2004/09/19 Text=Imaha486

ドリームキャストBIOSの吸出し



・今回の記事に関連するサイト
Chankast ドリームキャストエミュレータ

AndrewK / Napalm (ドリームキャストと通信・ファイルのアップロード・ダウンロードを行うツールを公開)


概要

非常に高い完成度を誇るドリームキャストエミュレータ Chankast 。
これを実行するためにはDCブロードバンドアダプタ(以後BBA)で実機からBIOSイメージを吸い出す必要があります。

詳しい方法は三才ブックス ゲームラボのバックナンバーで扱ってますんで、
古本屋や秋葉の書店で500円くらいで買えるんじゃないかなぁと(ぉ

とりあえずここでは必要最小限のことを説明させていただきます。

現在のChankastのBIOS対応について

ファーストリリース版であるChankast ver0.01では、北欧版ドリームキャストもしくは、
後期9800円白箱ロットに採用されているBIOSのバージョンの、
SEGA SEGAKATANA KABUTO Ver.1.01d Copyright(c) SEGA ENTERPRISES, LTD., 1998,1999
である必要がありましたが、現在(Ver0.25)ではそれ以外のバージョンもサポートしています。

つまり、ヤフオク辺りでDCブロードバンドアダプタをどうにか手に入れて、
後は適当にジャンクのDC本体(セルフブートCD対応のもの)を3000円くらいで買ってくれば、
すぐにでもエミュレータを動作させる環境を構築することができます。

「オフィシャルサイトから〜うにゃうにゃ〜でBIOSイメージをダウンロードできるからBBAは要らない」
という不届き者もいますが、根本的に、BBAが無ければゲームのISOイメージが作れんでしょう。
(それともシリアルケーブルで27時間かけて吸い出すんですかねぇ?)


ドリームキャストのBIOSを吸い出す手順

1.AndrewK / Napalmで dcload-ip のCDイメージを落としてバイナリエディタで
 IPアドレスなどを環境に合わせて書き替え、ライティングソフトで焼く。

2.BBAのついたDC実機に挿入して起動を確かめる。

3.PCとUTPクロスケーブルで接続し、PINGなどで通信を確かめる。

4.AndrewK / Napalmで通信ツール dc-tool-ip を落として展開。

5.そして、コマンドプロンプト(DOS窓)で以下のコマンドを実行します。

>dc-tool -d BIOS1.BIN -a 0x00000000 -s 0x00100000 -t 192.168.0.100
>dc-tool -d BIOS2.BIN -a 0x00100000 -s 0x00100000 -t 192.168.0.100
>COPY /B BIOS1.BIN+BIOS2.BIN DC_BIOS.BIN


これはウチが「通信が不安定な環境」なので、分割吸出し&結合でBIOSを生成しています。
大抵の環境であれば、

>dc-tool -d DC_BIOS.BIN -a 0x00000000 -s 0x00200000 -t 192.168.0.100

これで一発でいけるんじゃないでしょうか?
もしうまく起動できなくても、何度も繰り返したりしているうちに成功したりします。
根気よく頑張ってください。

さらにフラッシュロムを吸い出す

これだけではユーザ情報など格納したフラッシュロムが足りませんので、合わせて吸い出します。

>dc-tool -d DC_FLASH.BIN -a 0x00200000 -s 0x00020000 -t 192.168.0.100

以上の手順で作られた DC_BIOS.BIN と DC_FLASH.BIN をChankastと同じフォルダに置いて実行し、
うずまきロゴを通過してメニュー画面に進めば吸出しは成功です。
もしうずまきロゴの画像が崩れていたり、そのままフリーズしてしまった場合は、
吸出しに失敗していますので再度やり直してください。