メモ帳++ (MemoPp)

概要

 「メモ帳++」はWindowsに標準添付されているメモ帳(NOTEPAD.EXE)では不可能であったEUC(拡張UNIXコード)や64Kを超えるファイルの扱いを可能にしつつも、既にメモ帳に馴染んでしまった人のためにルック&フィールはできるだけメモ帳に似せたテキストエディタです。

特徴

 メモ帳++はその名の通りメモ帳によく似たテキストエディタです。メモ帳++は盛り沢山の機能を詰め込むよりも、メモ帳ユーザが違和感なく簡単に乗り換えることができるよう意識して作りました。メモ帳++はルック&フィールをできるだけメモ帳に似せつつも、以下に示すような必要性の高い機能をほんの少しだけ追加しています。

 又、メモ帳にある機能であって他の小さなテキストエディタでは省略されがちな [右端で折り返す]の機能や、[システムリソースの使用可能量」の表示(Ver2.0〜)、日誌作成(Ver2.1〜)も実装しています。

動作環境

 Windows95/98/Me/NT4.0/2000/XP (NT3.51は環境がないので未確認です。)

インストール

 配布ファイルが圧縮されている場合は適当な解凍ツールで解凍(抽出)して下さい。

 プログラムの実行には MFCランタイムルーチン(MSVCRT.DLL 及び MFC42.DLL)が必要です。 Windows95ユーザで本ツールが実行できない場合、C:¥WINDOWS¥SYSTEM(又は同等のフォルダ)の中に、これらのDLLが 存在するか確かめて下さい。 存在しない場合は vectorランタイムパッケージのコーナ 等からダウンロードしインストールして下さい。尚、これらのDLLはWindows95以外では、デフォルトで(最初から)存在すると思います。

実行

 memopp.exeを実行(マウスでクリック等)して下さい。

関連づけについて

 関連づけする場合は「アクションを実行するアプリケーション」で、memopp.exe のパスの後に空白に続けて"%1"を追加して下さい。

アンインストール

 解凍時に作成されたファイル (memopp.exe と memopp.htm) を削除するだけです。レジストリに詳しい方のみ、以下のキー以下を削除して下さい(削除しなくても特に支障はありません)。
 HKEY_CURRENT_USER\Software\lanai\MemoPp

操作方法

 基本的な操作はメモ帳とほぼ同じです。他の機能(メモ帳との差分)についても一度試せばすぐに分かると思いますが、簡単に説明します。

置換

 テキストエディタとしては必須の、しかし何故かメモ帳にはなかった機能です。文字列の置換は[検索]メニューの中にあります。使用方法はワードパッドと同じ(MFC標準)です。

変換

 あらかじめ選択した範囲を所定のルールに従って変換します。変換は[検索]メニューの中の[変換]のサブメニューの中から選択して下さい。現在以下の変換機能を実装しています。

指定した行への移動

 指定の行に移動したい場合は、[検索]メニューの中の[指定行へ移動]を選択して下さい。この機能は[右端で折り返す]の機能がオフの時のみ使用できます。

ステータスバー

 現在のカーソル位置([右端で折り返す]がオフの場合のみ)や保存文字コード、CAPSキーの状態等が表示されます。[ヘルプ]メニューの[ステータスバーを表示]のチェックを外すことにより、バーの表示をオフにすることも可能です。オフにすると見かけがますますメモ帳そっくりになります。

常に前面に表示

 他のウィンドウに隠されないよう常に前面に表示します。この設定は[ヘルプ]メニューの中にあります。

漢字/改行コードについて

 [ファイル]メニューの中の[名前をつけて保存]では漢字/改行コードの選択が可能です。扱える漢字/改行コードの組み合わせは、Windows標準の“SJIS/CR+LF”、UNIX標準の“ECU/LF”、MAC標準の“SJIS/CR”、及びネットワーク標準の“JIS/CR+LF”です。これらは既存のファイルを開いた場合には、自動的にその形式がチェックされ選択された状態になります。従って漢字/改行コードを変換する必要がない場合には、特に意識する必要はありません。但し、MAC標準形式を使用したい場合は最初にファイルダイアログで「MAC形式の保存をサポートする」をチェックする必要があります。逆にここをチェックしなければ、MAC標準形式のものを自動的にWindows標準形式に変換します。

(捕捉:特に文字コードの扱いに興味のある方へ)

印刷

 印刷関連の項目はメモ帳ライクではなく、ワードパッド(Wordpad.exe)ライク(MFC標準)です。 また、いわゆるWYSWYG(What You See is What You Get)ではありませんが、選択したフォントがそれなりに印刷に反映されますので、1枚の用紙に沢山の文字を詰め込みたい時には小さめのサイズを、大きな文字で印刷したい場合は大きめなサイズのフォントを選択してから印刷してください。 また1行が紙に入らない場合、[書式]>[右端で折り返す]がチェックされていると改行して印刷し、チェックされていないと改行せずに印刷します(入りきらない文字はカットされます)。

日付と時刻

 日付と時刻は、メモ帳互換の"時刻 日付"の形式の他、"日付 時刻"と"日付"の形式での挿入も可能です。[書式]>[日時のフォーマット]で選択できます。このフォーマットは".LOG"による日時追加にも共通で使用されます。

制限事項

著作権

 本ソフトの著作権はO.K.U.(oku@olive.plala.or.jp)が所有しています。個人レベルを除く再配布(雑誌への掲載等)についてはE-mailで問い合わせ下さい。個人での使用及び配布はフリーです。

免責事項

 本ソフトを使用した結果生じたあらゆる問題について、作者であるO.K.U.は何ら保証致しません。すべて自己責任でお願いします。

最新版について

 本ソフトの最新版は(株)Vectorよりお借りしている作者ページの中で公開しています。

2.1.2sのソースの取り扱いについて

添付したソースをもとに作成したプログラムは以下の条件でのみ他者に配布することができます。 それ以外の条件で他者に配布したい場合や、この条件に不明な点がある場合はご相談ください。 尚、配布せず自分だけで楽しむ場合は全くの自由です。

改版履歴

2.1.2s
(current)
  • 当面メンテナンスできないためソースを公開しました。内容は2.1.2同様です。
2.1.2
(2003/04/26)
  • 「すべて置換」で置換する文字列の中に置換される文字が含まれていて、かつ、置換される文字列が置換する文字よりも長い場合に置換できない不具合に対処しました。
2.1.1
(2003/02/22)
  • NETWORK形式(JIS/CR+LF)で1行に全角/半角が混在した場合に保存できないバグに対処しました。
  • Ver2.0以降、タブの幅が8文字でなくなっていたバグに対処しました。
  • 「すべて置換」で置換される文字列の中に置換する文字が含まれている場合に置換できない不具合に対処しました。
  • Ctrl+Fで「検索」、Ctrl+Hで「置換」ダイアログを開くようにしました。
  • RSRC32.DLLがない環境(WindowsNT/2000/XP)では、システムリソースの残りを表示しなくしました。
2.1
(2002/03/08)
  • MAC形式(SJIS/CR)及びNETWORK形式(JIS/CR+LF)に対応しました。
  • フォントの変更(文字色含む)が可能になりました。
  • 背景色の変更が可能になりました。
  • 日時のフォーマットは挿入時ではなく書式で予め設定するようにしました。
  • 日誌作成(文頭の.LOG)による日誌機能(Notepad互換)を追加しました。
2.0.1
(2001/12/22)
  • Windows 9xで大きなファイルの保存ができないバグ(Microsoftの提供するMFCのバグ)に対処しました。
  • 「すべて置換」が動作しないバグに対処しました。
2.0
(2001/09/22)
  • CEditViewの代わりにCCtrlViewとCRichEditCtrlを使用し、新たに作り直しました。
  • 64Kを超えるファイルを扱うことが可能になりました。
  • フォントサイズの変更が可能になりました。
  • 日付の挿入のフォーマットが選択可能になりました。
  • HTMLファイル編集時、HTMLブラウザの起動を可能にしました。
  • メモ帳同様、システムリソースの使用可能量を表示するようにしました。
  • [右端で折り返す]、[文字のサイズ]及び[常に前面で表示]の設定を保存するようにしました。
1.3
(2001/03/28)
  • 右クリックで編集メニュを表示するようにしました。
1.2
(2000/09/23)
  • ファイルのドラッグ&ドロップを可能にしました。
  • レジストリの登録キーを変更しました。
  • ヘルプメニューより電卓(calc.exe)を起動可能にしました。
1.1
(2000/02/10)
  • メニューの配置を一部変更しました。
  • [ファイルを開く]のデフォルトの拡張子をtxtに設定しました。
  • 最初のディレクトリを「メモ帳++がインストールされたディレクトリ」から「デスクトップ」に変更しました。
  • キーバインドの設定もれに対処しました。
  • 時刻の挿入で分を表示すべきところを誤って秒を表示していたバグを修正しました。
1.0
(1999/10/30)
  • 正式リリース(Vectorで公開)

最後に

 E-mailで使用結果(どのような環境で動いたか等)や要望、あるいはバグの指摘等をレポートして頂けれると嬉しいです。もちろん義務ではありません。質問も歓迎です。

E-mail:oku@olive.plala.or.jp Home Page:http://hp.vector.co.jp/authors/VA017405/