損益計算書

    バランスシート
       貸付    
    KH  222.0 
    KL    88.0
       預金    
    YH    169.5 
    YL   110.5
        310.0       280.5
    CALL借 
            30.0
       310.0      310.0
     預貸比 = 1.11 
     固定預金比率 = 0.61
     貸付構成比 = 0.72
     ΔYH = 32.5 (23.7%)
     ΔYL = 12.5 (12.8%)
     ΔY = 45.0 (19.1%)
     ΔKH = 63.0 (39.6%)
     ΔKL = 0.0 ( 0 %)
     ΔK = 63.0 (25.5%) 

    損益計算書
    支払利息   
    YH  8.475 
    YL  2.210
    受取利息   
    KH 17.76 
    KL 6.16
         10.685 
    CALL  2.7 
    利益  10.53
        23.92


        23.92     23.92
     平均預金利率 = 0.0382
     平均貸付利率 = 0.0772
     利益/総預金 = 0.0376
     利益伸び率 = 0.172

7.今期の目標設定

    概況

    前期は極めて経営環境が良かった。預金と貸付の伸び共に19.1%、25.5% と満足できる値である。しかもその内容も預金のうちでは固定性預金の伸び(23.7%) が、流動性預金の伸び (12.8%) を倍違く上まわっており、貸付の伸びは全て利率の高い部分の伸びであ。その結果、利益は対前々期で 17.2% の成長を達成した。しかしながら、一方で CALL 借入が25倍にもなっていることはものがせず、CALL借入が続伸するようであれば経営上大問題である。

    今期は、急速に強力な金融引締め期に入り、金融機関貸出に強い規制が行われるようになった。具体的には、貸付の伸びは、前期増加額の6割以内とされた。これは当社にあてはめると、前期増加額が63億円であるので

      63 × 0.6=37.8(億円)となる。

    これは全社の貸出増加の合計であるので、これを如何に配分するが一つのポイントである。しかし、各支店ごとの増加分を総合的な見地から決定するのは困難なので、一応は各支店とも前期の6割まで伸ばすという目標を仮に出発点とする。
    預金環境については、特に厳しくなったとはいえない情勢であると仮定して、前期なみ、あるいはそれに近い伸び率が期待できるものとするということを出発点とする。 尚、金融引締めに伴う金利上昇を組みこむことは可能ではあるが、一応除外してモデルを作成した。

    今期の経営目標

    1. 支店1
      1. 貸付の伸び   3 × 0.6 = 1.8
      2. 預金の伸び   90 × 0.2 = 18
    2. 支店2
      1. 貸付の伸び   10.0 × 0.6 = 6
      2. 預金の伸び   70 × 0.167 ≒ 12
    3. 支店3
      1. 貸付の伸び   50 × 0.6 = 30
      2. 預金の伸び   120 × 0.2 = 24
    4. 全店
      1. 貸付の伸び   63 × 0.6 = 37.8
      2. 預金の伸び   280 × 0.19 ≒ 54.0
      3. 固定預金の伸び169.5 × 0.191 ≒ 32.2
      4. 利益目標    20.0 (できるだけ上げてみる)

8.目標計画法によるモデル

 モデル名:金融機関年間計画

  1. 支店1に関する式
  2. 支店2に関する式
  3. 支店3に関する式
  4. 全店的な関係式
  5. 目的関数(最小化)
  目標行名 式変数 内容説明
1 預金非減目標 Y11-,Y21-,Y31-,Y41- 全店預金の非減目標
2 貸付非減目標 Y15-,Y25-,Y35-,Y43- 全店貸付の非減目標
3 預貸率制約 Y12+,Y22+,Y32+ 預貸率超過は避けたい。
4 貸付構成制約 Y14+,Y24+,Y34+ 貸付構成超過は避けたい。
5 固預金比制約 Y13+,Y23+,Y33+ 固定預金比率超過は避けたい。
6 固預金伸目標 Y421- 固定預金の伸びは達成不足だけ
が避けたい。
7 固預金比改善 Y13-,Y23-,Y33- 固定預金比率不足は避けたい。
8 全貸付伸制約 Y431+,Y431- 全店貸付伸び超過は避けたい。
9 支預金伸制約 Y111+,Y211+,Y311+ 支店預金伸び超過は避けたい。
10 貸付伸び抑制 Y151-,Y251-,Y351- 各支店の貸付伸びを抑制する。
11 利益目標 Ym-Ym+ 利益目標値を丁度達成したい。
12 貸付拡大目標 Y431- 貸付伸びを拡大する。
13 固定預金非減 Y42- 固定預金総額不足は避けたい。
14 貸付構成改善 Y14-,Y24-,Y34- 支店貸付構成不足は避けたい。
15 預貸率改善 Y12-,Y22-,Y32- 支店預貸率不足は避けたい。
16 全預金伸制約 Y411+ 全店預金伸び超過は避けたい。
17 支預金伸目標 Y111-,Y211-,Y311- 支店預金伸び不足は避けたい。
18 借入額を抑え YC- コール借入額を抑える目標。

9.金融機関年間計画1回目計算結果

    支店別バランス・シート

    支店1
      貸付    
    KH1  10.9
    KL1  10.9
      預金    
    YH1  73.6
    YL1  24.5
             21.8 
    資金     
          76.3
           98.1
       
           98.1
           98.1
     預貸比 = 0.22 
     固定預金比率 = 0.75
     貸付構成比 = 0.50
     ΔYH1 = 6.1
     ΔYL1 = 2
     ΔY = 8.1 ( 9%)
     ΔKH1 = 0.9
     ΔKL1 = 0.9
     ΔK = 1.8
     資金の伸び = 6.3 ( 9% ) 
    支店2
      貸付    
    KH2  44
    KL2  22
      預金    
    YH2  52.8
    YL2  26.4
              66 
    資金     
             13.2
            79.2
       
               79.2
             79.2
     預貸比 = 0.83
     固定預金比率 = 0.68
     貸付構成比 = 0.67
     ΔYH2 = 10.8
     ΔYL2 = -1.6
     ΔY = 9.2 ( 13%)
     ΔKH2 = 4
     ΔKL2 = 2
     ΔK = 6
     資金の伸び = 3.2 ( 32% ) 
    支店3
    貸付
     KH3  195.0
    KL3  65
    預金
    YH3  65.0
    YL3  65.0
          260.0
         130.0

     資金 89.5
    コール 40.5

         260.0
         260.0
     預貸比 = 2.0
     固定預金比率 = 0.5
     貸付構成比 = 0.75
     ΔYH3 = 5.0 (8.3%)
     ΔYL3 = 5.0 (8.3%)
     ΔY = 10.0 ( 8.3%)
     ΔKH3 = 23 (13.4%)
     ΔKL3 = 7 (10.9%)
     ΔK = 30 (13%)
     コール借の伸び = 10.4 ( 34.5% ) 
    全店の損益計算書
    支払利息    
    YH  9.57
    YL  2.32
    受取利息   
    KH  19.99
    KL  6.85
           11.89

    コール 3.65

     利益 11.3

          26.84
               26.84
          26.84
     平均預金利率 = 0.0387
     平均貸付利率 = 0.0772
     利益/総預金 = 0.0368
     利益伸び率 = 0.072
    全店のバランス・シート
      貸付    
    KH  249.9
    KL   97.9
      預金    
    YH  191.4
    YL  115.9
           347.8
           307.3

    コール 40.5

           347.8
           347.8
     預貸比 = 1.13
     固定預金比率 = 0.62
     貸付構成比 = 0.72
     ΔYH = 21.9
     ΔYL = 5.4
     ΔY = 27.3 (9.75%)
     ΔKH = 27.9 (12.6%)
     ΔKL = 9.9 (11.3%)
     ΔK = 37.8 (12.2%)

    計算結果の分析

    1. 利益の伸び率が低い。
    2. コール借入額が大きすぎる。
    3. 預金の伸びが鈍い。

     目標修正

    優先順位11(利益目標)と優先順位10(貸付伸び抑制)を入れ替え、もう一回実施最適化計算。
    優先順位 目標行名
     1 預金非減目標
     2 貸付非減目標
     3 預貸率制約
     4 貸付構成制約
     5 固預金比制約
     6 固預金伸目標
     7 固預金比改善
     8 全貸付伸制約
     9 全預金伸制約
    優先順位 目標行名
     10 利益目標
     11 貸付伸び抑制
     12 貸付拡大目標
     13 固定預金非減
     14 貸付構成改善
     15 預貸率改善
     16 支預金伸制約
     17 支預金伸目標
     18 借入額を抑え

10.第二回計算結果

     支店別バランス・シート

    支店1
      貸付    
    KH1  12.0
    KL1  12.0
      預金    
    YH1  81.0
    YL1  27.0
               24.0
    資金     
              84.0
            108.0
       
               108.0
            108.0
     預貸比 = 0.22 
     固定預金比率 = 0.75
     貸付構成比 = 0.50
     ΔYH1 = 13.5
     ΔYL1 = 4.5
     ΔY = 18 ( 20% )
     ΔKH1 = 2.0
     ΔKL1 = 2.0
     ΔK = 4.0 ( 20%)
     資金の伸び = 14.0 ( 20% ) 
    支店2
      貸付    
    KH2  45.5
    KL2  22.8
      預金    
    YH2  54.7
    YL2  27.3
              68.3 
    資金     
            13.7
            82.0
       
            82.0
           82.0
     預貸比 = 0.83
     固定預金比率 = 0.67
     貸付構成比 = 0.67
     ΔYH2 = 12.7
     ΔYL2 = -0.7
     ΔY = 12 ( 17.1% )
     ΔKH2 = 5.5
     ΔKL2 = 2.8
     ΔK = 8.3 ( 13.8% )
     資金の伸び = 3.7 ( 37% ) 
    支店3
      貸付    
    KH3  191.6
    KL3  63.87
      預金    
    YH3  63.87
    YL3  63.87
            255.47
            127.74

     資金 97.66 
    コール 30.07  

           255.47
              255.47
     預貸比 = 2.0
     固定預金比率 = 0.5
     貸付構成比 = 0.75
     ΔYH3 = 3.9 ( 6.5% )
     ΔYL3 = 3.9 ( 6.5% )
     ΔY = 7.8 ( 6.5% )
     ΔKH3 = 19.6 (11.4%)
     ΔKL3 = 5.9 (10.2%)
     ΔK = 25.5 (11.1%)
     コール借の伸び = 0.0023;
    全店の損益計算書
    支払利息
    YH  9.98
    YL   2.36
    受取利息
    KH  19.93
    KL  6.91
           12.34

    コール 2.71

    利益 11.79

            26.84
             26.84
            26.84
     平均預金利率 = 0.0388
     平均貸付利率 = 0.0772
     利益/総預金 = 0.037
     利益伸び率 = 0.119
    全店のバランス・シート
      貸付    
    KH  249.16
    KL   98.65
      預金    
    YH  199.54
    YL  118.2
            347.81
            317.74

    コール 30.07

           347.81
            347.81
     預貸比 = 1.09
     固定預金比率 = 0.63
     貸付構成比 = 0.72
     ΔYH = 30.04
     ΔYL = 7.7
     ΔY = 37.74 ( 13.5% )
     ΔKH = 27.16
     ΔKL = 10.65
     ΔK = 37.81 (12.2%)

     計算結果の分析

    利益の伸びとコール借入の点が改良されたことがわかる。





参考文献

この金融機関年間計画のモデル例は、1976年3月日本オペレーションズ・リサーチ学会のオペレーションズ・リサーチのためのデータとプログラムに関する報告書の第5章のデータです。

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