Last Update :2000/01/01
Made By HOTARUIKA☆

FMV-TOWNS FreshGE ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


ローコストアップグレードプロジェクト
FMV-TOWNSに
AMD K5-PR166を載せる!


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筆者は1999年初春にFMV-TOWNSを購入したのですが、それまで使用していた
FMTOWNSII MX(iDX4-100MHz)と比べるとCPUはそこそこ早いものの、使い勝手
がだいぶ良くないので、依然MXを継続してメインマシンとして来ました。
ところが、最近Windows95上でMicrosoftWordなどで画像の入った文書を
編集する様になってから、DX4搭載のMXでは、だいぶきつくなってきて
しまいました。DX4搭載の純TOWNSでは、CPUアップグレードしてもたかが
知れているのですが、VTOWNSなら最初からSocket7にPentium120MHzが刺さ
っているので、容易に交換可能です。というわけで、「そんなに速くない
不便なマシン」の汚名を返上すべく、FMV-TOWNSのCPUアップグレードを
試みることにしました。

最初の目標は、IDT Winchip-C6(200MHz)と、Winchip2-240MHzです。
どちらも、CPUコア電圧とI/O電圧がシングルボルテージで供給されており、
VRMによるマルチボルテージをサポートしていないFMV-TOWNSには向いて
いるCPUです。少し前に安価に大量に出回っていましたが、今は製造元が
手を引いてしまったため、あまり見かけなくなっています。
そんな中、WinChip-C6(200MHz)のパフォーマンスはどのくらいかと
調べてみたところ、
「MMX対応を除けばおおむねAMD K5-166相当」
という話を耳にしました。AMD K5-166なら、中古品を良く見かけるので、
どうせなら逆手をとってK5を乗せてしまえ(※1)、と考えて思い切って、
K5を買ってきてしまいました。今までなぜかVTOWNSでのK5搭載報告が
無かったので、以下にそのレポートをしてみたいと思います(※2)

※1
  実際の所、K6でも別に良かったのですが、ゲタの為の出費が苦しいので
  のでやめにしました(電圧変換ゲタは¥5000〜) 苦しい台所事情(^^;

※2
  「ただのAT用マザーなんだから何でもOKでは?」とか言う無かれ。
  VTOWNSで使われているAcer V50LAは結構怪しいのです。




というわけで買ってましたAMD-K5 PR166。当然の如く中古屋で入手。
初期不良保証のみは付属で\1,680(税別)でした。
今なら\1,500くらいでおつりがくるようです。

   FMV-TOWNS FreshGE
   用意したAMD-K5 PR166。何故か「A」が・・・(^^;


さっそく、FMV-TOWNS Fresh GE を分解します(^^;

   FMV-TOWNS FreshGE
   分解するFMV-TOWNS Fresh GE

FMV-TOWNSは中身がごちゃごちゃしているので、作業が面倒です。
CPUの上に被さっているのはTOWNSカードだけなのですが、TOWNSカードを
邪魔にならない位置に移動するためには、ケーブルその他の関係で
他のボードを外す必要に迫られました。私の場合、周りがごちゃごちゃ
して作業の邪魔になった為、ライザカードやドライブ類もすべて外して
しまいました。

   FMV-TOWNS FreshGE
   TOWNSボードを外すとCPUファンが見えます。

電圧設定は、標準のPentium-120MHzでは、3.38Vでしたが、今回用意した
AMD-5k86は3.52Vの動作電圧なので、マザーボードのジャンパ設定を変更
しました。ちなみに 3.3Vも試したものの、166MHz動作をさせたらしばらくして
Windowsが起動しなくなりました(^^; やはりきつかったようです。

冷却ファンについては、もとのPentium120MHzがそこそこ発熱することから
標準でも結構な冷却能力を持つものが搭載されているのですが、
一度原因不明で起動できなくなってことがあり、熱暴走の可能性が
無いとも言えないので、もう少し強力なファンに変更しました。
わりと良く冷えると言われている星野金属のWinDyにしました。(\680)
ただし、これをそのまま装着しようとすると、ファンが取れなくなって
しまう&SIMMが挿せなくなってしまうので、左右逆に装着しました。
ただ、FANが装着された状態でSIMMの装着作業はできません。

もちろんベースクロックは標準60MHz→66MHzに変更しました。

   FMV-TOWNS FreshGE
   装着したAMD-5k86 166MHz

倍率設定は、標準状態ではP54C(Pentium)-2倍設定なので、変更します。
標準ではJP16=(1-2),JP19=(2-3)だったのを、JP16=(2-3),JP19=(2-3)
に変更しました。K5/M1などの互換CPUの倍率設定については、
1倍/1.5倍/2倍/3倍設定はマザーボード上に指示が書いてあるのですが
K5PR166の為の倍率設定は書かれていませんので、適当に見つけました。(^^;
これで、起動時のBIOS表示でもAMD-5k86P/133MHzと表示されます。

試しにHDBENCHで周波数測定をしたところ、約116.5MHzと表示されました。
AMD-5k86は、動作周波数116.5MHzにおいて定格動作で、PentiumRate-
166MHz相当ですので、このような表示になるそうです(Thanks DJ☆Uchi氏)
試しにPentium166MHzを借りて挿してみた所、ちゃんとP166と同等程度
に速かったので、問題ないようです。どういうわけか描画がかなり伸びる
ようで、矩形・文字表示に関してはバカみたいに高速化されます。
ただし浮動小数だけは本家Pentiumに及ばず、約半分しか出ません。

ちなみに、倍率設定をジャンパでJP16=(2-3),JP19=(1-2)とすると
133MHzのオーバークロック動作させることができます。ただし、この設定
ではWindows95のセットアップが正常に行えなかったり、突然落たちして
安定性は今いちですが、余裕でPentium166をしのぐ性能を見せてくれます。

ただ、どの設定をしても、メモリカウント終了後に
           「CPU Clock Missmatch」
などと表示されてしまい、起動する度に「F1」キーを押さなければ
ならないようです。

肝心の速度のほうですが、「わりと速くなったかな?」
と言ったくらいのようです。とりあえずHDDアクセスが軽快になった
のは実感できました。HDDそのものはベンチを見ても高速化されては
いないので、読み取り後の処理能力が上がった結果だと思われます。
また、一部ゲームでは動画再生が追いついていなかったのですが、
今度はほぼばっちり画像と音が追従する様になりました。

参考までに、Windows上でHDBENCHの測定結果を以下に示します。
ついでに、FMTOWNSII MX(DX4-100)の結果も載っけときます(^^;

 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   
解像度     1024x768 256色(8Bit)  
Display    ATI Graphics Pro Turbo PCI (mach64)
Memory     48,120Kbyte
OS         Windows 95 4.0 (Build: 1111)  B
Date       1999/11/15  23:22

HDC = CMD PCI-0646 Bus Master PCI to IDE Controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (シングル FIFO)
HDC = セカンダリ IDE コントローラ (シングル FIFO)

A = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
C = GENERIC IDE  DISK TYPE95    
G = TOSHIBA CD-ROM XM-5522B  Rev 1016


[定格動作(FSB 66MHz)]
Processor  AMD K5 116.0MHz [AuthenticAMD family 5 model 2 step 4] 
  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 5568  4808  9021  9767  1191  7025    77  14  7308  5352  8659  C:10MB


[オーバークロック(FSB 66MHz)]
Processor  AMD K5 132.7MHz [AuthenticAMD family 5 model 3 step 4] 
  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 5885  5497 10315 10190  1269  6952    77  14  7308  5472  9832  C:10MB


[参考(同一環境にてPentium-166MHz)]
Processor  Pentium 165.7MHz [GenuineIntel family 5 model 2 step C] 
  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 5502  9648 10186  5531  1024  5107    77  14  7303  5139  9319  C:10MB


 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   
Processor  iDX4  [GenuineIntel family 4 model 8 step 0] 
解像度     1024x768 256色(8Bit)  
Display    FM TOWNS スタンダード ディスプレイ アダプタ
Memory     52,148Kbyte
OS         Windows 95 4.0 (Build: 950) 
Date       1999/10/19   0:21

SCSI = FMR/TOWNS SCSI コントローラ

A = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
B = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
DEFGIJ = FUJITSU M1606S-512       Rev 6236
P = AIWA CD-ROM ACD-300   Rev 1.0d
Q = FUJITSU FM TOWNS CD-ROM  Rev 0000

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 1555  2767  4948  1282   351  1003    13   2  1146   931  2753  I:10MB


標準P120のデータが無いのがちょっと残念なのですが、演算性能が
DX4比でほぼ2倍になったので、良いことにします(^^;

   FMV-TOWNS FreshGE
   外されたPentium 120MHz


※後日談:
   あとから分かったことですが、「AMD K6-233MHz」と「K5PR166(116MHz)」を
   比べてみたら、演算性能以外はK5のほうが明らかに速かったです。
   体感速度はさすがにクロックが高い分K6のほうが速かったですが。
   恐らくもし同クロックで比べたらK5の圧勝でしょう。
   意外とやりますね、K5って。




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