こちら花小金井3丁目  Last update:2001/10/14
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■ テラドライブ解体新書 ■

 TERA DRIVE は、かつて1991年にSEGAが発売したメガドライブとパソコンが一緒になったマシンである。 パソコンといっても、PC/AT互換機などと言うパチモンではなく、由緒正しきIBM PS/2ほぼそのものを搭載していたのだが、いかんせん全体的に設計が(当時としても)古く、時代の流れの前に消えていった名機であると言えよう。 本章では、そんな素晴らしいTERA DRIVEのハラワタを後世に伝えるものである。

  TERARIVE (FDDは別物に交換)
SEGAのロゴとMD/PC切換スイッチ  
  SEGA TERARIVE MODEL-3
MOTHER BOARD SUPPLIED BY IBM  
  SEGAのシルク印刷
AMDセカンドソースの N80L286-10MHz
  東芝製サブCPU TMP68HC000N-10
メガドライブカセット端子とパッド端子  
  YAMAHAのFM音源 YM3438
MAX2.5MBしか認識しない30pinSIMM  
  独自のISAバス直結44pinカードエッジ
IBM純正HDDを搭載(互換品は全く無い)  
  1本だけのISAコネクタ(12V未供給)
前面パネルの由緒正しきPS/2コネクタ  
  ノンカスタムの8042コントローラ


 堪能していただいた所で、少し補足を。

 発売されたのは、モノの本によると1991年5月。 ということは、すでにほぼi386CPU一色になっていた時期であり、 その頃にあえて286のたかだか10MHzのマシンを投入するのは、 訳が分からない状態であろう。 なにしろ、PC-98シリーズのようにCPUがソケット式ならまだしも、 フラットパッケージで基板に直付けでは、容易には手が出せないと言うものである。 もっとも、PS/2でなくPC/ATという側面から見れば、もともとATには386以上のマシンは存在しないので、あえて正統と見ることも出来なくはない。

 メモリに関しては、最上位機のモデル3には2.5MBのメモリが搭載されているが、 モデルに関わらず2.5MB以上挿してもメモリを認識しないらしい。 全く持ってクローズドな仕様である。

 トドメは、なぜか12Vが供給されていないISAバススロットであろう。 おかげで一部のISAバスカードが使用できない。 まったく持って理解に苦しむ仕様であると言えよう。

 なお、ROM内にはPC-DOSが収められており、 ドライブ類が無い状態でもDOSが使用できる・・・のは良いのだが、 収められているのはPC-DOS 4.0というバージョンである。 そう、昔のことを覚えている諸兄は苦笑されるであろう、 ハードディスク周りの互換性に問題を残していたあのバージョンである。 つくづく発展性に恵まれないマシンである。

 というわけで、PCとして使うにはかなりの理不尽を感じるテラドライブであった。 ここに兵どもの夢の跡を感じて頂きたい。



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