社説 ロリータコンプレックス



ロリータとは

ロリータは小説<ロリータ>の主人公の名前で、その主人公に恋する男の物語であり、映画化もされている。筆者は小説も映画も見ていないが、成人向け(18禁)ではないようである。インターネットで検索しても、残念ながらアダルトサイトばかりが表示されるので、本屋か図書館でご確認願いたい。

あなたの考えるロリータは幾つの少女だろうか。

ティーンエイジャーとは幾つからいくつまでを云うのだろうか。

恐らく、殆どの読者が間違っているのではないだろうか。

ロリータは16歳である。従って、ロリータコンプレックスはその前後、15、16、17歳の、藤圭子が暗かったと唄った年齢のが対象となる。

ティーンエイジャーは、ティーンの付く数字、即ち13〜19歳までを言う。これらはローティーンやハイティーンなどに分けられるが、ロリータはミドルティーンであることが分かる。

ローティーンはロリータとは呼ばない。

<不思議の国のアリス>や<鏡の国のアリス>を知らない人はいないだろう。これらは作者がローティーンの少女に話して聞かせた物語で、その少女自身を主人公に、少女との会話により物語を紡いだもので、今で言うところのRPGリプレイなのである。

例えば、冒頭部分の、穴に落ちる→スカートが膨らむ→落下傘のようになるというのは少女との会話から、幾分のフェチズムを含んで、構成されたのである。

従って、この年齢はアリスと分類される。実際はローティーン未満も含むようであるが、更に年齢が下ると、ハイジとなる。

つまり、ハイジ<アリス<ロリータ(<ハイティーン)である。

なお、アリスやロリータには淫靡な響きを禁じえないが、これらを現代日本語に訳すと、アリス=マゴギャル(=中学生)、ロリータ=コギャル(=高校生)となる。



なぜロリータに惹かれるのか

子供の頃、同年代か年上を好きになるのは普通である。例えば、エディプスコンプレックスは子供特有の現象で、最も身近である母親を好きになるものだ。

ある程度の年齢になると、年上の度合いが減り、年下への興味が出てくる。恐らく、子孫を残すのに最も適した年代を対象とするよう、本能が働くからだと思われる。つまり、人間の寿命が30年程度であった昔には、15歳で出産すると都合がいい。そうでないと、子供が育つ前に寿命が尽きてしまうのだ。

親知らずは、その歯が生える頃には親がないことから名が付いている。昔は15歳で元服、即ち成人であった。今でも15歳が結婚適齢期の国もある。

本能に従うのを禁じるのが理性や法律なのかもしれないが、それを消し去ることは不可能であろう。つまり、高校生に惹かれないという人は、本能に異常があるか、嘘つきである。

本能以外にも惹かれる理由がある。

その年齢を生きた記憶によるものである。自分が16歳のときに、同級生を好きになったとしたら、相手も16歳である。その記憶は残る。30歳になっても、16歳の頃好きだった記憶が、当時の心を呼び覚ますのは当然だろう。

それに、女性は16歳で婚姻が可能である。つまり独身男性にとって結婚対象であり、個人の得意コースは抜きにして、ルール(法律)上、ストライクゾーン低めギリギリなのだ。ストライクゾーンのボールは、バットを振らなければ見逃しになってしまう。

なお、前にも書いたように、本能は抑えきれるものではないが、理性を持って、法律には違反しないようにしていただきたい。



年の差は関係ないか

80歳の男性が60歳の女性を好きになったとしよう。「元気だね」とか「まだまだお若い」などと言われるだろう。誰も「そんな年下を好きになるなんて異常だ」とは言わない。

36歳の男性が、16歳の女の子を好きになっても、年の差は20歳で同じなのだが、「歳が違いすぎる」とか「犯罪だ」などと言われる。

歳の差が同じでも、言われることが違うのだから、歳の差が多いか少ないか自体に意味がないことが分かる。ならば、当該年齢から正常な範囲を、あたかも身長に対する標準体重のように計算し、法律で規制できるだろうか。

誰もそれを求めないだろう。なおさら意味がないからである。蛇足ながら、標準体重自体にも意味がなく、DNAを分析し標準的な体重を求めなければならない。これは、標準身長がないことで分かる。DNAを分析しない限り、その人が、身長が足らないのか、体重が多すぎるのかは判断できないのである。

愛する相手の年齢は関係ない。お互いに愛があればいいということだ。なお、法律では愛がないものを規制している。また、片思いは片方にとっては愛だが、相手にとっては迷惑である。

その思い込みが激しくなったのが、いわゆるストーカーであろう。片思いは相手の気持ちが分からないのだが、ストーカーの多くは相手も自分を愛していて、自分の行為を迷惑ではなく、喜んでいると思っているらしい。照れ隠しや遠慮から自分を避けているという身勝手な思い違いなのである。捕まえても無駄で、その間に思いがなおさら募り行為がエスカレートするだろう。精神科医による長期カウンセリングが、最も有効な手段だと考えている。

少女を誘拐し、9年も監禁していた男がいたが、性的な面はどうだったのかニュースでは伝わってこない。ある年齢に達した時点で性的な関係があった方が自然であり、ない方が異常に思える。つまり、佐藤被告が性的行為に及ばなかったとすれば、精神異常として責任能力がなかったとしていいくらい、異常なのだ。

法的な面をフォローしておくと、女性は16歳、男性は18歳で、両性が同意している場合に婚姻が可能であるが、未成年(20歳未満)の場合、親権者の同意が必要である。本人同士に結婚の意志があれば、相手の父親がどんなに反対しても、母親が了承すれば、法的には何の問題もなく婚姻が成立する。民法上片方でいいが、社会通念上は難しいだろう。法律より一般が厳しいという数少ない事例である。また、婚姻した場合成人とみなされる。成人が可能な行為ができないと、不都合が生じる部分があるからであろう。

再婚については、男性は離婚成立直後から可能であるが、女性は6ヶ月間はできない。これは妊娠の確認期間であるが、現代では意味がない。女性も制限をなくし、DNA鑑定により確認するようにすればいいのである。まあ、元の旦那でも、新しい旦那でもないDNAが検出された場合は難しい問題になるだろうが。




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