Macintoshをエミュレートするエミュレーターは、vMac, SoftMac, FUSION, Basilisk-IIなどいくつか存在します。多くはPCのDOSやWndows上で稼働するものですが、vMacは、DOS/Wndowsの他unix, Macintoshなどで稼働するバージョンもあります。
なお、本稿を見て、Macintosh Emulatorsを楽しみたいと思われた方は、Web検索で調べるとインストール方法や遊び方を紹介するサイトがたくさん見つかりますので、詳しくはそれらをご参照のこと。解説サイトでは、poseidonが定番か。
本稿では、Macintosh上で稼働するvMacを使ってみたいと思います。 Macintosh上でMacintoshをエミュレートして何が面白いの、という疑問がわく方もおられるかも知れません。漢字Talk6時代の古いアプリケーションの中には、最近のMacOSでは動かないものが多々あります。vMacを使うと、往年の名ソフトを最新のMacintoshで動かせるようになる訳です。Windowsでいうと、DOS窓で、古いDOSアプリケーションを動かすような感覚ですね。
Macintosh Emulatorsを稼働させる場合、Macintoshの実機から吸い上げたROMイメージが必要です。vMacの場合は、MacPlusのROMイメージが必要なのですが、さすがに最近では、動作するMacPlusの中古を見つけるのは容易ではないと思います。しかし、世の中には悪い奴がいるもので、こういったROMイメージをWebで公開している輩が多数おります。検索サイトで「vmac.rom」で検索すれば、容易に見つかります。私の場合、2年ほど前に25,000円も出してMacPlusを買ったんだけど...ROMを吸い出す前にお釈迦。
MacOSの最初の一滴がこれ。コントロールパネルが目新しい。フロッピーディスクのアイコンも金属カバー部の色が反転していて、これまた新鮮。システムフォルダーには6個のファイルしかない。実はSystemとFinderだけで動く。フロッピーは400kBの2Dディスク(片面倍密)でも、空き容量が100kBも残っている。
System1.0から6.0.xまではバージョン番号のインフレーションはあったものの、ユーザインターフェースの基本的なところは、ほとんど変化はない。
漢字Talk2.0は、初期のSE/30にバンドルされていたので、Macマニアにはおなじみか。実は、漢字Talk1.0というのも存在するのだが、これは漢字ROMを搭載した特殊なMac(ダイナマックだったか)でしか動かないので、エミュレータでの再現は無理。
漢字Talkのシンボルは富士山アイコンだった。
このバージョンでSystem0.1から続いてきたOSの改良が完成したといえます。後継のSystem7以降は、ユーザインターフェースこそ継承していますが、別物といってよいでしょう。洗練されたGUI、当時の非力なCPUでもサクサク動く軽量さ、AppleTalk, MacTCPのネットワークが実用的に使え、と3拍子そろった20世紀の最高傑作だと思います。
この頃からMacも一般的になってきました。でもPC9801が30万円くらいのときに、SE/30が60万円以上していて高根の花だった。90年にデベロッパー対象の半額割引きで37万円でSE/30を衝動買いしてしまった私...このSE/30は、90年代後半に縞しマック状態になり、マザーボードを一度交換、その後、縞しマック状態が再発し、油の染み出たタンタルコンデンサー全交換の荒治療を施し、一時は全快したものの、2001年現在、再々度縞しマック状態となり療養中。
System7.0でやっと、現行MacOSと比べて違和感のない構成になった。今ではあたりまえだけど、AppleShareのファイルサーバー機能は画期的だった。システムフォルダが階層化されたのもSystem7.0から。なかなか日本語化されず、GomTalkや「SysMODE日本語」で、漢字Talk6.0.xのリソースを無理やり入れて使っていた。このスナップショットは、System7にGomTalk1.2を入れたもの。
System7くらいになると、現行アプリケーションで稼働するものもあります。拙作の「VAChart1.0」を稼働させてみました。
Webブラウザは動くかなと思い、Netscape Navigator(当時は単にNetscape、アプリケーション名=社名だった訳だ)v1.1Jを稼働させてみたところ、こんなメッセージが... 「ちぇっ!」ボタンがあまりのもお洒落だったので掲載してしまいました。
念のため書いておきますが、ここに紹介した旧システムは、デベロッパーズCDに同梱されていたもので、Webで公開されている違法コピー品ではありません。