・RIFF(Resource Interchange File Format)
ウインドウズのメディアファイルの頭についている文字列(ヘッダ)またはその規格名で、
WAVEファイル、AVIファイルなどをバイナリエディタで開けば確認できます。
なお、MessageBoxのメッセージ参照用のアドレスを入力すれば、ダンプリストから
メッセージを確認することもできます。
オフセット 00000008h からWAVE fmtという文字列があればWAVEフォーマット。
AVI LISTという文字列があればAVIフォーマット…というように区別できます。

・アドレス移動
DBxSTANDの場合、メニューで編集(E)→アドレス移動(A)と選択し、
移動先アドレスの欄に目的アドレスの数値を入力すればOKです。

・アルゴリズム(ALGORITHM)
よくプログラム本とかで「この処理に使われているアルゴリズムは〜」といった具合に使われる、
プログラムの処理の形式のこと。
もしデータを圧縮するプログラムがあるとすれば、その圧縮に使われる計算や手法が
アルゴリズムです(間違ってたらごめんなさい…)。

・STDOUT(STringDataOUTput tool)
Cをやってる方は「はぁ? 標準出力ちゃうんか?」と思われるかもしれませんが、
Stringdata(文字列データ)を略したら同じSTDになったので洒落で付けました。
余談ですが、私の先輩が同様の機能と文字列の挿入・変更とサーチ機能を付加した、
STDINというソフトを作ってくれたのですが、今だ未公開。
これ、どーすれば良いんかなぁ…(汗

・オフセット(OFFSET)
英和辞書には差引き勘定などと書いてたりしますが、改造の場合では、
バイナリエディタの一番左側に書いてある 00000000、00000010…のような数列のこと。
番地と言われる場合もあるので分かると思いますが、「データの住所」みたいなものです。
仮に「オフセット 00005746以降」なら、00005740が見つかるまで画面をスクロールさせ、
そこから6つ後のデータが該当となります(普通は、上に+1 +2 +3...と書いてある)。
あと、00005746hのように最後に「h」がくっついた記述の場合もありますが、
意味は同じと考えて良いです(h = hex..つまり16進法って意味です)。

・オプション(OPTION)
グラディウスで後ろに付いてきている…ではなく、解説中の意味では、
コマンド入力時に、実行ファイルと対象ファイル以外に入力した文字のこと。
例えば、「AAA.EXE -a BBB.EXE /b」の場合、このうち -a と /b がオプションってわけです。

・GetDriveTypeA(WindowsAPI ドライブ取得命令)
直前にpush命令でスタックに退避させた数値のアドレスにある「文字列 (A:\など)」を
ルートディレクトリとし、そのルートディレクトリの存在するドライブの種類を返す命令。
実行後、eaxレジスタにはドライブの種類の判別数値が入るので、これを元にドライブの
種類を判定する。
・サブルーチン(SUB ROUTINE)
プログラムの主となる処理をメインルーチンと言うのに対し、メインルーチンで頻出する
処理などを外部にまとめておいた部分をサブルーチンと言います。
C言語を知ってる方はメインルーチンがmain()で、サブルーチンが自作関数〜…といえば、
分かりやすいかもしれませんね。

・CD−DA(ConpactDisk Digital-Audio)
PCではこういう名称で呼ぶことが多いですけど、実は「単なる音楽CD」のこと。
ゲームの場合「トラック1がデータで以下が音楽〜」みたいなミックスしたものが多いです。
ゲームメーカーさんがマニュアルにこの名称で表記し、ユーザーサポートに
「CD−DAって何ですか?」という質問も来るとか来ないとか…(苦笑

・デバッガ(DEBUGGER)
バグ取りする人のこと〜…という意味でも使いますが、本文中では、
バグ取りするために使用するソフトウェアのことを表します。
VisualC++やVisual Studioを持ってる人にはおなじみの MSDEV にもその機能がありますし、
たにしげ師匠の DBxSTAND もデバッガ機能があります。
プログラムを目的の位置でストップさせる「ブレーク」は、肉眼で確認できないような、
高速な計算処理の動きを確かめるのに必須です。

・nop(No Operation)
Intel86系の命令で、バイナリデータは 90 。
プログラム改造の場合、不要な処理や分岐処理を無効化する際に用いることが多い。
ただし、あくまで無効化するだけで実際には処理時間を要するので注意。
連ねて使うこともでき、プログラム改造コードなどを見たときに 9090909090...
という部分があれば、それと考えてよいです。

・不正競争防止法(ふせいきょうそうぼうしほう)
「営業上用いられている技術的制御手段(中略)の記録を当該技術的制限種単
 の効果を妨げることにより可能とする(中略)プログラムを記録した記録媒体
 若しくは記録した機器を譲渡し、引渡し、譲渡若しくは輸入し、又は当該機能
 のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為」
を禁ず。
…長い(なんで日本国憲法ってこういう書き方するかな…
簡単に言えば「プロテクトを外しちゃう装置&プログラムの配布は禁止ですよ」ということ。
これで、違法コピーに悩まされてたメーカーさんにとって万々歳。
さらに違法コピー業界は壊滅、メーカーや正規ユーザーが安心して……
とならなかったのは言うまでもない。
業者は潜るわ、法外な値段で売りつけるわで、結局、違法コピー業者の方が儲かったのでは?
痛い目見たのは正規ユーザーだけのような気がする…。
まぁ、細かいところでは微妙に効果はあったかもしれないけど、もう少し練ってから
執行したほうが良かったんじゃないかなぁ…
・バイナリエディタ(BINARY EDITOR)
バイナリとは本来「2進数」という意味ですが、ここでいうバイナリエディタとは
16進数のデータ列を編集する際に用いるソフトウェアを表します。
(とは言え、保存されているデータは0と1で構成されてるので間違いでは無い)
PCにはテキストファイル、画像ファイル、MP3やらと、たくさんのファイルがありますが、
元を見れば単なる16進数の数値がたくさん集まっただけに過ぎません。
で、バイナリエディタを使えば、ワープロソフトで文書を書き替える感覚で、
ファイルを好きなように作り変えることが可能です(エディタによっては1から作れます)。
ただし、文書の場合は無茶なことを書いても「単に、変な字が書いてあるだけ」ですが、
プログラムを書きかえる場合は1つ間違えただけで「壊れる」場合があります。
作業は慎重に…

・フラグ(FLAG)
語源はもちろん旗(ハタ)です。
旗を下ろした状態がフラグOFF、旗を上げた状態がフラグON…と、2値で状態を表します。
ディスクチェックのフラグをいじればディスクが無いのに起動したりしますし、
デバッグモードのフラグをいじれば、ユーザーがデバッガ気分を味わえます(無意味?)
よくサイバーな世界観溢れる漫画とかで「この世界はフラグのON、OFFだけだ」とか
言いますけど、あながち間違っては無いっすね。

・プロセスエディタ(PROCESS EDITOR)
バイナリエディタと相対的な立場であるのがこのプロセスエディタです。
このプロセスとは「メモリプロセス」のこと…つまりメモリ空間を書き替えます。
ということはシューティングやアクション系ゲームのように、セーブデータをファイル保存
しないような作品でも、プレイ中に直接メモリを書き替えてやることにより、
データを改造することができるようになります。
というわけで、プロセスエディタの強みは「リアルタイムに使える」ということです。
ただし、「ファイルを書き替えない=ファイルが壊れない=安全」というわけでもなく、
パラメータ変更に失敗して、セーブデータが吹っ飛ぶ場合もあります。
やっぱり作業は慎重に…

・ボリュームラベル(VOLUME LABEL)
ウインドウズの一番左上にある「マイコンピュータ」をダブルクリックして、
表示されたドライブ(フロッピーとかハードディスクとかCDとか…)にカーソルを合わせて
右クリックして、「プロパティ」を開いてください。
開いたプロパティの一番上に、真っ先に表示されているのがボリュームラベルです。
まぁ、簡単に言えばそのドライブの名前っすね。
ちなみにMS−DOS上で知りたければ、
DIR /P
を実行して、一番上の行を見てくださいな。

・メインルーチン(MAIN ROUTINE)
プログラムの主となる処理のこと。
DOSのCプログラムでは main() の中身を表すのですが、Windowsの場合は、
素直にWinMain()から組むなら別として、思いっきりカプセル化してる場合、
どこがメインルーチンか実感が湧かないです。

・メッセージボックス表示に関する処理
講座内では、どのように動作しているかは触れてませんが、
1つ目のpush … オーナーウィンドウの指定(HWND)
2つ目のpush … タイトル(LPCTSTR)
3つ目のpush … メッセージ内容(LPCTSTR)
4つ目のpush … メッセージボックスのスタイル(UINT)

という形式になっています。
そのうち4つ目のpushでは「[OK]のボタンだけがくっついたメッセージボックス」とか、
「[YES]や[NO]などの選択を行うメッセージボックス」のような形状を指定しています。

・Little Endian(リトルエンディアン)
通常「320」という数値があれば、人はこれを「さんびゃくにじゅう」と読みます。
左から右に向かってゆくにつれて数値がどんどん小さくなるのがビックエンディアンです。
もしもこれをリトルエンディアンで記述すると「023」。
まあ、深く説明しないでもわかったと思いますが、左右が逆転する〜ってわけです。
「改造講座第12回」で例に挙げられた E2 FD 28 00 の場合、これをもし素直に
ビックエンディアンで読んでしまった場合… E2FD2800 …つまり10進数3808241664です。
これはリトルエンディアンで読むべきですので逆に並べて 0028FDE2 …10進数2686434が正解です。

・ROOT(ルート)
本来の意味は根っこですが、そのまんまです。
ルートディレクトリと指定されれば、もちろんディレクトリの根っこ。
Cドライブのルートは C:\ 、Dドライブのルートは D:\。
最下層のことを表します。