ある日、ビバップ号は木星の近くに止まっていた。
「おい、ジェット」
「何だ?スパイク」
「ちょっくら行って来るわ・・・」
「ああ、いってらっしゃい」
スパイクはソードフィッシュAに乗りビバップを出た。
「まずは、ビリヤードでも遣りに行くか・・・」
そして、火星のビリヤード店へ向かう為、スピードを上げようとしたその時。
「ドカンッ!(効果音)」
「うっ!!!何だ!?」
辺りを見ると見知らぬ機体がソードフィッシュAを四体囲んでいる。
「今日は如何も運が悪いらしい・・・行くぞっ!」
スパイクは機体四体に航空機銃をぶっ放した。
「ドドドドドッ!!!!!!(効果音)」
「へっ!簡単に終ったな」
これで終りだろうと思ったスパイクが四体の機体を欲見ると、その内のソードフィッシュAに似た機体が三体の機体の前に出て、シールドをはっているではないか。
「何っ!?」
すると、今度はその内の三体がレーザーを放って来た。
「このぉぉっ!」
ソードフィッシュAは三つのレーザーをギリギリで交わした。
「これは如何だ!」
交わしたと同時にウィングに付いているパイロンから「エナジーボルト」を放ち、三体の機体はミサイルを撃った。
「ドッカ―――ン!(効果音)」
エナジーボルトはミサイルに電流を流して爆発さした。
「隙ありっ!」
爆発後の煙が出来た瞬間に、主砲「ルビーレーザー」を三体に放った。三体の機体の内、一体が戦闘不能となり、もう一体は航空機銃を破壊された。もう一体は上手く避けた。
「残るパパラッチ(機体)は後3匹・・・纏めて消してやるぅっ!」
スパイクは口に出したセリフと同じ勢いで、有りっ丈のミサイルを全部撃ち放った。
「ドキャン!ドキャン!(効果音)」
残る三体の内、航空機銃を破壊された一体を確実に戦闘不能にし、もう一体はミサイルサイドと航空機銃を破壊し、もう一体のソードフィッシュA似の機体は余裕有り気に交わして、主砲「プラズマシュート」を放った。
「何だっ!?」
そして、それが見事にソードフィッシュAにヒットとした。
「うわ―――っ!」
続けてもう一体がフックショットを放ち、ソードフィッシュAのエンジンにウイルスを送りこんだ。
「ちっ!遣られたな・・・・」
スパイクが諦め掛けると、1つの通信が来た。
「彼方・・スパイク・スピーゲル?」
「・・そうだが・・・」
「やっと見つけた!・・」
「所でお前達・・俺に何の様だ?」
「ちょっと彼方に手伝ってもらいたい事があるの」
「何だ」
「まずは、一緒に来て・・・」
「何処へ?」
「小惑星シシリーよ」
「そうか・・でも、俺はこんな状態だ・・・」
「大丈夫・・・水那、彼の機体を、さっき入れたウイルスで、シシリーまでオートドライブさして・・」
「判った」
「Gren、ハムス、生きてる?」
「・・うん・・生きてるよ・・・」
「ふにゃ〜・・死にそうだったのね〜・・・」
「よし、じゃあ互いの機体に鋼鉄ロープを繋げて、・・・私がひっぱてくから・・・」
「判ったわ・・・」
「OK」
「・・・・・・準備は出来た?」
「出来たよ」
「出来たぴょ〜ん」
「では、行きましょ!」
各機体は小惑星シシリーへ向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・小惑星シシリー・・・・・・・・・・・・・・・
「着いた着いた・・・」
着いた所はシシリーの一件だけあるバー「ル・フェンシェル」このバーはGrenの父親が経営しており、親子で働いている。母親はシシリーにしか咲かない花「ペッパー・ミント」の花粉により全身麻痺になり、現在寝たっきりである。
「ただいまぁ!」
「お帰りぃ!雪」
「うん!・・・皆、座って」
「ああ」
そして、全員椅子に座った。
「スパイク、そう言えば自己紹介をしてなかったわね・・・」
「あっ・・ああ・・・」
「まず、私から・・・名前はクリス25歳」
「僕は水那・・大学生です」
「アタシの名前はハムス・・中一だよん」
「私はグレンシア・マルス・エリヤ・雪・エッケナー・・中二よ」
「俺はスパイク・・」
「・・これで皆の名前が判ったわね・・・」
「まあな」
「スパイク、彼方をここに連れてきたのは私達と一緒に組織と戦ってもらう為・・・」
「組織・・・・組織の名は?」
「レッド・ドラゴン・・・」
「・・(何っ!?)・・・何でその組織と・・・」
「その組織に居るビシャスに罪を償わせる為よ!・・何故なら、そいつが、私の兄さんを騙したからよ!・・・そして、兄さんは刑務所に入れられたわ・・それを聞いた私は面会しに何があったか聞こうとしたけど、脱獄しちゃって行方不明・・・・それから私は兄さんを捜し続けたわ・・・・でも、主な手がかりが全く無く・・・一つ判ったのはカリストに居たと言う事だけ・・・それから、ニヶ月後・・・兄さんは・・・偶然宇宙に止まっていた機体の中に・・・・死体となって・・・発見されたのよ・・・・そして、兄さんのポケットの中にビシャスと写っている写真が一枚有ったの・・・」
Grenの目に涙が溜まりだした。
「絶対に・・・罪を償わしてやるわ!・・・」
「Gren・・如何してビシャスって名が判ったの?」
「兄さんと一緒に戦った仲間に聞いて判ったのよ」
「そう・・もういいわ」
「僕だってその組織に家族を殺されたんだ!何故なら昔から代々伝わる村の神社にある宝剣「封氷剣」を目的にしたレッド・ドラゴンは村人達に邪魔をされぬ様、村を燃やし、家族は逃げ遅れて焼け死に、助かったのは俺と他の村人達数人だけだった・・・・組織は封氷剣を盗み・・・そのまま去って行った・・・その時から僕は・・・絶対あの組織を壊滅さしてやると決めたんだ!・・・」
「アタシだってそうよ!アタシのパパはね・・会社の社長だったのよ・・・仕事の経営なんか他の会社と比べて見て断然トップだったの・・・・そして、ある日・・・レッド・ドラゴンがパパの会社に来たのよ・・・何か我が組織と組まないかと言われたらしくてね・・・パパは喜んで直ぐにOKしたわ・・・アタシはそれを聞いて、直ぐに取り消した方がいいよと言った・・・でも、パパは取り消さなかったのよ・・・そして、案の定・・騙され・・・金は全て持ってかれて・・・会社は倒産して・・・パパは自殺したわ・・・次には追い撃ちを掛ける様に生活が苦しくなってきたのよ・・・・最初は・・・何て馬鹿な人なんだと思ったけど・・・考えて見てれば・・パパは理想家だったのよ・・大きな組織と組めばどのくらい素晴らしい事かってね・・悪いのはパパじゃない・・悪いのはレッド・ドラゴンなんだ!」
「皆、相当憎んでいるわね」
「そう言うクリスは如何なのよ」
「私?私は別に・・・」
クリスが言葉を口に出すと、三人はマジな眼差しでクリスを睨んだ。
「判ったわ・・・話すわよ・・・本当は私、レッド・ドラゴンは憎んでないのよ・・・・ただ彼方達が、組織に凄い因縁を持っているので彼方達について来たの・・・何故なら私は壊滅屋でね・・・」
「壊滅屋?」
「そう、この仕事は組織や暴力団などを壊滅させる仕事なの・・・」
「でも、それってクリス一人でやってるの?」
「いや、もう一人居るわよ・・・Grenと同じ歳の少年がね・・・・」
「私と同い年!?・・・・その少年は・・今何遣っているの?」
「彼方達の憎んでいる組織に侵入してるはずよ・・・・」
「って事は、組織が何時何処に出るかって事が連絡で取れるんじゃない」
「そうよ・・なら今聞いてみる?」
「聞いてくれ!早くその組織を壊滅さしてやる!」
「判ったわ・・・・」
クリスが携帯を取り、相棒に電話を掛けた。
「・・・・もしもし・・・・ホーセス・・・これからレッド・ドラゴンの向かう所を教えてくれない?」
「・・・クリスか・・これから組織が向かう所は・・・海王星だ・・・」
「どうして、其処へ?」
「宝剣が目的だからさ・・・・」
「海王星にも宝剣があるの?」
「ああ、レッド・ドラゴンは地球で「封氷剣」と「封炎剣」、天王星で「封空剣」と「封雷剣」を盗んだんだ・・・残りは、海王星の「封水剣」と冥王星の「封黒剣」・・」
「ねぇ、宝剣を集めて何になるの?」
「六つの剣を揃えると天変地異を起こす事が出来るんだ・・・」
「って事は、レッド・ドラゴンは世界征服の為に・・・でも、如何してそんな事が判るの?」
「「聖戦書」と言う本を結構前に読んだのだが、かつて時代には「剣の時代」があったんだ・・剣の時代には聖戦が毎日の様に多く、それにより亡くなった剣士は山ほどおり、剣士のために打った剣も直ぐ無駄になってしまった・・この聖戦の中で主に困ったのが鍛冶屋だ・・鍛冶屋にとって剣は「人の命を斬るのではなく、人の心を斬る刃(やいば)」なのさ・・それで、聖戦の愚かさに耐え切れなくなった鍛冶屋は、それを嫌う剣士を六人集め、全勢力を尽くして六つの宝剣を打った・・・・いよいよ聖戦の日に剣士はそれぞれの宝剣を手にした・・・そして、その争いの中、六人の剣士は小さな輪を作り、剣先を合わした・・すると、その場で天変地異が起こり聖戦の剣士全員を滅ぼしたのさ・・・これで剣の時代は終った・・・その後、宝剣は地球、天王星、海王星、冥王星と各惑星に封印されたのさ・・・」
「なるほど・・・」
「ねぇ、如何して組織の向かう所なんか聞くの?」
「ちょっとレッド・ドラゴンに色々と憎んでいる人達の所に居るんだけどね」
「まっ・・まさか!組織と戦うって言うのか!?」
「ええ」
「ちょっとまってよ!報酬懸かっているんだよ!」
「大丈夫だよ、こちらの方達が唯で手伝ってくれたと言う事で・・・」
「まあいいか・・・そう言えば、明日はクリスマスだぞ・・・俺はどうせ駄目だけど・・・アンタは向こうの方達と楽しんでくれ・・・」
「・・・・・いえ、明日・・組織を壊滅させるわ」
「えぇっ!じゃあ俺は如何すればいいの?」
「組織の宇宙船に乗り込むから、それで合流しましょ」
「判った」
「ピッ!(効果音)」
クリスは電話を切り、組織の目的を話し、明日への作戦を皆で考え始めた。
「皆、組織との対決は明日・・クリスマスよ」
「如何してクリスマスに?」
「組織は海王星へ向かっているの、其処へ向かっている途中、銀河に入るわ」
「なるほど!銀河なら他の惑星にダメージを与えずに、安心して戦えると言う事か」
「そう言う事・・しかし相手は要塞よ、其処から何体もの組織の機体が集団で来るわ・・・でも大丈夫、私の機体「ソードバイザー」に付いている主砲「バイザー砲」で一気に消すわ・・」
「クリス」
「何、スパイク」
「お前が機体の集団が消した時に、俺は組織の要塞に乗りこむ・・それでいいか」
「彼方もなの、私も要塞に居る相棒と合流する為に乗り込むのだけど」
「私も乗り込むわ・・兄さんの仇をとってやる・・」
「そう・・判ったわ・・そうなったら水那とハムスは外で要塞と機体の破壊をお願い、幾ら「バイザー砲」で消したとしても、どうせ又復活するわ」
「判った」
「ラジャー!」
「じゃあ、明日の為に機体のメンテナンスと武器の用意をして」
「OK!」
クリスが言葉を言い終えると、いっせいに準備をし始めた。
・・・・・・・・・・・・・・・次の日(クリスマス)・・・・・・・・・・・・・・・
次の日、全員がバー「ル・フェンシェル」の前に集まっていた。
「皆、準備はいい」
「皆良い様だ」
「よし、じゃあ行くわよ」
「ええ」
「雪」
Grenの父親がバーから出てきた。
「何?父さん」
「兄の仇をとりに行くのか・・・」
「そうよ・・止めるつもり・・」
「・・・持ってけ・・・」
父親がナイフを投げ渡した。
「別にいいよ・・私、トンファ・バトン持ってくから・・・」
「念のためだ・・・」
「父さん・・」
「Gren、もう行くわよ」
「判った」
「雪」
「何・・」
「絶対・・帰ってこいよ・・・」
「うん」
「皆、それぞれ自分の機体に乗って銀河へ向かうわよ!」
全員、各機体に乗り銀河へ向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・銀河・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「やっと銀河に辿り着いた・・・皆、組織の要塞が見えてきたら、直ぐに作戦実行よ!」「・・・ねぇ、皆・・・」
「何?Gren」
「もし、組織との戦いが終ったら、家のバーでクリスマスを祝いましょ」
「いいねぇ!Gren!・・僕、クランベリー・ソースのかかったターキーが食べたいなぁ」
「アタシは苺の沢山入ったショートケーキが食べたいィ!」
「俺は、早く決着をつけて、帰りてぇ・・・・」
「スパイク・・・決着って?」
「いや、何でも無い・・・・」
「そう・・・!」
その時、全員の前に要塞が現れた。
「皆、作戦を実行して!」
「行くぜ―っ!」
「派手に行くよぉぉぉお!」
水那とハムスが航空機銃を要塞にぶっ放した。
「ドキャン!ドキャン!ドキャン!ドキャン!(効果音)」
すると、要塞から蜂の集団の様に機体が出て来て、ミサイルを放ってきた。
「思った通りだ・・・けど、集団で来る機体の操縦士は雑魚ばかりなんだよ!!!!」
「よく言った!水那!アンタの言う通りだぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!」
二人はミサイルを航空機銃で撃ち爆発させ、機体の集団をその爆発に巻き込ました。しかし、これで組織の機体を全部消したのではない。
「やっぱ簡単には無くならないな・・・クリス!バイザー砲で機体の集団を消してくれ!消えて瞬間、俺が要塞にプラズマカノンを放って穴を開ける!そして、乗り込むぞ!」
「OK!」
クリスが主砲「バイザー砲」を集団目掛けて放ち、それが爆発して消えた瞬間に主砲「プラズマカノン」を要塞に放ち、穴を開けた。
「よしっ!クリス、Gren、入るぞ!」
「判ったわ!」
「ええ!」
「水那!ハムス!後は頼んだわよ!」
「任せとけ!」
「みな殺しぃ〜!!!!」
スパイク、クリス、Grenの三人は要塞の穴に入った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・要塞の中・・・・・・・・・・・・・・・・・
三人は要塞に入り込み、要塞の中の機体置き場まで向かい、機体を止めた。
「よし、上手く入り込めたわ・・・・私は、これから相棒の所へ向かうわ」
「そう、私はビシャスを捜すわ・・兄さん、仇は絶対とってやるからね・・」
「Gren、俺も着いて行こう、いいか?・・・」
「人数は少ない方より多い方が良いわ・・・良いわよ」
「じゃあ、行くぞ・・」
スパイクがビシャスを捜すと言うより、最初から奴の居る所が判るかの様に走り出した。
「あっ!スパイク!待ってよ・・・」
Grenが慌ててスパイクの後を追っかけた。
「ちょっと!勝手に行かないでよ!私に着いて行くんじゃなかったの!」
「俺は、早く奴との決着をつけたいんでね」
「奴って・・まさか!ビシャスの事!?」
「そうだ・・」
「如何言う事よ!」
「俺は・・三年前、この組織レッド・ドラゴンの一員だったのさ・・・・」
「ちょっと・・止まりなさいよ!」
スパイクが足を止めた。
「・・・・・何のつもりだ」
Grenがトンファを持って構えた。
「レッド・ドラゴンの一員は・・誰であろうと許さない!」
「・・・しかし、これは三年前の事だ・・・この組織とはもう縁を切った・・・・」
「問答無用!」
Grentがトンファを横振りした。
「パシッ!(効果音)」
スパイクはトンファを受け止めた。
「俺は・・・もう、この組織とは全く関係無い」
「・・・でも!」
「お前の目的はビシャスだろ・・・・」
「そうだけど・・・」
「俺の目的もビシャスだ・・・味方同士で争っている場合ではない」
「・・・・そうね・・・」
「行くぜ」
二人は又走り出した。
「ねぇ・・ビシャスが何処に居るかはもう知って居るのでしょ」
「まあな」
「じゃあ、私を導いて行って」
「ああ」
「ここの通路を真っ直ぐ行くと、分かれ道に入るけど・・右か左、どっちへ行けばいいの?」
「右だ」
「判ったわ」
二人は分かれ道を右に曲がった。
「・・・ねぇ、敵の気配がしない?」
「そうか?」
「このルートの向こうから・・気配を感じると言う事は、真っ直ぐ行った所で大きなルートに入るわ・・そこに敵が居そうなのよ・・・」
「じゃあ、掛けて見るか?」
「ええ・・何ウーロン?」
「ん〜・・・」
スパイクは走りながら、ポケットの中に手を突っ込んだ。
「・・・・・財布忘れた・・・(・o・;)」
「ふふ・・可笑しな人」
「・・・悪かったな・・・おっ!大きなルートが見えて来た・・・銃の用意をしないと」「用意をすると言う事は、居るに掛けたと言う事ね・・・お金持ってないけど・・」
「よし、入るぞ」
「OK」
二人は大きなルートに入った。
「!!!!(やっぱり当たった)」
「侵入者だ!!!!!」
組織の一員が叫び出した。
「はぁっ!」
「バシッ!(効果音)」
「んがっ!」
「バタッ!」
Grenがトンファでぶん殴った。
「だまってろよ!」
「お前、女か?」
「まあ!失礼ね!」
「おい、まだ沢山来るぜ」
スパイクの言った通りに一員の集団が掛かって来た。
「ゴキブリの殺し方を教えてあげるわ・・・・」
「バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!(効果音)」
Grenがゴキブリを叩く様にトンファを何発か思いっきり縦振り、集団を全員倒した。「俺の出る幕じゃ無かったな・・・」
「さぁ、次行きましょ」
「あ・・・ああ・・(^^;」
「何か、この要塞のルートって一本道が多いわね・・・・」
「・・・・」
「あっ!又分かれ道・・・」
「左だ」
「判ったわ」
二人は左へ曲がった。
「・・・・ん?何か扉があるよ・・・・」
「いよいよビシャスと決着をつけるときが来たな・・・」
「そうね・・・父さん・・・絶対帰ってくるからね・・・兄さん・・・仇をとってやるからね・・・・」
Grenが扉を開けに行こうとしたその時。
「Gren!危ない!」
「えっ?」
「バキュン!(効果音)」
「うっ・・・・ケガは無いか・・・」
「スッ・・・スパイク・・・・」
スパイクは後に居た組織の一員に気付き、銃で撃とうとしたが、向こうも銃で撃って来たのでスパイクは脇腹を撃たれ、向こうは脳天をぶち抜かれた。
「はぁ・・・はぁ・・・・Gren・・・・いっ・・・行け・・・」
「でも、スパイク・・・傷が・・・・」
「大丈夫だ・・・・早く行け・・・」
「判ったわ・・・」
Grenが扉を開けた。
「やっと見つけたわ・・・・ビシャス!」
「・・・ん・・・誰だお前は・・」
「彼方・・・グレンを知っているわよね」
「ああ・・あの両者具有か・・・」
「私は・・・その妹よ!」
「ほう・・・奴に妹が居たとは・・・しかし、馬鹿な兄を持ったものよ・・・」
「馬鹿だってェ!」
「ああ、信じる物など無いと教えたのに・・騙されて刑務所行きだもんな・・」
「彼方・・許さない・・絶対許さない!」
「俺を殺すのか?」
「殺す?・・・馬鹿言わないで・・・・償ってもらうのよ!」
Grenは怒りの余りに走り出し、トンファを連続でビシャスに振った。
「えいっ!やぁっ!てやっ!」
「!・・!・・!・・甘いな・・」
「うるさぁいっ!・・このっ!このっ!」
「!・・!・・隙ありっ!」
「ドゲシッ! (効果音)」
「うっ!」
ビシャスがGrenの攻撃を余裕で交わして、隙を見た瞬間に蹴り飛ばした。
「負けてたまるかぁぁぁぁあ!」
Grenは言葉と同じ位の勢いで起き上がり、ビシャスに立ち向かい、又攻撃を仕掛けた。「えいっ!」
「バンッ!(効果音)」
「うがっ!・・」
ビシャスに一発の攻撃が当たった。
「このっ!」
「バンッ!(効果音)」
「うがっ!・・」
「とりゃぁっ!」
「!・・・」
「スパンッ!」
ビシャスが日本刀を出し、トンファを切った。
「そんな!?」
「兄妹揃ってあの世へいきな!」
「シャキン!(効果音)」
「きゃっ!」
Grenは腕を切られた。
「うぅっ・・」
「死ねっ!」
「チャキン!(効果音)」
Grenが片手でナイフを取り出し、受け止めた。
「ほぉぅ・・・諦めの遅い度胸は認めよう・・・」
「くっ・・ぅぅぅぅっ・・・・」
「しかし、結果的には力だ!」
「シャキン!(効果音)」
「うわっ!」
Grenは腹を斬られた。
「兄さん・・・・ゴメンナサイ・・・・」
「バタッ!(効果音)」
「ふん・・愚かな奴め・・・」
「はぁ・・はぁ・・・ビシャス!・・・相変わらず・・・容赦無く斬る所が・・・はぁ・・・全然・・・変わってないな・・・」
「スパイク・・・俺は、お前に教えたはずだ・・・天国を追放された天使は・・・悪魔になるしかないと・・・・そして、俺は・・・その悪魔だ・・・」
「こりない奴だな・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「お前も・・・俺と同じ堕天使だ・・・」
「確か・・・俺も・・・はぁ・・・はぁ・・・お前に教えた事が一つある・・・・冗談は・・程々にとな!!!!!」
スパイクは素早く銃を出し、ビシャスに撃った。
「!・・・攻撃の仕方は昔と変わらないな・・・・てゃっ!」
銃弾を避け、そのまま攻めに入った。
「!・・・このっ!」
スパイクも負けずに反撃した。
「ドンッ!(効果音)」
「ぐはっ!」
「やぁっ!」
「ズキッ!(効果音)」
「うっ!」
「死ねっ!」
「シャキン!(効果音)」
「!・・・」
スパイクがニ発目を入れようとした所で傷が痛み、その隙を見たビシャスが日本刀で斬ろうとしたが、スパイクはギリギリで避けた。
「ちっ!・・」
「避けた時に気付いたのだが・・・お前の日本刀は・・・うっ!・・・はぁ・・・はぁ・・血の匂いが・・・するな・・・・人を斬った時についた・・・・血の・・・匂いがな・・・」
「いや、人ではない・・・・お前のような・・・堕天使の血だ!!!!!!」
ビシャスが再び攻めに入った。
「・・・・冗談は程々にしろって言っただろうがァァァァァア!!!!!」
スパイクは傷の痛みが全く感じない程叫びながら、銃をぶっ放した。
「バキュン!バキュン!バキュン!(効果音)」
「カンッ!カンッ!ブチャ!(効果音)」
「うぐっ!」
ビシャスは日本刀で銃弾を二発受け止めたが、三発目が脇腹に命中してしまった。
「このぉぉぉぉぉぉっ!」
「バキュン!バキュン!(効果音)」
「カンッ!カンッ!(効果音)」
「グァッ!」
「シャキン!(効果音)」
「うわ――っ!」
ビシャスは痛む脇腹にムチを打ち、銃弾を二発、日本刀で受け止め、スパイクに近づいた所で、両足を斬った。
「ちくしょう・・・」
スパイクは腰を落としたままで、身動きが出来ない。
「・・・へっ・・これで終りだァァアッ!」
「今までで・・最低なクリスマスだぜ・・・・神様・・・」
ビシャスがスパイクを斬ろうとしたその時。
「ビシャス・・・」
「んっ!?・・・」
「バ―――ン!(効果音)」
ビシャスの横からイキナリ、光の塊が飛んで来た。
「何故だぁ!・・・・」
ビシャスは吹っ飛ばされ息絶えた。
「・んっ!?・・Gren!・・・お前が・・・やったのか?」
「ええ・・」
「でも、お前・・斬られたんじゃ・・・・」
「確かに、斬られたわ・・・でも、奴は急所を外したのよ・・・私は気を失ってたの・・・・」
「じゃあ、さっきのは・・・」
「スパイクが殺されそうになった所で、偶然目が覚め、勝手に手が動きだし、ビシャスに手の平を向け、光の塊を放ったのよ・・・」
「如何して・・・そんな事が・・・あっ!」
「如何したの?スパイク」
「お前の後に・・・グレンが・・・・」
「えっ!?・・・」
Grenが後を向いた。
「にっ・・・兄さん!」
すると、後にグレンが立っていた。
「メリー・クリスマス・・・雪・・・・」
「兄さん!・・・如何して、ここに?」
「雪に会いに来たのさ・・・・」
「兄さん、私・・とったよ!・・仇をとったよ!」
「仇・・・出来れば・・・とってほしくなかったな・・・・」
「そんな!何で!奴は兄さんを騙したのよ!」
「そうでも・・・僕は・・彼を信じたかった・・・死んでも信じたかったのさ・・・だから、僕は彼を全然憎んでない・・・仇なんか・・とらなくたって良かったんだよ・・」
「そう・・・でも、兄さん・・私、凄い力が使えたの・・・手から光の塊を放ったのよ」「あれか・・・あれは、雪が仇をとりたいと言う強い思いが、自分のミトコンドリアを覚醒させ、そして、それが光の塊となって放たれたのだよ」
「そうなんだ・・・」
「あっ・・もう行かなくちゃ・・・」
「えっ!そんな!行かないでよ!一緒にクリスマスを祝おうよ!」
「駄目だよ・・・神様に・・・怒られちゃう・・・」
「いやよ!行かないでよ!」
「・・雪・・・僕は何時もそばに居る・・・見えなくても・・そばに居るよ・・・」
「兄さん・・・」
「・・・スパイク・・・」
「ん・・」
「雪を守ってくれて・・・ありがとう・・・」
「ああ」
「雪・・・さようなら・・・父さんに、宜しく言っといてくれ」
「ええ・・・」
グレンは光と共に消えていった。
「・・さようなら・・兄さん・・それと・・メリー・クリスマス・・・」
「Gren・・・いや、雪・・・この部屋を出るぞ・・・」
「そうね・・・クリスとその相棒を捜さないと・・・」
「でも、俺はこんな状態だ・・・・」
「足と脇腹をやられてるわね・・・・私も腹をやられてるわ・・・・」
「こう言う時は・・・」
「私が・・ミトコンドリアを又覚醒させればイイのね」
「そう言う事だ・・・」
「判ったわ・・・」
Grenはスパイクに抱き付き、ミトコンドリアを覚醒させた。
「ハァァァァァァァァァァ・・・・」
すると、二人が緑色に光出した。
「・・・体の傷口が・・・ふさがって来るわね・・・」
「ああ・・・・」
「・・・・・如何?・・・傷口はふさがった?・・・私はもうふさがっているけど・・」
「もう少しでふさがる・・・・」
「そう・・・・・」
「よし、もう良いぞ・・・」
「判ったわ」
Grenが覚醒を解いた。
「では、捜しに行くか」
「OK」
二人は部屋を出た。
「あ!クリス!」
部屋を出た直ぐにクリスと会った。
「彼方達!・・・・私達は、この要塞の中の上の階に爆弾を仕掛けたわ・・・」
「えぇ!・・んで私達って・・相棒は何処に?・・・」
「あぁ、ホーセス?・・ホーセス!出てきて!」
「あいよぅ!」
クリスが呼んだら、少年が天井から降りてきた。
「初めまして、ホーセスです」
「はっ・・初めまして」
「あっ・・ああ・・」
「ねぇ・・何で天井から現れるの?」
「前TBに爆破のコツを教えてもらったんだよ・・要塞を宇宙のモクズにしたかったら天井にも爆弾付けろって・・・」
「それで天井から現れたの」
「そう言う事、でも、あのオッサン結構頭イイね、爆破に関しては」
「・・・と言う事で、皆も爆弾付けるの手伝って」
「判った」
四人は爆弾設置作業を始めた。
「付け終わったら直ぐに、ここを出ましょ」
その頃、ハムスと水那は、要塞と機体との戦いに勢を入れていた。
「全然減らないわ・・・水那、何体消した?」
「機体か〜百は越えてるぜ・・・後、要塞には二人合わせて〜・・・十発はミサイルをぶっ放してるぜ・・」
「そう・・・でもさ〜何にでも限界は有るじゃない」
「そう言えばそうだ・・・機体の大きさを考えて・・要塞の中に入るのは・・二百体が限界だな・・・」
「って事は・・後、百体かぁ・・・こうなったら気合入れて消しましょうよ」
「そうだな・・・ハムス、お前の機体に強力な強力破壊技はついてないか?」
「ん〜・・・ついてるわ・・スパイクの放った「ルビーレーザー」って奴が」
「そうか、僕は・・・「アイス・トルネード」がついてる・・・でも、使えるのは一回だ・・・」
「二人の強力破壊技から計算して見ると・・・・・・消せれるのは百体ギリギリね」
「って事で・・・使ってみるかぁぁぁぁあ!!!!!」
「おっしゃ―――――っ!!!!!!」
二人は強力破壊技を全機体に放った。
「いっけぇぇぇぇぇぇえ!!!!!!!」
「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!」
「ドッカ―――ン!!!!(効果音)」
二人は組織の機体を全部消した。
「よーし、小さい物は全部消した」
「五月蝿い蝿の大群だったわ・・・」
「後は、でっけぇ物だけだ・・・」
「そうね・・・」
二人は標的を要塞に変えた。
その頃、クリス達は、爆弾設置を順調に進めていた。
「私は、ここに設置するわ・・・スパイクはあっちを・・・Grenは向こうを・・・ホーセスはそこと天井を」
「OK!」
それから、一時間後
「爆弾設置は完了ね・・・」
「ああ・・・」
「皆、機体に乗って直ぐにここを出ましょ」
四人は機体置き場まで向かい、それぞれ自分の機体に乗って要塞を出た。
・・・・・・・・・・・・・要塞を出て銀河・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「水那!ハムス!、攻撃はもう良いわ・・・」
「おぉ!出てきたか・・」
「大変だったのよぉ・・・」
「そう、ご苦労様・・・皆、今から銀河を離れて!」
「何で?クリス」
「爆弾を仕掛けたわ」
「何ぃ!」
「だから、皆銀河を離れて!」
「判った!」
クリスが言葉を言い終えると、猛スピードで銀河を離れた。
「よし、皆離れたわね・・ホーセス、爆発ボタンを押して!」
「了解!・・・・ポチッとな」
「ドッカ―――――――――――――――――ン!!!!!!!!!!!!!!!」
ホーセスがボタンを押すと、銀河で大きな爆発が起きた。
「・・・・終ったな・・・・」
「・・・・クリス・・・報酬、今日取りに行く?」
「いえ、明日よ・・」
「ふ〜ん」
「皆、無事よね・・・」
「ああ・・」
「・・・・・」
「くっくっくっ・・・」
「ふふ・・・ふふふふふっ・・」
「けっけっけっけっけっ・・」
「くすくす・・」
「プッ・・」
「?・・・ねぇ・・皆、何が可笑しいの?ねぇってば、クリスぅ?」
ホーセスが不思議そうにクリスに聞くと、
「メリー!クリスマス!!!!!!!!!!!!」
ホーセスを除いて、全員がいっせいに叫んだ。
「え?何?如何言う事?」
「皆!早くシシリーに向かって!家のバーでクリスマスを祝いましょ!!!!!!」
「え!?それって俺もイイの?」
「いいよ!いいよ!」
「やったぁ!俺、クリスマス祝えないかと思ったぁぁあ!」
「では、家のバー目指してLet’sGO!!!!!」
全員は喜びを隠し切れないまま、シシリーに向かって行った。
作/ホーセス
スペシャルサンクス
Grenさん
水那さん
ハムスさん
参考
スクウェア
角川書店