昔も今も、子供は学校以外ではある程度は遊ぶのは普通のことですが、最近は骨折する子が増えつつあるのです。もちろんある程度の衝撃があれば、誰だって骨折するのですが、一昔前ならば骨折までにはならないことでも、現代っ子では骨折する子が増えているのです。
たとえば、転ぶときに普通は反射的に手をつきますが、手もつかずにそのまま転んで骨折してしまったり、飛んできたボールを避けられずにそのまま当たってしまったり。
つまり本能である防衛的な手段の反射が鈍くなっているのではないでしょうか。このような神経が発達する7〜11歳の時期に木登りやボール遊び、鬼ごっこなどを昔の子供たちは自然にやっていて、神経の発達を鍛えることが出来ました。
しかし、現代っ子は外で遊ぶ子が減り、遊ぶ時間も少なくなり、遊ぶ人数がそろわずに遊ぶ内容も小規模になってしまっています。
遊ぶといっても手軽に遊べて楽しいゲーム機などで遊んでいても、この反射神経というのは実際に外で遊ぶのと比べても決して良い発達とは思えませんね。
昔はだれもが自分の「秘密基地」を持っていたり、夏は昆虫を捕まえに走り回ったり、木登りしたりと良い思い出がある人も少なくないですが、現代っ子もたまには外でハラハラしながら遊び回ってみてはイカガ?
乱暴になるのはカルシウム不足?
最近すぐにイライラする子や、ケンカばかりする子、暴力的な時などはカルシウム不足に問題があるのではないかと言われています。 骨の発達にカルシウムが必要であることは、誰もが知っていることですが、実はこれら以外に神経の働きにもカルシウムが重要な役目を果たしているからなのです。体内にあるカルシウムの99%は骨や歯にありますが、残りの1%は組織や血液中にあって、心臓や脳、筋肉、神経の働きやホルモンの分泌などに関係しているそうです。 食物として必要なのは大人で1日約1g。そしてもしその必要量が満たされない場合は、骨に貯蔵されているカルシウムを使いますが、それだけでなく、カルシウム不足によって脳の働きが鈍ったり、血液の凝固作用が鈍ったり、ホルモンバランスが崩れたりします。 神経への影響もあり、イライラしたり、攻撃的や投げやりになりやすいことがネズミを使った実験でも明らかにされています。特に日本の場合は土壌にカルシウムが少ないため、どうしても普段の食品だけでは満足なカルシウムを取りきれないことが多いので、少し食事にも気を配りたいものですね。
高層住宅の子は自立が遅い?
都市部では10階以上の高層マンションがあちこちにある。
このような高層マンションの上層階で暮らす子ほど、基本的生活習慣の自立が遅れるという調査結果がある。
東京大学医学部では、高層住宅に住む6歳以下の子供についてアンケート調査を行った。
その結果、衣服の着脱が「できる」は5階以下では79%、6階以上では44%。
靴の着脱は低層階では82%ができるが、高層階では48%。
この他、日常のあいさつや排尿、歯磨き、うがいなど調査した11項目全てで、高層階の子は低層階の子より遅れていた。
逆に「全く出来ない」という小の割合は、低層階ではどの項目も3%以下であったのに、高層階では10項目で15%以上と大きな差が出た。
高層階の子ほど外出の機会が少なく、狭い部屋で母親と一緒にいれば、母親が子に干渉しやすくなるのが大きな原因であるという。
登校拒否はホルモン異常のせい?
登校拒否の原因については、これまで家庭のしつけや学校でのいじめなど、周囲の環境面からの研究が進んでいた。
しかし、最近ではそうした外的原因の見あたらないケースが増えているという。
こうした患者の治療に当たっている、東京女子医科大学の教授らは、患者のホルモン分泌に乱れがあることを突き止めた。
このホルモンはベータ・エンドルフィン(β-EP)で、痛みの感覚を抑制する働きがある。
血液中に含まれるβ-EPは一般に一日のうち午前6時頃がピークで、その後低下して午後6時頃最少となる。
ところが、同グループが治療中の登校拒否児(9〜16歳)の男子11人、女子23人について調べたところ、26人がそれぞれ全く異なる分泌パターンを示したのだ。
しかし、治療を終えて登校できるようになると、一般の分泌パターンと変わらなくなっていたという。
このことから血液中のβ-EPの分泌量を測定することで、登校拒否の診断や治療効果がチェック出来ることがわかった。
人間のストレスをコントロールする他のホルモン分泌との関係が解明されると、治療薬の開発にもつながるという。
おねしょの新療法、続々と
子供の10人に1人はおねしょに悩んでいると言われるが、新しい療法が続々と登場している。
京都府立医科大学では、脳波と膀胱の内圧を使った療法を開発した。
健康な人は睡眠中におしっこがいっぱいになると、膀胱が瞬間的に収縮して、脳に「おしっこがいっぱい」という信号を送る。
すると信号を受けて睡眠が徐々に浅くなり、15分ほどで目覚めてトイレに行く。
そこで、この研究グループは、患者119人の膀胱の動きと脳波の変化を調べた。
この脳波を監視して浅い眠りが55%以上になった時点で患者を起こし、トイレに行かせる治療を試みた。
すると5日間の入院でおねしょが直った患者と、回数が減った患者が34人中31人もいた。
一方、東京都立母子保健院の研究グループは、おねしょをする人は冷え症の人に多いことに着目。
5〜28歳の患者50人を対象に、抗利尿ホルモン療法と一緒に泡がはじける炭酸入浴剤を寝る前の入浴時に使用するように指導したところ、初めてから3ヶ月目で46%、5ヶ月目で80%の患者が改善されたという。
また、帝京大学医学部では、おしっこを我慢したり、おねしょの後始末は自分でする方法で自立心を起こさせ、おねしょを直す方法を試み、大きな成果をあげた。
ところで、出先でその日だけおねしょをして欲しくない時は微量の塩をなめさせると良い。
塩分が体内に入ると、それを薄くして体液と同じ濃度にしようとします。
そのために通常なら余ってしまって排泄されてしまう水分が、その晩は塩を薄めるために余らなくなります。
もちろん塩をなめさせ過ぎると喉が渇いてしまい、余計に水分を摂りたくなってしまうので注意。
これはあくまでもその場しのぎの方法ですが・・・。
とにかく、おねしょをしても叱らないことを忘れないでください。
本人だってわざとやっている訳ではないのですから。
伸び盛り?
最近の子供たちの身長はぐんぐん伸びて、大抵の親は子供に抜かされていますね。
でも、一体本当の伸び盛りっていつなんでしょう。
東京女子医大の調べによると、急速な身長の伸びが始まるのは男子で10.70歳、女子で8.78歳だそうです。
逆に伸び方が落ち着いて来るのは男子で13.37歳、女子で10.84歳なそうです。
そして、ピークを過ぎると身長の伸びは急速に下降して男子は17.12歳、女子は15.39歳で一年間当たりの伸びが1cm以下になるそうです。
でも、これは知っての通り個人差が激しいので気にしすぎる事ではありませんね。
とは言っても、身長がやや低めの人たちは気になる事。
では、どうしたら身長が良く伸びるのでしょう。
やはり、カルシウムを良く摂取して、適度な運動をすることが一番のようです。
*1990年発行のデータです
全てのトピックは引用文献から抜粋したものです。
現代っ子の行動や精神状態、肉体的発育を一概に明確にする事は出来ません。
あくまでも一般的、抽象的な解説となっておりますので、心当たりがある方は上記の解説を丸飲みせず、カウンセラーなどを通して相談してください。