銃の無差別乱射や爆破は多くあった。
日本でも、猛毒のサリンを撒くというテロがあったのは記憶に新しい。
米国マンハッタン島、現地時間9月11日9時前のことである。
1機の航空機が世界貿易センタービルに激突した。その15分後、ツインタワーの残った一方にも更に航空機が激突、1時間ほど後には、どちらも崩れ落ちてしまった。
ペンタゴン、米国国防総省にも航空機が突っ込み、ピッツバーグでも航空機が墜落したのである。
こう見ると、墜落した航空機は作戦失敗に思えるだろうが、それは間違いである。
もし、他の件がなく、その1機だけがハイジャックされ、犯人によって墜落させたれたとしても、それだけでも大きなテロ事件なのである。
インタビューに、「カミカゼのようだった」とか「パールハーバー以来の攻撃」などと言っている市民がいた。あまり名誉な喩えとはいえないだろう。
ともかく、誰もが信じがたいと思うほどの攻撃、すでに戦争なのである。
こんな大惨事は信じがたい、考えられない、と多くの人が言う。諸外国の宰相もそのようにコメントしている。
「見たことがない」と言わないところがミソなのだ。
そう見たことはあるのだ。
最初にツインビルが黒煙を揚げている映像は、よく見かける映像である。
ゴジラは東京都庁が大好きなようで、毎回攻撃している。都庁の向こう側から、こちらの敵へ、都庁を貫いて放射能を浴びせている。
タワーリングインフェルノでは、最上階の水タンクにより消火できたのだが、あれほどすぐにビルが崩れるとは思わなかったのだろう。
アメリカ版ゴジラも、キングコングもあのあたりを暴れ回っただろう。
飛行機というと、ダイハード2なども思い浮かべてしまう。戦争ものやスペクタクルものなら、飛行機が岩壁に衝突するのもよく見かける光景だ。
ビル倒壊時には、普賢岳の火砕流を思い浮かべたし、神戸の震災も思い起こさせた。
そして、そのビルの残骸、瓦礫を見て確信した。
しょっちゅう見ている映像ではないか。
例えば、ターミネーターUの冒頭シーンはそのままセットに使えるだろう。
それだけではない。ハリウッドの近未来ものの多くにはマンハッタンが瓦礫となったシーンはお決まりのように出てくる。
猿の惑星のラストシーンは自由の女神が半身埋まった状態だった。
テロ事件をチャカしているのではない。
あれだけ見せられれば、記憶に残り、テロの行動を決める際にヒントになるのは当然である。
なにより、敬愛する故手塚治虫氏の作品についてよく言われるように、SFは人間の考えたものであるから、実現可能なのである。それはアイディアであるかもしれないし、予知なのかもしれない。
アメリカはハリウッド映画で、瓦礫と化したマンハッタンを予知していたのである。
やられたのはブッシュ大統領のアメリカである。
必ず軍事行動に出る。
米国民の90%は、このテロを戦争行為と判断しているという。当然、報復しなければアメリカではないのである。国連も動くだろうし、NATOも含め、ヨーロッパ諸国も同調するだろう。あのロシアでさえ、反対には回れないに違いない。
一般人を巻き込んだ卑劣なテロへの報復は、熾烈を極めるだろう。無差別絨毯爆撃で、完膚なきまで攻撃するに違いない。
問題なのは日本である。
また金で解決しようというなら、もう仲間とはみなしてもらえないだろう。
出兵は必至である。
一刻も速く、法整備、もちろん憲法改正も含め検討を始めるべきである。
国の交戦権はなくとも、国連軍への派遣はできるだろう。国として戦うのではないのだから。
なお、日本に併合してしまえば、憲法で禁止している「国際紛争を解決」することにはあたらない。あくまで国内問題となるのだ。
平和憲法だというが、実は、そういう裏道が残っている。
日韓併合と同じことが可能なのである。
そんな不完全な憲法は、改正するのが当然である。
それでも戦争反対なら、自衛隊も廃止すべきである。
どうみても軍隊である自衛隊を持っていながら、出兵させずにいるのはチキン野郎であり、仲間であるはずはないのである。