東京の電力供給



暑い夏

東京など大都市圏では「ヒートアイランド現象」により、自然の暑さより加熱する。

田舎に行けば、田んぼには常時水が湛えられ、草木による「蒸散」で気温が低く抑えられる。木々が少なく、コンクリートやアスファルトに覆われ、冷房や自動車などの排気により、都会は異常に高温となるのである。

日本は段々平均気温が上がっている。筆者の子供の頃から比べても、冬の雪が減り、夏は暑くなった。江戸時代はずっと涼しかったそうである。

暑くなると、冷たい物や冷房が欲しくなる。20年前に社会人となった頃は、冷房のないアパートに住んでいて、我慢できなくなると、水風呂に入ったものである。クーラーを買ったのは4年ほど我慢してからであった。今は冷暖房完備が普通になり、そういうこともなくなっただろう。

冷蔵庫(冷凍庫)もエアコン(クーラー)も、電気がなければただの箱である。これを見ているパソコンも同じである。

電気、水道、ガス、電話、NHK。6月に引越しをして、口座引き落としの手続きをとったものである。どれも必須なもので、どれかがないと人並みの生活ができなくなる。NHKは「ちゅらさん」を見なければならないのではずせない。

どれが最重要かといえば、やはり電気である。0.01秒の停電もしてほしくない。0.01秒とは、50Hzの交流において、波のひとつの山が消えてしまう停電である。その程度なら問題は起きない場合が殆どだが、コンピュータが誤作動しないとも限らない。

電気がなければ、冷房も冷蔵庫も使えないし、冬の暖房もできない。水道もポンプが止まれば使えないし、道路は信号が消えて事故や渋滞となる。

冷房が普通となった今も、電気のありがたさを忘れてはならない。



東京の電力

東京の電力は東京電力により供給されている。

その内訳は、水力7%、石油10%、LNG34%(LPG含む)、石炭4%、原子力44%、その他である(1999年のデータ)。CO2(二酸化炭素)排出を抑えようとすると、石油、ガス、石炭を減らさなければならないが、水力を増やすことは困難である。結局、太陽光や風力が実用化されない以上、原子力に頼らざるをえないのである。

原子炉がある地方自治体にはそれなりの収入がある。燃料税もそのひとつだが、わずか7%である。ガソリンに比べれば安すぎるだろう。現在これを10%とするよう要請中である。

もっと多くのお金を出させてもいい。例えば、都民が1000万人として、月に1000円集めると、毎月100億円、年間で1200億円となる。

それくらいは、原子力を使用していることを自覚してもらうためにも徴収すべきである。

いやなら東京などに住まず、田舎に引っ越せば払わなくていいのだ。問題はない。仕事があるからなどというのは理由にならない。会社を田舎に移せばいい。国会や省庁もまた同じである。

原子力発電は東京だけではないと言われるだろうが、自分の使わない電力を供給してもらっているのだから仕方がない。東京に原発を作れば済む問題なのだ。以前も言ったが、海ほたるかお台場あたりに作ればいい。

その原子力にしても、プルサーマル先進国といわれたフランスやドイツは脱原子力発電宣言をした。プルトニウムは余っている。

日本は先進国の仲間入りはしたくないのだろうか。

例の京都議定書のCO2削減も、ドイツは既に大幅にクリアしている。日本はもう少しである。アメリカは可能性が低いから認められないのだ。どちらが地球環境を考えているか自明の理である。

アメリカがやっているからでは、もはや国際社会には認められないのである。

日本の原子力技術はアメリカのものである。柏崎・刈羽原発にもアメリカ人が常駐していた。彼らは当然アメリカの論理なのである。

CO2も削減できないような国の言うなりではいけない。




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