ギャンブラーの破産問題②

前回はまったく公平なゲームを取り上げたので、今回は一般的な、ギャンブラーにとって不利なゲームについて考えたいと思います。

今回も1回のゲームにつき、1ドルが増えたり減ったりするゲームについて考えます。ギャンブラーが1ドル得る確率はpで、1ドル失う確率はq=1-p
であるとします。今回は少々複雑になりますが、ギャンブラーが最後に破産する確率を計算する式は以下のようになります。

d:ギャンブラーの資金
D:胴元の資金
C=d+D
Rd:ギャンブラーが最後に破産する確率

Rd=((q/p)^C-(q/p)^d)/((q/p)^C-1)

さてここから日本の公営ギャンブルと同じぐらいギャンブラーにとって不利なゲームについて考えていきましょう。

pは次の式で求めることが出来ます。

p=(1/2)*(回収金総額/掛け金総額)

公営ギャンブルの控除率は25%なので、全体で見ると賭けた金額の75%が戻ってくることになります。ですから回収金総額には75を、掛け金総額には100を入れることが出来ます。
そこでpは0.375という値になります。

さて、
①d=5 D=5 の同じ資金を持った友達とやる場合と
②d=5 D=45 の9倍の資金を持った胴元とやる場合を考えてみましょ

実際に値をいれて計算すると結果は以下のようになります。

ギャンブラーが最後に破産する確率
①0.928
②0.9999999999